【業績予想修正】unerry(ウネリー)の決算分析!良い点と悪い点を解説

【業績予想修正】unerry(ウネリー)の決算分析!良い点と悪い点を解説決算分析
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どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

あなたは、unerry(ウネリー)という銘柄はご存知ですか?

unerryは、屋内外のシームレスな人流(=位置情報)を中心に、実社会の行動変化を網羅的にデータ化し、AIで解析して心地よい生活体験を提供します。

2022年度に新規上場し、上場後株価は下げ続けて半値程度になりました。しかし、そこから株価は反発し、上場当初の水準まで戻しました。その後、高値は底値から3倍にまで上昇しました。

そんなunerryですが、5/12に決算発表がありました。通期業績予想の修正がありました。利益が大幅減少しました。大幅な修正で、投資家は動揺することでしょう。この業績予想の修正も含めて、決算内容には良い点・悪い点がありました。

ということで今回は、通期業績予想が大幅修正されたunerryの決算を分析し、決算の良い点と悪い点を解説していきます。

この記事は、下記のような人におすすめです。

  • unerry(ウネリー)の決算内容を知りたい
  • unerry(ウネリー)の決算の良い点と悪い点を知りたい
  • サラリーマン投資家で時間がないから、要点だけ知りたい

では、早速行ってみましょう!

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unerry(ウネリー)の前回決算のおさらい

まず、前回の決算についておさらいしておきましょう。

  • 売上高の進捗率は好調
  • 四半期売上高は前期比で大きく増加
  • リカーリング売上高も大きく増加
  • KPIも堅調
  • 業績予想の上方修正期待

上記のことから、決算発表翌日に株価が大きく上がりました。

詳しいunerryの前四半期の決算分析については、下の記事で解説しています。業績の推移やどういう事象でそんな業績になったのか、株価に影響した内容を知りたい方は、ぜひ読んでください。

unerry(ウネリー)の決算内容

決算のみどころ

当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてunerryをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。

  • 業績(売上や利益)
  • 投資(事業拡大)
  • ニュース(事業拡大、新規事業について)

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では時間がないサラリーマン投資家のために、重視するところを取り上げていきます。

業績推移

今回は、2023年6月期の第3四半期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。

四半期ごとに、下記の項目を算出しています。

  • 売上、営業利益、経常利益、純利益
  • 各対前年比(%)
  • 各累計計画対比進捗率(%)
unerry(ウネリー)の四半期業績推移

まだ上場したばかりでデータが少ないですが、この表をもとに、ポイントを絞って解説します。

通期業績予想の修正

今回の決算発表と併せて、通期業績予想の修正がされました。下記のように修正されました。

  • 売上高:1,953百万円→2,063百万円(+5.6%)
  • 営業利益:212百万円→20百万円(-90.5%)
  • 経常利益:205百万円→15百万円(-92.3%)
  • 純利益:125百万円→1百万円(-98.8%)

つまり、増収・大幅減益です。上の表には反映してあります。

この理由としては、主に下記の3点です。

  1. クロスセルが好調で、リカーリング売上高が積み上がった
  2. 将来的な収益のためのインフラ費用の増加
  3. 先行投資(採用や開発、米国市場進出準備)

この理由を見る限りでは、中長期的にみて良い業績予想の修正だと感じます。

進捗率

まず、注目したいのが、通期業績予想に対しての進捗率です。

売上高は、3Q時点で修正された業績予想に対して77%と順調です。

一方で、利益については修正された業績予想に対して超過しています。しかし、このタイミングでの業績予想の修正となったので、「ほぼこの数値に落ち着く」と推測しています。

四半期ごとの売上高

つぎに注目したいのは、四半期ごとの売上高です。

unerryの売上高の大半はリカーリング型の売上高です。そのため、前年よりも増加していることに期待しています。

見てみると、過去最高の四半期売上高で好感が持てます。前年比で+16%と増加しています。これまで、1Q2Qでは+60%超えの成長率だったのに対して、+16%では物足りませんね。

unerryとしては「3Q偏重課題が一定解消」とポジティブにしていますが、投資家としては、「グロース株なのでそれでも高い成長率が欲しい」と感じてしまうものです。なかには「成長鈍化かも」と感じてしまう投資家もいるかもしれません。

なので、この数値は不安になってしまいますね。

続いて、成長基盤があるか、KPIについても確認しておきます。

KPI

成長基盤があるか確認するために、KPIについても確認しておきます。

リカーリング売上高

まず、下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「売上高・リカーリング売上高比率」についての資料です。

unerry(ウネリー)の売上高・リカーリング売上高比率

ここで確認してほしいのは、リカーリング売上高比率です。図の右のグラフを見てわかるように、unerryの売上高は90%前後がリカーリング売上高です。

リカーリング売上高比率が高まっていることがわかります。これは事業の安定性の高まりを感じますね。

顧客数と顧客単価

このリカーリング売上高のもととなる、顧客数と顧客単価にも注目しておきましょう。

下図をご覧ください。こちらは直近決算説明資料にありました「リカーリング顧客売上状況」です。

unerryのリカーリング顧客売上状況

図を見ると、リカーリング顧客数とリカーリング年間顧客単価(年換算)ともに増加していることが分かります。特に、顧客数はすでに計画値に達しています。これには好感が持てます。

