【売上高未達】スパイダープラスの決算分析!今後の成長性を解説

【売上高未達】スパイダープラスの決算分析!今後の成長性を解説決算分析
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どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

あなたは、スパイダープラスという銘柄はご存知ですか?

建設業界をDXする企業です。建設現場で役立つ施工管理SaaS「SPIDERPLUS」の開発・販売をしています。2025年度に建設業への働き方改革があり、そのタイミングでの需要増加に期待しています。

そんなスパイダープラスですが、2/13に決算発表がありました。期待していた決算でしたが、見てみると2022年度は業績予想に対して、通期売上高は未達で終わってしまいました。

こんなんで、今後の成長性は大丈夫なのでしょうか?」と気になる方もいるのではないでしょうか?

ということで今回は、期待のグロース株であるスパイダープラスの決算を分析し、今後の成長性について解説していきます。

この記事は、下記のような人におすすめです。

  • スパイダープラスの決算内容を知りたい
  • スパイダープラスの成長性に問題はないか知りたい
  • サラリーマン投資家で時間がないから、要点だけ知りたい

では、早速行ってみましょう!

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スパイダープラスの前回決算のおさらい

まず、前回の決算内容を確認しておきましょう。

  • 進捗率が悪い
  • 四半期売上高の伸びが期待よりも低い
  • KPI堅調

その中で、良い点だったのが、

  1. 解約率が低水準を維持
  2. ARR/ID数/ARPUの増加

一方、悪い点だったのが

  • 売上高の伸びがイマイチ(売上高成長率を意識した投資の割に)
  • 進捗率が悪い

詳しいスパイダープラスの前四半期の決算分析については、下の記事で解説しています。業績の推移やどういう事象でそんな業績になったのか、株価に影響した内容を知りたい方は、ぜひ読んでください。

では、直近の決算内容を確認しましょう。

スパイダープラスの決算分析

決算のみどころ

当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてスパイダープラスをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。

そのため、下記の項目に着目します。

  • 業績(売上や利益)
  • 投資(事業拡大)
  • ニュース(事業拡大、新規事業について)

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では時間がないサラリーマン投資家のために、重視するところを取り上げていきます。

業績推移

直近では、2022年12月期の通期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。

四半期ごとに下記の項目を算出しています。

  • 売上、営業利益、純利益
  • 各対前年比(%)
  • 各累計計画対比進捗率(%)
スパイダープラスの四半期業績推移

スパイダープラスはまだ上場して間もないので、データは少ないですが、上の表をもとにポイントを絞ってできる限り説明していきます。

進捗率

まず、注目していただきたいのが、進捗率です。

スパイダープラスは、今期も投資フェーズのために最終は赤字になる見込みです。そのため、今回は利益に関しては一旦無視します。

売上高に着目すると、2022年度の通期業績予想に対しての進捗率は、93%と未達でフィニッシュでした。

2021年度の売上高:2,206百万円から2022年度の売上高:2,479百万円なので、「+12.4%しか増加してないじゃないか」と思われるかもしれませんが、これは違います

2022年度からはICT事業の単一セグメントになったので、2021年度もICT事業のみで比較しましょう。そうすると、下記のようになります。

  • 2021年度ICT事業売上高:1,936百万円
  • 2022年度ICT事業売上高:2,479百万円(+28.0%

事業の売上高成長を見たら、+30%弱の高成長しているのです。なので、確かに業績予想には未達ですが、高い成長率です。

四半期ベースの売上高

次に、注目していただきたいのが、四半期ベースの売上高です。

過去最高の四半期売上高で好感が持てますね。ただ、前期比で+14%と、やはり物足りなく感じてしまいますね。こちらも上述しましたように、前期のICT事業のみの数値と比較してみましょう。

  • 前期4Qの四半期売上高:535百万円
  • 今期4Qの四半期売上高:674百万円(+26.0%

上記のことから、四半期売上高が+26.0%も増加したことが分かります。これは大幅増加で好感が持てます。

2023年度業績予想

つづいて、注目していただきたいのが、2023年度業績予想です。

今期予想は前期実績と比べて、

  • 売上高:3,302百万円(+33%
  • 営業利益:-698百万円
  • 経常利益:-732百万円
  • 純利益:-739百万円

売上高の+30%超えの大幅増加、赤字縮小が予想されています。さらに成長率も高まっており、好感が持てますね。

成長基盤は大丈夫なのか、KPIを確認しておきましょう。

KPI

スパイダープラスのKPI(重要指標)として確認しておくことは、主に下記の4点です。

  • ARR
  • ユーザー数
  • ARPU
  • 解約率

ARRとは、簡単にいうと「年間ストック型収益」です。年間にどれくらいのストック型の収益が見込めるかを表しています。SaaSサービスにおいて、とても大切な数字であり、「サービスがどれくらいのポテンシャルがあるのか、どれくらい成長しているのか」を確認するために見ます。

