【ストップ安】ココペリの決算分析!株価が下がった3つの理由

【ストップ安】ココペリの決算分析!株価が下がった3つの理由決算分析
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どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

みなさんは、ココペリという銘柄はご存知ですか?

BtoB SaaSモデルの中小企業向け経営支援プラットフォームであり、金融機関の取引先企業に向けて展開するサービスをしている企業です。国内の小型成長株ファンドに組み込まれている銘柄の一つです。

そんなココペリですが、5/16の取引時間後に決算発表があり、その翌日に株価はストップ安になってしてしまいました。一体、なぜ株価は下がってしまったのでしょうか?

今回は、ずっと株価が下落中のココペリの決算をを分析しつつ、株価下落の3つの理由を解説していきます。

この記事は、
・分析の仕方を知りたい
ココペリについての情報を共有したい
・今後のココペリについて知りたい
・意見交換したい
上記のような方におすすめです!

前回の決算分析については、下の記事で解説しています。こちらを読むことで、業績の推移が分かり、今回の記事も分かりやすくなります。ぜひ一度読んでみてください。

では、早速行ってみましょう!

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ココペリの株価の値動き

まずは、最近の株価の値動きを確認しておきましょう。

下のチャートをご覧ください。こちらは、直近6ヶ月のココペリの日足チャートです。

直近6ヶ月のココペリの日足チャート

見ての通り、11月下旬からずっと下げ続けていることが分かります。これは株式相場悪化のために、下げ続けています。立て続けに株式市場には悪い材料が出てきました。主な理由は下記の通りです。

<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
 ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのインフレ加速、テーパリング早期化
 ー 利上げ早期化
 ー 米国長期金利上昇
 → 株式のリターンに対して相対的評価低下
ウクライナの地政学的リスク
 ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発か?
 ー ロシアからのエネルギー供給減予測
 → 世界エネルギー価格高騰
 → コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ

上記のことから、特にグロース株相場が悪化しています。軒並み株安になっており、もちろんグロース株であるココペリも、もれなく株価は下がり続け、株価は底なし沼状態です。

そして、2月3月でようやく株価は底をつき、「ようやく戻し始めるか」というときの決算発表がありました。しかし、決算発表翌日に、株価はストップ安に。ずっと株価は下がっていたのにさらに下がるとは、一体どんな決算内容で、どんな理由で下がってしまったのでしょうか?

では、今回の決算内容を確認しましょう。

決算内容

決算のみどころ

当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてもココペリをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。

項目としては、
・損益(売上や利益)
・投資(事業拡大)
・ニュース(事業拡大、新規事業について)

について着目していきます。

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。

業績

直近では、2022年3月期の第3四半期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。

四半期ごとに
・売上、営業利益、経常利益、純利益
・各対前年比(%)
・各累計計画対比進捗率(%)

を算出しています。

ココペリの四半期業績推移

上の表を元に、ポイントを絞って解説していきます。

業績予想に対しての実績

まず注目していただきたいのが、業績予想に対しての実績です。

通期業績予想に対して、売上高は91%、利益関係は100%前後でした。売上高は未達です。

売上高は、3Q時点で68%しかなかったので、厳しいかなとと推測していましたが、実際にそうなってしまいました。理由としては、主要サービスであるBig Advance会員企業数が当初見込みに届かなかったためのようです。

これには残念です。

2023年度業績予想

つぎに注目していただきたいのが、2023年度業績予想です。

2022年度実績に対して、2023年度業績予想は売上/営業利益/経常利益/純利益の順に、+22%/-97%/-97%/-98%と、増収・大幅減益です。これは衝撃でした。これから利益を創出していくと思いきや、また利益が投資に変わってしまいました。

この理由としては、将来的な売上高獲得のために、中期的成長の投資として、人員採用、プロダクトへの投資を増加するようです。

四半期ベースでの売上高

続いて注目したいのが、四半期ベースでの売上高です。

前年同期比を見ると、+27%と高い成長率であることもわかります。しかし、今期の1Qまでは、前年比+100%超えだったのに、2Qでは+79%、3Qでは+37%と、前年対比の数値が低くなってきています

また、ストック型の収益モデルのため、毎四半期ごとに積み重なっていくことが期待されているにも関わらず、前四半期から減少してしまいました。これは成長鈍化懸念を抱いてしまいますね。

今後の成長性を計るために、KPIについても確認しておきましょう。

KPI

導入金融機関数と会員企業数

ココペリでは、
・導入金融機関数
・会員企業数

上記2点をKPIとして見ます。

<なぜ、この2項目がKPI(重要指標)なのか?>
ココペリは上述しましたように、収益源がストック型の月額利用料です。この月額利用料は「固定+レベニューシェア」です。
固定料金は導入金融機関数に左右され、レベニューシェアは会員企業数に左右されます。つまり、この2項目の増加が、ココペリの収益成長に直結すると言っても過言ではありません。よって、上記の2項目がKPIと言えるのです。

