どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
あなたは、アシロという銘柄をご存知ですか?
アシロは、主にリーガルメディアを運営している企業です。リーガルメディアとは法律問題に関するサイトであり、ユーザーは法律に関するニュースを読めたり、弁護士とのマッチングが期待できます。
そんなアシロですが、6/14の取引時間後に決算発表がありました。その翌日には株価が大きく上げました。決算内容を見れば、納得です。
というわけで今回は、高成長のアシロの決算を分析し、業績が好調な理由を解説していきます。
この記事は、下記のような方におすすめです。
- アシロの決算内容を知りたい
- アシロの業績が好調な理由を知りたい
- サラリーマン投資家で時間がないから、要点だけ知りたい
アシロのリーガルメディアとしてのポテンシャルなら、「弁護士ドットコム」よりもあると感じています。その理由や詳しい事業内容・成長性については、以前の記事で解説しました。今回の記事を読む前に、一度読むとより今回の記事の内容がわかりやすくなります。
では、早速行ってみましょう!
アシロの決算内容
決算のみどころ
当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてアシロをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。
- 業績(売上や利益)
- 投資(事業拡大)
- ニュース(事業拡大、新規事業について)
もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では時間がないサラリーマン投資家のために、重視するところを取り上げていきます。
業績推移
直近では、2023年10月期の第2四半期決算が発表されました。
短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。
四半期ごとに、下記の項目を算出しています。
- 売上収益、営業利益、税引前利益、純利益
- 各対前年比(%)
- 各累計計画対比進捗率(%)
上の表をもとに、ポイントを絞って解説します。
通期業績予想の修正
今回の決算発表と併せて、通期業績予想の修正がされました。
売上高:2,861百万円→3,167百万円に修正されました。これは買収したビッコレの業績寄与の影響もありますが、リーガルメディア事業や派生メディア事業が期初予算を上回っていることも要因です。
買収の影響だけだったら、そこまで交換は持てませんが、メイン事業が好調だということも理由なら好感が持てます。
利益関係に関しては、上方修正されませんでしたが、これは中期計画に向けて成長投資をするためです。中期計画達成に期待します。
上表には、反映してあります。
進捗率
次に、注目していただきたいのが、進捗率です。
アシロは今期、成長投資フェーズのため、利益関係については無視します。
売上収益は、2Q時点で進捗率が47%です。アシロはストック型収益が半分以上あり、過去の実績を見ても売上収益は下半期偏重しています。なので、上方修正された2Q時点でこの数値は順調と言えます。
一応、利益関係に触れておきますが、2Q時点で進捗は順調です。しかし、2Q以降にアシロのメディアへの投資をしていくので、通期利益予想はそこまで大きく超過しないと見込めます。
四半期売上収益
つづいて、注目していただきたいのが、四半期ごとの売上です。
今四半期の売上収益は799百万円と、過去最高の四半期売上収益です。それも前年度比+49%と大きく増加しています。これは好感が持てます。
詳しい内訳の分析は後述します。
事業別でも確認しておきましょう。
事業別
事業別の四半期ごとの売上も見ていきましょう。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「売上収益(事業別四半期推移)」です。
それぞれの事業別に対前年比での増加率をみると、下記のようになりました。
- リーガルメディア:前期352百万円/今期458百万円(+30.1%)
- 派生メディア:前期156百万円/今期293百万円(+87.8%)
- HR事業:前期28百万円/今期33百万円(+17.5%)
- 保健事業他:今期15百万円
メイン事業であるリーガルメディアは+30%超えの大幅増加です。そして、全体の売上収益の大幅増加を牽引してくれたのは派生メディアの+80%でした。アシロの強みであるメディアが大きく成長しているのは好感が持てます。
そんな売上収益の大半を占めるリーガルメディアと派生メディア、それぞれの事業で成長基盤があるかどうか、KPIについても見ておきましょう。
リーガルメディアのKPI
リーガルメディアのKPIは、掲載枠数です。
リーガルメディアの売上収益は、「売上収益=掲載枠数×1枠あたりの掲載枠単価」で算出できます。その掲載枠単価は月額定額であることから、掲載枠数の増減が売上収益に大きく影響します。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「リーガルメディアの掲載枠数」についての資料を抜粋しました。
見ての通り、増加傾向にあります。前年比では+29.1%と、高い成長率です。順調に枠数が増えており、好感が持てます。このKPIは、アシロの成長性を握る根幹なので、今後さらに枠数が増えることに期待します。
派生メディアのKPI
派生メディアのKPIは、問合せ数です。
派生メディアの売上収益は、成果報酬型のため、「売上収益=問合せ数×1問合せあたりの単価」で算出できます。案件ごとに単価は変わりますが、問合せ数に応じて売上収益が影響することに違いはありません。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「派生メディアの問合せ数」についての資料を抜粋しました。
見ての通り、前年比では+48.8%と、高い成長率です。しかし、リーガルメディアと違って、どうしても四半期ごとにバラツキがありますね。波があるのは仕方がありませんが、今後この問合せ数が増加傾向になることに期待します。
さいごに、業績が好調な理由を解説していきます。
アシロが業績好調な理由
上述してきたことをもとに、アシロが業績好調な理由を解説します。
KPIから見てわかるように、メイン事業であるリーガルメディアの掲載枠数と派生メディア事業の問い合わせが大きく増加したことで、売上高が大きく成長しています。
さらに、今回の資料では明確に記載されていませんでしたが、リーガルメディア事業では解約率の低下ができたようです。ストック性のあるビジネスにおいて解約率はとても重要です。それが低下したことは好感が持てます。
派生メディアでは、2Qは転職シーズンにあたり、その影響で例年2Qに収益が多く出る傾向にあります。今回は特に大きかったですね。コロナ禍を乗り越え、景気も良くなってきたのでしょうか。
2事業とも、今後CMや広告を打ち出したり、新規メディア立ち上げを計画していたり、楽しみですね。中期計画「2025年度に売上高:55億円、営業利益:11億円」を達成を確実にし、その先の売上高:100億円達成にも期待したいです。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<決算内容>
・通期業績予想の上方修正
・売上収益は高い成長率
・特に派生メディアの売上収益が大きく増加
・KPIである広告掲載枠数と問い合わせ数は大きく増加
<業績が好調な理由>
・成長基盤のKPIが堅調
・リーガルメディア事業の解約率も低下
・今後も期待のできる施策
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また、当ブログでは以前にアシロの目標株価を算出しました。アシロへ投資をするか検討中の方、ぜひ参考にして見てください。
決算発表が本格化すると、サラリーマン投資家は時間がなく、なかなか全部は見きれません。当ブログも同じサラリーマン投資家なので、そう感じています。そんな時間がないサラリーマン投資家のために、注目銘柄の決算発表をまとめたページを作りました。いろんなサイトへ行かずとも、注目銘柄の決算分析が見れます。特に、当ブログと同じ投資法をしている人なら、「この銘柄、自分も注目してる」と共感できるはずです。
他の銘柄の最新決算分析は、下の記事でまとめています。ぜひ一度ご覧ください。
さいごに
今回は、高成長のアシロの決算を分析し、業績が好調な理由を解説しました。
当ブログとしては注目していた銘柄です。中期計画達成に向けて順調そうに見えて、安心しました。今後の成長に向けての施策も楽しみです。これからも引き続き見守っていきたいです。
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