【赤字拡大】マクアケの決算分析!株価が上がった理由を解説

【赤字拡大】マクアケの決算分析!株価が上がった理由を解説決算分析
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どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

あなたは、マクアケという銘柄はご存知ですか?

株式会社サイバーエージェントのグループ企業であり、クラウドファンディングサイトを運営しています。高成長株であるために、小型成長株投資をメインにしている当ブログが注目している銘柄の一つです。

そんなマクアケですが、10/25に決算発表があり、業績は2四半期連続で減収減益を続きました。さらに、特別損失の形状で大幅な赤字になってしまいました。

しかし、翌日の株価は上昇。一体、なぜでしょうか?どこか良い部分があったのでしょうか?

ということで今回は、大幅赤字の決算発表翌日に株価が上がったマクアケの決算内容を詳しく分析し、株価が上がった理由を解説していきます。

この記事は、下記のような人におすすめです。

  • マクアケの株価が上がった理由を知りたい
  • マクアケの情報を集めたい
  • サラリーマン投資家で時間がないから、要点だけ知りたい

以前発表された決算については下の記事で分析しました。こちらを読むと、業績の推移が分かり今回の記事がより分かりやすくなります。ぜひ、こちらもご確認ください。

では、早速行ってみましょう!

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マクアケの株価の値動き

まず、最近の株価の値動きを確認しておきましょう。

下のチャートをご覧ください。こちらはマクアケの直近1年間の日足チャートです。

マクアケの直近1年間の日足チャート

チャートを見てわかるように、11月中旬から株価が急落したことが分かるはずです。そして、3月ごろに底をつき、その後もみ合いが続いています。昨年11月には、6,000円弱くらいまであった株価が、最近は1,300円弱程度にまで下がってしまったのです。

では、どういった流れでここまで下がったのか説明します。

2021年11月〜2022年3月

11月中旬から3月中旬まで、ほぼノンストップで株価がずっと下がり続けていたことがわかります。これはグロース株の相場悪化したためです。このグロース株相場の悪化の主な理由は下記のとおりです。

<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
 ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのインフレ加速、テーパリング早期化
 ー 利上げ早期化
 ー 米国長期金利上昇
 → 株式のリターンに対して相対的評価低下
ウクライナの地政学的リスク
 ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発
 ー ロシアからのエネルギー供給減予測
 → 世界エネルギー価格高騰
 → コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ

上記の理由で、軒並み株安になってしまっています。もちろんグロース株であるマクアケも、もれなく株価は下がってしまったのです。

世界的な株安になり、下げに下げましたが、ようやくさすがに下がりすぎたか、買いが出始め、3月に株価は底打ちしました。

2022年4月〜2022年8月

その後、割安感から買われ株価を少し戻しましたが、決算発表を機にまた株価が下がってしまいました。この理由に関しては、前回の決算分析記事で解説しています。

さらに、相場もまた悪化してしまいました。この理由は、下記の通りです。

<相場悪化の原因>
・インフレ率の上昇
 ー インフレを抑えるために米国で大幅利上げ
 ー 世界各国でもインフレ抑制のために利上げ
景気後退懸念も浮上
 ー 世界的なエネルギー・食料価格の上昇
 → 一般消費が縮小してきている

2022年9月

「株価も2,000円で落ち着いてきたかな」と思っていましたが、9月にさらに株価は下がってしまいました。理由は、9/9に公表された通期業績予想の下方修正です。

<通期業績予想の下方修正>
・減収
・減益→赤字化

赤字化になり、10/25に決算発表がありました。特別損失も形状され、さらに赤字になってしまいました。「これは、さらに株価は下がるだろう」と予想されました。しかし、翌日のマクアケの株価は上げ。一体、なぜでしょうか?どこかに良い点があったのでしょう?

では、今回の決算内容を確認しましょう。

マクアケの決算内容

決算のみどころ

当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてもマクアケをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。

  • 損益(売上や利益)
  • 投資(事業拡大)
  • ニュース(事業拡大、新規事業について)

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。

業績推移

2022年9月期の通期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。

四半期ごとに下記の項目を算出しています。

  • 売上、営業利益、経常利益、純利益
  • 各対前年比(%)
  • 各累計計画対比進捗率(%)
マクアケの四半期業績推移

上の表をもとに、ポイントを絞って解説します。

来期業績予想

まず、見ていただきたいのが来期業績予想です。

2022年度は上述しましたように、減収減益で終えました。「来期こそは!」と期待した2023年度の業績予想ですが、2023年度も減収減益の予想です。それも大きな減益です。

理由は下記の通りです。

  • リオープニングの影響
  • 円安および原材料の高騰などの複数の国内外の影響
  • 引き続き人件費や広告宣伝費をかける

上記のような外部環境の不透明さや先行投資のため、慎重に考慮した数字のようです。

四半期ごとの売上高

つづいて、見ていただきたいのが、四半期ごとの売上高です。

マクアケは現在投資フェーズで、グロース投資家としては売上高の伸びには期待をしてしまいます。しかし、4Q売上高を前年と比べてみると、-32%の減収です。

さらに、前四半期3Qよりも四半期売上高が下がってしまいました。これで4四半期連続で対前四半期比の減収です。

この理由として、マクアケは「コロナ特需がなくなり、地力の水準になった」と説明しています。ということで、これからがマクアケの本来の力・成長性が見られるということですね。

これだけ見たら、「やっぱり株価は下落するだろう」と感じてしまいます。他に良い点があったのでしょうか?