下図をご覧ください。こちらは今回の決算説明資料にありました「導入金融機関数の推移」「会員企業数の四半期推移」です。

ココペリの導入金融機関数の推移
ココペリの会員企業数の四半期推移

どちらも引き続き増加傾向にあることがわかります。しかし、よく見ると導入金融機関数と会員企業数の伸びが少し弱くなったように見えます。

導入金融機関数は、大きく伸びる時期とそうでない時期が今までもありました。ただ、会員企業数は以前だと、1四半期で+10,000社以上増加していましたが、今四半期は+4,500社増加に落ち着いています。

この要因は、コロナ禍における緊急事態宣言下のために、会員獲得ができなかったためのようです。したがって、次回の決算でもコロナ感染拡大影響で、同程度の伸びだと推測できます。

Big Advanceの売上高

以上のことが、売上高に影響しています。参考に下図もご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「BigAdvanceの売上高推移」です。

ココペリのBigAdvanceの売上高推移

メインサービスであるBig Advanceの売上高ですが、総売上高は少ししか増加していません。これは月額利用料が増えているのにも関わらず、初期費用が減っているからです。つまり、初期費用が減ったということは、導入金融機関数の推移で分かるように新規導入金融機関数が減ったということです。月額利用の増加幅も小さくなったのも、会員企業数の増加幅が小さくなったためです。

このことから成長鈍化懸念を抱いてしまいます。

解約率

このまま数が伸びていくか、解約率も確認しておきましょう。

下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「チャーンレートの推移」です。

ココペリのチャーンレートの推移

チャーンレートは、サービスの需要や質が測れます。需要があったり、質が良ければ、解約されることはないからです。

年間平均チャーンレートは、1.56%です。個人的には1%切るくらいの水準になって欲しいところです。今回の4Qで、1.19%まで下がっていますね。これは好感が持てますね。今後このまま1%を切ってほしいです。

では、最後に株価が下落した理由を解説します。

株価下落した理由

株価が下落した理由は、主に下記の3つです。

<株価下落した理由>
・四半期ベースの売上高
・2023年度業績予想
・KPI

では、それぞれについて詳しく説明します。

四半期ベースでの成長

上述してきましたように、ココペリは前年比でみると確かに累計売上・利益ともに高い成長率です。しかし、ストック型の収益モデルがゆえに、四半期ベースでの成長も期待されているのが事実です。

そのため、今回のように前四半期に比べて、売上高が減少となると、成長鈍化懸念からグロース株投資家は株を手放してしまいます。ココペリのようなハイグロース株なら、なおさら成長率には敏感になるので大きく株価が下がってしまいました。

2023年度予想

その点、2023年度予想の数値もよくなかったですね。

ココペリは投資家からの印象としては「高い成長率と高い営業利益率の両立」された銘柄でした。しかし、今回の業績予想では、利益が大幅減少したことで、その印象から大きく外れてしまいました。

今後売上とともに利益も成長していくと期待されていただけに、今回の減益予想はマイナスのインパクトは大きかったことでしょう。

KPI

また、上記のことに加え、成長基盤となるKPI(導入金融機関数・会員企業数)も増加幅が小さくなっていることは、さらに成長鈍化懸念を煽ることになったでしょう。

昨年からコロナ感染拡大は続いており、現在でもまだ感染拡大は続いています。つまり、次回の決算でもこの状態は続きそうなのです。したがって、成長鈍化することが推測できますね。

以上のことを含めて、成長鈍化懸念から株は手放されてしまったのです。そして、株価は大きく下がってしまいました。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<決算内容>
・2023年度は増収大幅減益
・売上高は前年対比では好調
 ー しかし、四半期ベースでは成長鈍化懸念
 ー ストック型の収益モデルがゆえに、四半期ベースでの成長も求められる
・KPIも伸びが鈍化

<株価下落の理由>
・四半期ベースの売上高が前四半期下回る
 ー 成長鈍化懸念
・2023年度業績予想
 ー 減益は投資からの期待とは違った
・KPI
 ー 伸びが悪くなっていることから、成長基盤に不安感

みなさんは、どうお考えですか?

今後の目標として、ココペリでは「2023年度に導入金融機関数:100社」を掲げています。この目標達成時には「どこまで株価は上がるのか、それとも株価は下がってしまうのか」気になる方は、ぜひ以前に当ブログが算出しました目標株価の記事もご覧ください。参考になれば、嬉しいです。

さいごに

今回は、ずっと株価が下落中のココペリの決算をを分析しつつ、株価下落の3つの理由を解説しました。

今回の決算では、また期待通りの結果とはなりませんでしたね。成長鈍化が気になりますね。コロナ禍が長引くほど、成長も遅れていきそうです。コロナが落ち着いた時に、どういう成長スピードになるのかをみてから投資対象としてどうなのか、検討したいです。

いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。

他の銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。

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当ブログでは、注目銘柄の目標株価を算出しています。気になる方は、下の記事をご覧ください。

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「投資を始めたい」「サラリーマンでも投資できるかな」「小型株始めたいな」という方の参考になれば幸いです!

これからも、どうぞよろしくお願いいたします!

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