どうもこんにちは、サラリーマン投資家のヒラです。
あなたは、ビザスクという銘柄はご存知ですか?
ビザスクは、ビジネス領域に特化した日本有数のナレッジシェア・プラットフォームを運営する企業です。先日に米国企業Colemanを買収したことで、さらに注目度が増しました。しかし、前回の決算発表翌日には大きく株価が下がってしまいました。
そんなビザスクですが、4/14に決算発表がありました。決算内容を見て、「これは成長鈍化かも」と感じた投資家も多いです。以前のような高成長は戻ってくるのでしょうか?
ということで今回は、成長鈍化が感じられるビザスクの決算を分析しつつ、高成長は戻ってくるのかを解説していきます。
この記事は、下記のような人におすすめです。
- ビザスクの決算内容を知りたい
- ビザスクの今後の成長性が気になる
- サラリーマン投資家で時間がないから、決算の要点だけ知りたい
前回の決算内容については下の記事で分析しました。業績の推移が分かり、今回の記事もより分かりやすくなります。ぜひこちらの記事もご確認ください。
では、早速行ってみましょう!
ビザスクの決算内容
決算のみどころ
当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてもビザスクをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。
- 損益(売上や利益)
- 投資(事業拡大)
- ニュース(事業拡大、新規事業について)
もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では要点を絞って取り上げていきます。
業績推移
今回は、2023年2月期の通期決算が発表されました。
短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。
四半期ごとに下記の項目を算出しています。
- 営業収益、営業利益、経常利益、純利益
- 各対前年比(%)
- 各累計計画対比進捗率(%)
上の表をもとに、ポイントを絞って解説します。
2024年度業績予想
まず、注目していただきたのは、2024年度業績予想です。投資家は未来に対して投資するので、とても重要な指標です。
しかし、見てみると取扱高と営業収益と調整後EBITDAだけ公表されていました。上の表には、営業収益だけ載せています。
その営業収益を見てみると、前期比+16%増と物足りない感じがします。これまで高い成長率を期待していた銘柄ですが、とうとう失速です。
これは、米国Colemanを買収したために、国内単体の伸びが希薄化されてしまった結果です。
四半期ベースの収益
次に、注目していただきたいのが、四半期ベースの収益です。
2022年度の4Qから連結化されましたが、前期比+13%と、これまでの成長率では物足りないです。ここで、国内とグローバルとを分けて確認してみましょう。
国内とグローバルの業績推移
国内事業会社向け
国内事業会社向けプラットフォームから見ます。こちらは決算説明資料から引用しました「国内事業者向けプラットフォーム業績推移」です。
表をもとに、2022年度と2023年度の累計を比較してみましょう。
<2022年度と2023年度の業績比較/国内事業者向け>
・取扱高(前期→今期)
1,837百万円→3,126百万円(+70.2%)
・営業収益(前期→今期)
995百万円→1,758百万円(+76.7%)
国内事業は、相変わらず高成長を続けています。国内は高成長をキープできており、問題ないと言えます。むしろ、ずっと高成長を続けられていてスゴイです。
グローバルENS
続いて、グローバルENSも見ます。こちらは決算説明資料から引用しました「グローバルENS業績推移」です。
では同様に、表をもとに、2022年度と2023年度の累計を比較してみましょう。
<2022年度と2023年度の業績比較/グローバルENS>
・取扱高(前期→今期)
8,848百万円→9,257百万円(+4.6%)
・営業収益(前期→今期)
6,311百万円→6,622百万円(+4.9%)
こちらが、やはり国内事業者向けと比べて、あまり成長していないことが分かります。成長鈍化の原因はグローバルENSと分かります。株式相場の悪化や金融リスクにより、欧米事業環境が悪化したために成長が鈍化しているようです。
逆を言えば、事業環境が正常に戻れば、また市場成長の成長率は戻ってくるかもしれません。
国内とグローバルの合算
では、国内事業者向けとグローバルENSを合算した数値も確認しておきます。
<2022年度と2023年度の業績比較/合算>
・取扱高(前期→今期)
10,685百万円→12,383百万円(+15.9%)
・営業収益(前期→今期)
7,306百万円→8,380百万円(+14.7%)
合算した時の成長率は+15%前後となりました。やはり、国内事業単体だった頃のような+50%超えのような高成長ではなくなってしまいました。
では、今後ビザスクの高成長が戻るのかについて解説します。
ビザスクの高成長は戻るのか?
結果からいうと、以前までのような+50%超えの高成長はならないです。+30%程度の成長で考えても、当分戻らないと感じています。
なぜなら、やはりグローバルENSが脚を引っ張っているからです。グローバルENS市場規模の成長率が2018〜2022年の間で年平均+15%におさまっています。ビザスクとしては、「業界平均を上回る成長を維持する」ことを目標にしています。
業界平均の成長率=市場規模の成長率として考えたとき、良くて+20%弱の成長率になってしまうんじゃないでしょうか。
国内とグローバルの収益の割合は、4:1くらいです。となると、いくら国内が+70%成長をしても、全体として+30%には届きません。
ただ、国内の割合が増えてくれば、国内の成長率の影響が大きくなるので、高成長も戻ってくるかもしれません。けど、その時まで国内が+70%以上という、異次元の成長率を維持できていればの話ですが。
ここまで話してきましたが、当ブログとしては欧米の事業環境さえ正常になれば、また+20%程度の成長率になら戻ると予測しています。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<決算内容>
・2024年度の成長率は抑えめ
・国内事業者向けの業績の伸びは依然高い
・グローバルENSは伸びが悪い
-全体での成長率も鈍化傾向
<高成長は戻るのか?>
・+50%超えのような高成長にはならない
→グローバルが脚を引っ張っている
→+20%程度の成長率なら、欧米の事業環境が正常化すればあり得る
いかがでしたか、あなたの投資の参考になりましたか?
ビザスクとしては「中長期的に取扱高200億円以上」という目標は変えていません。当ブログでは、この中長期目標に対して目標株価を算出しました。ビザスクへの投資を検討の際に、参考してみてください。
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さいごに
今回は、成長鈍化が感じられるビザスクの決算を分析しつつ、高成長は戻ってくるのかを解説しました。
以前までは高い成長率や、米国企業を大型買収で注目された銘柄ですが、最近は意気消沈しています。ですが、「欧米の事業環境さえ戻ってくれば、また注目され始めるのでは?」と密かに考えています。
いかがでしたか?参考になりましたか?それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?
今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。
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