今後のための成長基盤ともいえるKPIも確認しておきましょう。

KPI

GMVとテイクレート

KPIについて確認していきましょう。下図は決算資料から抜粋した「応援購入総額の四半期推移」「テイクレートの四半期推移」のグラフです。

マクアケの応援購入総額の四半期推移
マクアケのテイクレートの四半期推移

上の2図を見ると、GMVが前年同四半期よりも大きく減少しています。その値は-28.8%です。これは前年度はTVCMなど大規模広告を打ち出していたので、大規模広告をしていない今期とのギャップでしょう。しかし、2022年度はずっと減少傾向なのが気になります。これが売上高減少の要因です。

売上高に関しては、GMVと違い、4四半期連続で減少しています。これはGMVが減少していることもありますが、テイクレートも下がってきているのが原因です。このテイクレートがどれくらいに落ち着いてくるのか、将来的にはここにも注目です。せっかくGMVが増加しても、テイクレートが下がっては売上高が増えないことになりかねません。

掲載開始数とアクセスUU

他のKPIも確認します。下図は決算資料から抜粋した「掲載開始数」「リピート応援購入率」「アクセスUUの推移」「会員数の推移」のグラフです。

マクアケのKPI1
マクアケのKPI2

上の2図を見てみると、実行者リピート率と会員数は前年よりも増加しています。

しかし、新規実行者による掲載開始数とアクセスUUが減少しています。新規が入ってこないと、いくらリピート率が高まっても頭打ちになってしまいます。つまり、これは成長鈍化懸念につながります。

ただ、リピート率が高まっていることは、サービスが定着してきているように見えます。そこはプラスに感じます。

では、決算発表翌日に株価が上がった理由について解説します。

株価が上がった理由

では、ここから上述してきたことも踏まえて、決算発表翌日に株価が上がった理由を解説していきます。

マクアケの決算自体に良い部分はなかったと認識しています。しかし、実際に株価は上がりました。その株価が上がった理由として考えられるのは、下記の3点の影響もあります。

<株価が上がった理由>
・相場
・リオープニングへの期待
・底感

正直、相場の影響は大きかったです。マクアケの決算発表の翌日に、日本株市場は大きく上昇しました。この影響を受けたのです。

さらに、社会がコロナ禍への慣れ・飽き、そして平常化になりつつあります。これにより、消費が促されマクアケのサービスも使われることが予想されます。その期待から、買われた可能性はあります。

また、「ここがマクアケの底」と感じた人もいるでしょう。確かに外部環境の悪化により、業績は大きく落ち込んでしまいました。しかし、この業績はあくまで地力が見えてきただけという考え方です。コロナ特需がなくなり、「ここからは成長していく」と期待した投資家が買ったのでしょう。

以上の理由から、株価は上がったと考えられます。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<決算内容>
・減収減益→赤字化
・2023年度予想:減収減益
・GMV、アクセスUU、新規実行者が減少→成長鈍化懸念
・実行者リピート率は高い

<株価が上がった理由>
・日本株市場の相場の良さに助けられた
・リオープニングでマクアケのサービスの需要増加に期待
・地力が見えただけで、ここが底

あなたは、どうお考えですか?

ただ、当ブログとしては株価が上がったとしても、これからの成長性に期待はできてません。投資の判断基準としている中期計画も見直すようなので、それを見て現在の株価と比較して、割安と判断できるまでは買いません。

当ブログでは、以前に公表された中期目標に対しての目標株価を算出してみました。次回に公表される中期計画はこれよりも低くなる想定をしていますので、こちらの目標株価よりも低くなると考えています。気になる方は、ぜひご覧ください。

さいごに

今回は、大幅赤字の決算発表翌日に株価が上がったマクアケの決算内容を詳しく分析し、株価が上がった理由を解説しました。

当ブログとしては注目した決算でしたが、期待していただけに、少しショックでしたね。株価は上がりはしましたが、今後の成長に対しては心配になります。中期計画が出てくるまでは、監視だけにしておきます。

いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。

他の銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。

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ぜひ、他の記事もご覧ください!

当ブログでは、注目銘柄の目標株価を算出しています。気になる方は、下の記事をご覧ください。

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