【株価上昇も油断できない】プレイドの決算分析!今後の注意点を解説

【株価上昇も油断できない】プレイドの決算分析!今後の注意点を解説決算分析
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どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

あなたは、プレイドという銘柄はご存知ですか?

プレイドは、Googleとも戦略連携している注目銘柄です。CXプラットフォームである「KARTE」を運営しており、データを活用して企業活動を支援する企業です。

5/11に決算発表があり、翌日には株価が大幅上昇しました。しかし、その決算内容を見ると、意外と安心できない内容でした。けど、実際に株価は上げています。なぜでしょうか?

というわけで今回は、決算発表翌日に株価が大きく上がったプレイドの決算を分析し、株価が大幅上昇した理由とプレイドの今後の成長に関わる注意点を解説していきます。

この記事は、下記のような人におすすめです。

  • プレイドの決算内容を知りたい
  • プレイドの株価が大幅上昇した理由を知りたい
  • プレイドの今後が気になる
  • サラリーマン投資家で時間がないから、要点だけ知りたい

では、早速行ってみましょう!

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プレイドの前回決算のおさらい

まず、前回の決算内容を確認しておきましょう。

  • 売上高の進捗率は順調
  • 四半期売上高は最高額
  • 顧客社数の増加
  • 顧客単価は横ばい
  • ARR成長率は鈍化

詳しいプレイドの前四半期の決算分析については、下の記事で解説しています。業績の推移やどういう事象でそんな業績になったのか、株価に影響した内容を知りたい方は、ぜひ読んでください。

では、今回の決算内容をどんなものだったのか確認しましょう。

プレイドの決算内容

決算のみどころ

当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてもプレイドをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。

  • 業績(売上や利益)
  • 投資(事業拡大)
  • ニュース(事業拡大、新規事業について)

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では時間がないサラリーマン投資家のために、重視するところを取り上げていきます。

業績推移

今回は、2023年9月期の第2四半期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。

四半期ごとに、下記の項目を算出しています。

  • 売上、営業利益、経常利益、純利益
  • 各対前年比(%)
  • 各累計計画対比進捗率(%)
プレイドの四半期業績推移

上の表をもとに、ポイントを絞って解説します。

進捗率

まず、注目していただきたいのが、進捗率です。

今期は投資フェーズでまだ赤字予想なので、売上高だけに注目します。売上高は通期予想に対して、進捗率48%と例年通りの水準で、順調といえます。

四半期ごとの売上高

つぎに注目したいのは、四半期ごとの売上高です。

プレイドは、90%以上がストック型の収益です。それもあり、四半期ごとに売上高が積み重ねっていくことに期待しています。

前期の3Qで減少してしまった四半期売上高ですが、4Qで持ち直し、今四半期は過去最高額の四半期売上高を更新しました。前期3Qでの底打ちを感じます。

前年同四半期比で+16%と、前四半期よりは増加率が上昇しました。しかし、これは今四半期からアジト社が連結化された影響もあります。

続いて、成長基盤があるか、KPIについても確認しておきます。

KPI

成長基盤があるか確認するために、KPIについても確認しておきます。

ARRとNRR

ストック型収益モデルで大切な指標、ARRとNRRを確認します。

二つの指標を簡単に説明すると、

・ARR:年間ストック売上=MRR(月次ストック売上)×12ヶ月
 ー 年間どれくらいのストック性の売上をたてられるかを測る
・NRR:売上維持率(※プレイドは直近3ヶ月の平均)
 ー 前年MRRから、今年度同月MRRがどれくらい増えたかを測る

以上を踏まえまして、下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「プレイド単体のARR」についての資料です。

プレイド単体のARR
プレイド単体のARR成長率とNRR

見て分かるように、ARRですが、今四半期では前年同期比で+5.2%と成長率が下がってしまいました。一応、毎四半期ごとにARRが段々と増加はしていますが、そこまでの成長率はありません。

