【割安成長株候補】アシロの決算分析!割安なのか、低PERの理由

【割安成長株候補】アシロの決算分析!割安なのか、低PERの理由決算分析
スポンサーリンク

どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

みなさんは、アシロという銘柄をご存知ですか?

アシロは、昨年2021年7月に新規上場(IPO)した、主にリーガルメディアを運営している企業です。リーガルメディアとは法律問題に関するサイトであり、ユーザーは法律に関するニュースを読めたり、弁護士とのマッチングが期待できます。

リーガルメディアとしてのポテンシャルなら、「弁護士ドットコム」よりもあると感じています。その理由や詳しい事業内容・成長性については、以前の記事で解説しました。

さて、現在アシロの予想PERは18.4倍です。以前の記事で解説した成長性から見ても、割安なように見えます。直近の決算を見てみてることで、実際に割安なのか、それともリスクがあるために買われないために割安に見えるだけなのでしょうか?

というわけで今回は、割安成長株の候補であるアシロの直近決算を分析し、本当に割安なのか、低PERの理由を確認していきます。

最新の決算分析については、下の記事で解説しています。
 最新の決算分析を読みたい方は下からどうぞ。

PLAIN MR. | 平凡サラリーマン投資家の投資ブログ
平凡サラリーマンの株式投資ブログ。入金力:平凡、学力:平凡の中小企業勤めの会社員による、平凡サラリーマンに向けた投資法・銘柄分析・目標株価などを解説。

この記事は、
・分析の仕方を知りたい
・アシロについての情報を共有したい
・意見交換したい
・分析についてアドバイスしたい
上記のような方におすすめです!

アシロの詳しい事業内容や成長性については下の記事で解説しました。こちらも読んでから、今回の記事を読むと、今回の記事がより理解しやすくなります。ぜひ、こちらもご確認ください。

では、早速行ってみましょう!

スポンサーリンク

株価チャートを確認

まず、下のチャートをご覧ください。こちらは直近6ヶ月のアシロの日足チャートです。

直近6ヶ月のアシロの日足チャート

昨年の7月に上場してから、株価はずっと右肩下がりだったことがわかります。昨年の12月に底値をつけてから、株価は緩やかではありますが、上がり始めています。

12/14に決算発表があり、その翌日には株価は大きく上がりました。そしてそれをキッカケに上がり始めたようにも感じます。どんな決算だったのでしょうか?上がり始めるキッカケになったとあれば、良い決算だったのでしょう。

しかし、現在は米国金利上昇もあり、グロース株には厳しい相場になっています。そんな中、高い成長率にも関わらず上げ始めているのは関心が持てます。理由としては、割安感もあるからだと予想しています。今の相場は、割安になった成長株を仕込むターンなのです。

その理由について、また、注目の割安成長株については下の記事で解説・紹介しています。ぜひ読んでみてください。

話を戻します。

現在アシロの株価は744円。そして、予想PERは18.4倍です。リーガルメディアのポテンシャルの割には、割安に感じてしまいます。こんなに低PERなのにはリスクあったりするからなのか?不人気なのには、何か理由があるのか?

では紐解くために、今回の決算内容を確認しましょう。

決算内容

決算のみどころ

当ブログとしては、今後成長が期待できるグロース株の一つとして、アシロを見ています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。

項目としては、
・損益(売上や利益)
・投資(事業拡大)
・ニュース(事業拡大、新規事業について)

について着目していきます。

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。

業績

直近では、2021年10月期の通期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。

四半期ごとに
・売上、営業利益、経常利益、純利益
・各対前年比(%)
・各累計計画対比進捗率(%)

を算出しています。

アシロ、業績推移

昨年に新規上場したばかりでデータが少ないですが、こちらの表をもとに、ポイントを絞って解説します。

業績予想

まず、注目していただきたいのが、2022年度業績予想です。

売上収益/営業利益/経常利益/純利益の順で成長率が、+20/+12/+14/+21%となかなか高い成長率です。子会社化を検討していますが、それを含めないオーガニックグロースでこの水準なので、好感が持てます。

営業利益率

次に、注目していただきたいのが、営業利益率です。

今期の業績予想から、売上収益:1,861百万円に対し、営業利益:406百万円です。つまり、営業利益率:21.8%もあります。事業の効率の良さや、競合の少なさを感じることができますね。

四半期ごとの売上高

最後に、注目していただきたいのが、四半期ごとの売上です。下図も併せてご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「四半期売上収益推移」です。

アシロ、四半期売上収益推移

増加傾向にあることがわかります。さらに、直近4Qでは過去最高額の売上収益でした。前年比でも+18.8%と高い成長率です。しかし、四半期ごとに積み上がっているようではなく、バラツキがあることも分かります。これが業績不安定さというリスクを感じさせ、投資家を投資させづらくさせてしまっているのかもしれません。

セグメント別でも確認しておきましょう。

セグメント別

セグメント別の四半期ごとの売上も見ていきましょう。改めて下の表をご覧ください。

図を見ての通り、メインセグメントは「リーガルメディア」事業です。こちらで売上収益の70%超えを占めています。そして成長率ですが、前年比+20.9%と高い成長率です。ストック型の収益モデルであることもあり、増加傾向で直近4Qでは過去最高額でした。成長していることが感じられるので、安心できますね。

