どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
みなさんは、PKSHA(パークシャ)という銘柄はご存知ですか?
アルゴリズム(機械学習/深層学習・自然言語処理・画像認識)を用い、様々な業界のクライアントと繋がり、価値の向上を手助けする企業です。2012年に創業し、アルゴリズム領域の先行者というポジションを築いています。
そんなPKSHAですが、相場悪化もあり、年末からずっと株価を下げていました。そして、2/14の取引時間後に決算発表があり、その翌日には株価が上昇しました。一体どんな決算だったのでしょうか?
さらに、最近グロース株に資金が戻りつつあります。市場にどういう変化があったのかも併せて説明します。これは、投資タイミングかもしれませんね。
というわけで今回は、決算翌日株価上昇したPKSHA(パークシャ)の決算を分析し、本格的な株価上昇はもう少し後になる理由を解説していきます。
→最新の決算分析については、下の記事で解説しています。
最新の決算分析を読みたい方は下からどうぞ。
この記事は、
・分析の仕方を知りたい
・PKSHAについての情報を共有したい
・意見交換したい
・分析についてアドバイスしたい
上記のような方におすすめです!
PKSHA(パークシャ)の前回決算分析については、以前の記事で解説しています。こちらの記事を読むと、業績などの推移が分かり、今回の記事がより分かりやすくなります。
では、早速行ってみましょう!
株価チャートを確認
下のチャートをご覧ください。こちらは直近6ヶ月のPKSHA(パークシャ)の日足チャートです。
見ての通り、株価は前回の決算で大きく上がりました。これは前回の決算分析記事で解説しました。
その後はずっと右肩下がりでした。これは相場悪化の影響です。
<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのインフレ加速、テーパリング早期化
ー 利上げ早期化
ー 米国長期金利上昇
→ 株式のリターンに対して相対的評価低下
・ウクライナの地政学的リスク
ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発か?
ー ロシアからのエネルギー供給減予測
→ 世界エネルギー価格高騰
→ コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ
上記のことから、特にグロース株相場が悪化しています。軒並み株安になっており、もちろんグロース株であるPKSHA(パークシャ)も、もれなく株価は下がり続けました。
しかし、とうとう底打ちの傾向が見え始めました。これはグロース株に資金が戻ってきているからです。理由は下記の通りです。
<グロース株に資金が戻っている理由>
・ウクライナ情勢の緊迫化
ー 世界経済の先行き不透明
→ 米国の利上げが止まるか
上記のことから、またグロース株に資金が集まり始めました。まだ、断定的ではありませんが、これが断定されたら、ここは買い時来るかもしれません。
では、今回の決算内容を確認しましょう。
決算内容
決算のみどころ
当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてもPKSHA(パークシャ)をみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。
項目としては、
・損益(売上や利益)
・投資(事業拡大)
・ニュース(事業拡大、新規事業について)
について着目していきます。
もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。
業績
直近では、2022年9月期の第1四半期決算が発表されました。
短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。
四半期ごとに
・売上、営業利益、経常利益、純利益
・各対前年比(%)
・各累計計画対比進捗率(%)
を算出しています。
上の表をもとに、ポイントを絞って解説します。
進捗率
ではまず、進捗率を注目します。
進捗率は売上高/営業利益/経常利益/純利益の順に、22/39/41/69%と、利益関係は順調です。売上高については、例年より少し物足りない感じですね。
四半期ベースの売上高
次に注目するのは、四半期ベースの売上高です。
今四半期では、過去最高の売上高です。2社買収による連結業績の結果が出ました。対前年比で、+25%と高い成長率が出てます。しかし、今期売上高予想が前期比+38%に対して、今四半期売上高が+25%なので、低いですね。
続いて、セグメント別にも確認しておきましょう。
セグメント別
まず、今期からセグメント区分が変更しました。下図をご覧ください。こちらは前回の決算説明資料にありました「事業セグメントの変更」です。
下記のように変更になりました。
<セグメント区分変更>
・従来のMobility&MaaS事業+従来のCloud Intelligence事業の研究開発関係
→AI Research&Solution事業
・従来のCloud Intelligence事業のBEDOREやアシリレラなど
→AI SaaS事業
では、今四半期のセグメント別の売上・利益も見ていきましょう。下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「セグメント別1Q連結業績」です。
これまでメインセグメントだった、AI Research & Solution事業がコロナ禍影響によるアイテックの新規駐車場開設減の影響で、売上高は減少しています。
しかし、その一方で、AI SaaS事業の売上高・利益は大幅上昇しました。これは連結化の影響が大きいですが、連結抜きでも売上高は+55%の高成長のようです。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「2セグメントの収益構造」です。
見て分かるように、ストック売上高は66%であり、AI SaaS事業に至っては90%とほぼストック売上です。さらにAI SaaS事業は、EBITDAが48%と利益率が高いです。以上のことより、今後はAI SaaS事業の成長に注目です。
では、成長基盤があるかKPIも確認しておきます。
KPI
さて、今後AI SaaS事業がメインセグメントとなるのは、それに関するKPIを確認しておきましょう。
顧客基盤
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「AI SaaS事業の顧客数の推移」です。
見て分かるように、1,995社もの企業と取引があり、さらに綺麗に顧客は分散されています。さらに、顧客数も堅調に増加していることが分かります。
このことから、多くの顧客からのサービスに対しての信頼が高いことと、リスクが分散できていることが推測できます。これは好感が持てます。
ARR
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「ARRの推移」です。
見ての通り、綺麗に右肩上がりですね。好感が持てます。
では最後に、株価上昇もう少し後になる理由を解説します。
株価上昇がもう少し後になる理由
本格的な株価上昇がもう少し後になる理由は、下記の通りです。
<株価上昇がもう少し後になる理由>
・相場状況改善がまだ先になる
・コロナ禍の影響
上述しましたように、グロース株に資金が戻りつつあります。しかし、これはまだ米国の利上げストップが確定されたわけではありません。なので、一時的には上がるかもしれませんが、様子見な状態が起こるでしょう。
そして、メインセグメントであるAI Research & Solution事業は、まだコロナ禍の影響で思うように、売上が伸ばせていません。コロナ禍も想像以上に長引いていきます。これにより、まだ成長は本調子じゃありませんし、このままでは今期業績予想達成も厳しくなってきそうです。
上記のことから、まだ本格的な株価上昇は先になると見込んでいます。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<決算内容>
・利益関係は順調な進捗、売上高は物足りない
・四半期ベースでも過去最高の売上高
・ストック比率が上昇
ー 連結抜きでもAI SaaS事業の高い売上成長
・KPIも堅調
<株価上昇がもう少し後になる理由>
・相場状況改善がまだ先になる
ー 一時的な上昇はあるかもしれないが、その後様子見状態に
・コロナ禍の影響
ー AI Research & Solution事業が伸び悩み
ー 今期業績予想達成も不安に
みなさんは、どうお考えですか?
さいごに
今回は、決算翌日株価上昇したPKSHA(パークシャ)の決算を分析し、本格的な株価上昇はもう少し後になる理由を解説しました。
グロース株に資金は戻ってきつつあるとは言え、少し懸念材料がある時に投資したくはないですね。アフターコロナになり、ちゃんと本来のポテンシャル(高成長)が見えてきたら投資したいです。それまでは、監視を続けます。
いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?
今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
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他の銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。
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