内訳をみると、下記の通りです。

  • 新規獲得:+11%分
  • 既存取引拡大:-5.8%分

つまり、新規顧客は獲得できているのですが、前期3Qにあった既存顧客の解約により、既存顧客の売上高が減少してしまったためです。

これに関わっている顧客数も確認しておきましょう。

顧客社数と顧客単価

プレイドの成長で大切になるのは、顧客社数と顧客単価の増加です。プレイドの売上は90%以上がサブスクで成り立っています。そのため、「売上 = 顧客社数 × 顧客単価」でざっくりとした売上は計算できてしまいます。

下図をご覧ください。こちらは今回の決算説明資料から引用しました「プレイド単体の顧客社数および顧客単価」です。

プレイド単体の顧客社数および顧客単価

見て分かるように、顧客社数が堅調に増加しています。そして、顧客単価はこれまで下がり続けていましたが、ようやく微増し始めました。

2Qの時期は3月末の契約更新の時期なので、顧客の解約も生じやすいです。今回は、顧客継続率が計画を上回りつつ低価格帯の顧客が解約したことで、顧客社数の伸びは1Qからそこまで増えていませんが、その分平均顧客単価が上昇したのです。

これが上述したARR増加にも関わってきたのです。

連結ARR

連結のARRも確認しておきましょう。

下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「プレイド連結のARR」についての資料です。

プレイド連結のARR

前期3Qを底に、着実にARRは増加傾向にあります。アジト社連結化の影響を抜くと、前四半期から+300百万円弱です。ARRの増加数も増えてきましたね。

では、決算発表翌日にプレイドの株価が上昇した理由を解説します。

プレイドの株価が上昇した理由

決算内容だけを見ると、良い決算とは言いづらかったですが、実際に株価は大きく上がりました。その理由は下記の2点です。

  • 調整後営業利益の黒字化
  • 顧客継続率の改善

下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「連結調整後営業利益」に関しての資料です。

プレイドの連結調整後営業利益推移

調整後営業利益とは、のれん償却費や株式報酬費などの一時金を抜いたものです。簡単にいうなら、本来の営業利益ポテンシャルと言えるでしょう。それがとうとう四半期ベースで黒字化になりました。これは好感視されます。

また、2Qは契約更新時期のピークである3月を含むため、解約も生じやすい時期です。プレイド曰く、「3月は計画比で顧客継続率が上回った」としています。そのため、前期3Qのような大きな売上高減少は起こりづらく、上述しましたようなARRの成長が続くと見込まれます。

以上のことが、株価上昇の要因と言えます。

今後、プレイドの成長に関わる注意点

ただ、今回の決算では注意しなければならないことがあります。それは、今四半期からアジト社が連結されたということです。どういうことかというと、上述しました連結売上高やARRの成長率は、アジト社の連結の影響もあったから、好調に見えたのです。

よって、今期の業績を見る際には、「アジト社が連結されたから、いつもより成長率・増加数が良いのかも」ということを念頭に置いて見なければなりません。

そして、来期になれば、また成長率が鈍化してしまうことも考えられます。実際には、今期の「アジト社連結分抜き」の成長率くらいだと推測しています。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

決算内容
・売上高の進捗は順調
・四半期売上高は過去最高額
・ARR成長率は鈍化傾向
・顧客社数は堅調に増加
・顧客単価は微増
→アジト社連結の影響あり

<株価上昇の理由>
・四半期調整後営業利益が黒字化
・顧客継続率の改善による成長継続期待

<今後の成長に関わる注意点>
・今四半期からアジト社が連結化
→いつもより業績が良く見える
→来期になれば、また成長鈍化になるかも

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さいごに

今回は、決算発表翌日に株価が大きく上がったプレイドの決算を分析し、株価が大幅上昇した理由とプレイドの今後の成長に関わる注意点を解説しました。

株価は上がったものの、当ブログとしては良い決算内容とは感じませんでした。アジト社と連結抜きで考えて、もっと高い成長率でないと満足できません。今後のシナジーに期待しながら、監視を続けます。

いかがでしたか?参考になりましたか?それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

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