他のセグメントというと、派生メディアはバラツキがありますね。これは成果報酬であるフロー型収益モデルのためです。まだ、安定していませんね。リーガルHR事業については、まだこれからですね。

成長基盤があるかどうか、KPIについても見ておきましょう。

KPI

ここでは、メインセグメントであるリーガルメディア事業のKPIに注目します。

収益モデル

まず、リーガルメディア事業の収益モデルについて確認しておきます。下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「リーガルメディアの収益モデル」についての資料を抜粋しました。

アシロ、リーガルメディアの収益モデル

図にあるように、「売上収益=掲載枠数×1枠あたりの掲載枠単価」です。掲載枠単価は月額定額であることから、掲載枠数に変動が売上収益に大きく影響します。図の右側のグラフを見ても、掲載枠数の増加と連動して売上収益も増加していることが分かります。

そして、掲載枠数が増えるためには、解約枠数が少ないことが望まれます。つまり、解約率が低いことが求められます。

つまり、KPIとしては下記の2項目が挙げられます。

・掲載枠数
・解約率

では、掲載枠数の推移を確認します。

掲載枠数

下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「リーガルメディアの掲載枠数」についての資料を抜粋しました。

アシロ、リーガルメディアの掲載枠数

見ての通り、増加傾向にあります。前年比では+15.8%です。気になるのは、毎四半期伸びているわけではないということです。増加→停滞→増加といった感じです。これが投資家達からは人気が出ないところかもしれませんね。

「ストック収益モデルなら、毎四半期増加して欲しい」と感じる人もいるでしょう。これを良しとする人は投資対象としても良いですが、少しでも不安を感じるなら投資しない方が良いでしょう。

解約率

下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「リーガルメディアの解約率」についての資料を抜粋しました。

右側のグラフを見てください。グロス解約率とネット解約率の2種類があります。

・グロス解約率:当月の解約枠数/前月末の掲載枠数の四半期平均
・ネット解約率:(当月の解約枠数−当月再契約枠数)/前月末の掲載枠数の四半期平均

アシロの事業では、解約後に再契約されるケースが多いことからネット解約率というものも表示しているようです。

直近では、グロス解約率は1.8%と少し高く見えますが、ネット解約率で見れば0.5%と低いです。どちらで判断すべきは難しいですが、実際解約されているグロス解約率を見ることにします。まだ、1.8%と高いので1%未満になることが望まれます。

他にもビジネスモデルや今後の成長戦略など、気になる部分はたくさんありましたので、ぜひ決算資料を読んでみてください。

では続いて、低PERの理由を解説していきます。

本当に割安なのか、低PERの理由

上述してきたことから、予想PERが低くなっている理由を解説します。

<低PERの理由>
・ストック型の収益モデルにも関わらず、四半期ごとに増加していないメインセグメント売上収益
・グロス解約率が高い
業績変動リスク懸念

上記のことから、業績が安定しないという見方から、投資家の人気がないのではと感じています。そして、そのために、買いが入りづらく低PERになってしまっているのでしょう。

しかし、これはチャンスという見方もあります。長期的に成長していくのであれば四半期ごとの収益よりも年単位で成長していれば良いわけです。そして、参入障壁も高い事業です。競合も少ないことから、解約率さえ落ち着いてくれば、市場のシェアを大きくなるばかりです。成長余地は大きいことでしょう。

こういう不人気株に投資して利益を出すのが、割安成長株投資の醍醐味と言えるはずです。そのためには長期的な付き合いになるでしょうが、この銘柄を信じられるなら投資すべきです。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<決算内容>
・成長率はなかなか高い
・メインセグメントは増加傾向
 ー しかし、四半期ごとには積み上がっていない
・KPIも堅調

<低PERの理由>
・ストック型の収益モデルにも関わらず、四半期ごとに増加していないメインセグメント売上収益
・グロス解約率が高い
業績変動リスク懸念
→こういう不人気株にはチャンスがあり

みなさんは、どうお考えですか?

さいごに

今回は、割安成長株の候補であるアシロの直近決算を分析し、本当に割安なのか、低PERの理由を確認しました。

当ブログとしては、さらに関心が高まりました。リスクもなく、成長率もあり低PERになっている銘柄はそうそうありません。そのリスクを認められるかが投資基準になってきます。あとは、どれくらい株価上昇余地があるかですね。当ブログとしては、将来的に2倍株以上になって欲しいので、その可能性がある株価になったら買いたいです。

いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。

他の銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。

現在、ブログを更新中です!

このブログでは、平凡サラリーマンである僕が、投資と生きていくために得た知識や技術、経験、変化をアップしていきます。主に、投資手法・銘柄分析・おすすめ本の紹介などをアップしていきます。ときどき、サラリーマンの方向けにタメになるような情報もアップできれば、と考えています。

ぜひ、他の記事もご覧ください!

当ブログでは、注目銘柄の目標株価を算出しています。気になる方は、下の記事をご覧ください。

また、当ブログでは「小型成長株投資」をメインにしています。サラリーマンの方にオススメできる小型成長株投資法の解説については、下の記事からどうぞ。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
「投資を始めたい」「サラリーマンでも投資できるかな」「小型株始めたいな」という方の参考になれば幸いです!

これからも、どうぞよろしくお願いいたします!

コメント