ここでも、前期と今期3Qまでの累計のリカーリング売上高を比較してみましょう。(リカーリング売上高=リカーリング顧客数×リカーリング年間顧客単価で算出)

  • 前年通期:49社×25,468千円=1,247,932千円
  • 今期3Q累計:72社×19,666千円=1415,952千円(+13.5%)
  • 今期通期(単価年換算):72社×26,221千円=1,887,912千円(+51.3%)

3Q時点で、前年通期のリカーリング売上高をすでに上回っています

さらに、顧客単価を年換算した場合で考えると、前年通期に対して今期は+50%以上増加しそうです。これはあくまで顧客数が72社のままでの計算なので、顧客数が増えればさらに増加する可能性があります。

また、このグラフを用いて、過去の実績からどのようにリカーリング売上高が推移しているのか確認しておきます。

  • 2019年度:260,208千円
  • 2020年度:485,373千円(対前年比+86.5%)
  • 2021年度:713,545千円(対前年比+47.0%)
  • 2022年度:1,247,932千円(対前年比+74.9%)
  • 2023年度(予想):1,887,912千円(対前年比+51.3%)

このことから、今期も高いリカーリング売上高成長率が維持できそうだと推測できます。

さいごに、今四半期の決算の良い点と悪い点を解説します。

unerry(ウネリー)の今四半期決算で良い点と悪い点

良い点

まず、今四半期の決算の良い点を説明します。

  • 売上高の進捗率は好調
  • KPIは好調
  • リカーリング売上高が高い成長率

売上高の進捗率は、通期業績予想が売上高上方修正されたにも関わらず、順調です。

これは、リカーリング顧客数や顧客単価も増加傾向にあるためです。そのおかげで、unerryの90%前後もあるリカーリング売上高は依然高い成長率を持続しています。

上述しましたように、顧客単価を年換算すると、なんと+50%超えの成長率です。さらに、顧客数が計画より増えれば、さらに成長率も上昇する可能性があります。

悪い点

次に、今四半期の決算の悪い点を説明します。

  • 業績予想は大幅減益に修正
  • 四半期売上高が前年比増加率がいまいち
  • 原価が増加

業績予想は大幅減益に修正されたことで、今後の利益成長に期待していた投資家としては嫌気がさしたことでしょう。今後も先行投資のために、想像しているような利益成長をしない可能性が出てきたからです。ただ、中長期投資家の観点から見たら、売上成長に向けての先行投資なので、アリという見方もできます。

四半期売上高については、対前年比でそこまで高い成長率でなかったので、敏感なグロース株投資家には嫌気でしょう。unerryのサービスは基本的に月次収益ですが、3Qだけズバ抜けて多いのは、この時期にスポット収益が入っているからと推測できます。そのスポット収益がどれくらいかわかりませんが、減ってしまっているからでしょう。その分、「リカーリング売上高が増えているから問題ない」という考え方もできますが。

原価が増加してしまいました。業績予想の修正において「収集データ増加に伴うインフラ費用の増加」で、間接原価が増えました。つまり、利益率が低下してしまいます。今はまだ成長段階ですが、将来的な利益を想像しながら投資している投資家もいます。そのときに、現在の利益率を参考に、将来的な利益を算出することがあります。よって、利益率が低下すれば、想定している将来的な利益も下がるために、嫌気することになるでしょう。

まとめ

以下、今回のunerryの決算分析のまとめです。

  • 増収大幅減益の業績予想の修正
  • 順調すぎる売上高進捗率
  • 四半期売上高は対前年同期比で少し増加
  • 今期リカーリング売上高は大きく増加しそう
  • KPIも堅調
  • 利益率の低下

あなたは、決算を見てどう感じましたか?

決算発表が本格化してきており、サラリーマン投資家は時間がなく、なかなか全部は見きれません。当ブログも同じサラリーマン投資家なので、そう感じています。そんな時間がないサラリーマン投資家のために、注目銘柄の決算発表をまとめたページを作りました。いろんなサイトへ行かずとも、注目銘柄の決算分析が見れます。特に、当ブログと同じ投資法をしている人なら、「この銘柄、自分も注目してる」と共感できるはずです。

他の銘柄の最新決算分析は、下の記事でまとめています。ぜひ一度ご覧ください。

さいごに

今回は、通期業績予想が大幅修正されたunerryの決算を分析し、決算の良い点と悪い点を解説しました。

注目度の高いハイグロース株の決算でした。今回公表された業績予想の修正は、中長期的な成長のための先行投資です。中期投資家の当ブログとしては、売上高が伸びているので、そこまで悪い印象は受けませんでした。大幅減益で株価が大きく下がり、割安になるようであれば投資したいです。

いかがでしたか?参考になりましたか?それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。

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