ユーザー数とARPUは「売上高の元」と言えます。ARPUとは、簡単にいうと「ユーザーひとり当たりの収益」です。なので、「ユーザー数×ARPU=売上高」という式が成り立ちます。つまり、ユーザー数やARPUが増加すれば、売上高が増加するということです。

そして解約率ですが、これは「前月に対して当月にどれくらいの割合のユーザーが減ったか」を見ます。ユーザー数維持や増加のためには、解約しない方がいいですよね。さらに言えば、「解約率が低いということは、サービスが良いから継続している」という見方もできます。

では、それぞれのKPIの推移を確認します。

ARR

ARRの四半期推移を確認します。

下図をご覧ください。こちらは、直近決算説明資料にありました「四半期売上高・ARR」です。

スパイダープラスの四半期売上高・ARR

図を見てわかるように、ARRは過去最高額になっており、前期比+26%と大きく増加しています。さらに四半期ごとに増加しており、ストック型ビジネスがうまくいっていることが分かります。これは好感が持てます。

ID数とARPU

ID数とARPUの四半期推移を確認します。

下図をご覧ください。こちらは、直近決算説明資料にありました「ID数・ARPU」です。

スパイダープラスのID数・ARPU

ID数もARPUも増加していることが分かります。これがARR増加の要因となっているわけです。ID数は前期比+20%、ARPUは前期比+5%です。

ID数伸長が見込みを下回ったようで、これが2022年度業績予想未達に終わった要因かもしれませんね。ただ、大型商談の成約時期がずれ込んだだけなので、2023年度に移行しただけと考えたら、売上高未達は心配しなくてもよさそうですね

解約率

解約率の四半期推移を確認します。

下図をご覧ください。こちらは、直近決算説明資料にありました「解約率」です。

スパイダープラスの解約率

図を見てわかるように、前四半期から少し悪化してしまいました。ただ、まだ解約率が1%未満と、とても低水準です。サービスの良さ・需要の高さを感じます。

では、今後の成長性を解説します。

スパイダープラスの今後の成長性

今後の成長性を解説する前に、下図をご覧ください。こちらは、決算説明資料にありました「中期成長戦略」です。

スパイダープラスの中期成長戦略

図を見てわかるように、とうとう「2024年度:ARR50億円、2026〜27年度:ARR100億円」と明記されました。これまで、いつ「ARR100億円になるのか」と情報を待っていましたが、ついに公表されました。

2022年度時点では、ARR27.5億円です。2024年度にARR50億円を達成するためには年平均+35%程度も必要です。このまま年平均+35%成長を続けたとして、2027年度にARRがいくらになるか計算してみましょう。

  • 2022年度:ARR27.5億円
  • 2023年度:ARR37.1億円
  • 2024年度:ARR50.1億円(ARR50億円超え)
  • 2025年度:ARR67.7億円
  • 2026年度:ARR91.3億円
  • 2027年度:ARR123.3億円(ARR100億円超え)

上記のように、年平均+35%成長を続ければ、中期成長戦略のようにARRを辿ることができます。今後、決算では、この水準で成長できるかを基準として見ましょう。

以前、当ブログでは「スパイダープラスがARR100億円になった時の目標株価」を算出しました。下の記事でスパイダープラスの目標株価を解説しています。「現在の株価は割安なのか」「今は買い時かどうか」、投資の参考になれば嬉しいです。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<決算内容>
・売上高未達でフィニッシュも高い成長率
・2023年度は高い売上成長と赤字縮小
・KPIは堅調

<今後の成長性>
・「2024年度:ARR50億円、2026〜27年度:ARR100億円」が明記
・今後は年平均+35%程度のARR成長に期待

あなたは、決算を見てどう感じましたか?

決算発表が本格化してきており、サラリーマン投資家は時間がなく、なかなか全部は見きれません。当ブログも同じサラリーマン投資家なので、そう感じています。そんな時間がないサラリーマン投資家のために、注目銘柄の決算発表をまとめたページを作りました。いろんなサイトへ行かずとも、注目銘柄の決算分析が見れます。特に、当ブログと同じ投資法をしている人なら、「この銘柄、自分も注目してる」と共感できるはずです。

他の銘柄の最新決算分析は、下の記事でまとめています。ぜひ一度ご覧ください。

さいごに

今回は、期待のグロース株であるスパイダープラスの決算を分析し、今後の成長性について解説しました。

売上高が未達で終わりましたが、期待できる決算でした。ただ、今期予想では、指標としている「+35%成長」には届いていません。今後この水準をどうやって超えていくのか、中期成長戦略は達成できるのかに注目です。

いかがでしたか?参考になりましたか?それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。

他の銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。

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