どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
あなたは、NexTone(ネクストーン)という銘柄はご存知ですか?
楽曲の著作権の管理と利用促進を推進する企業です。当ブログは、「いつかJASRACと並んで、音楽著作権市場の寡占化ができるのでは?」と注目している銘柄です。
そんなNexToneですが、8/10の取引時間後に決算発表がありました。決算を見てみると、利益が大幅減少。これは株価が下がってしまうのでしょうか?ただ、他の数字も見てトータルで判断してみないとわかりませんよね。
ということで今回は、株価が大幅減益したNextoneの決算発表を分析し、その大幅減益が株価に与える影響について解説していきます。
この記事は、下記のような人におすすめです。
- NexTone(ネクストーン)についての情報を共有したい
- NexTone(ネクストーン)の株価に与える影響を知りたい
- サラリーマン投資家で時間がないから、要点だけ知りたい
前回の決算については、以前ブログにて紹介しました。こちらの記事を読むと、業績の推移が分かりやすく、今回の記事が理解しやすくなります。
では、早速行ってみましょう!
NexTone(ネクストーン)の株価の値動き
直近1年間
まず、最近の株価の値動きを確認しておきましょう。
下の株価チャートをご覧ください。こちらは直近1年間のNexTone(ネクストーン)の日足チャートです。
11月に高値をつけた後、株価は下がり始め、2月には高値から1/2以下にまで下がってしまいました。その後は株価を戻したものの、高値までは戻りきらず、低迷を続けています。
どういった流れでここまで下がったのか説明します。
2021年11月〜2022年3月
11月中旬から3月中旬まで、ほぼノンストップで株価がずっと下がり続けていたことがわかります。これはグロース株の相場悪化したためです。このグロース株相場の悪化の主な理由は下記のとおりです。
<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのインフレ加速、テーパリング早期化
ー 利上げ早期化
ー 米国長期金利上昇
→ 株式のリターンに対して相対的評価低下
・ウクライナの地政学的リスク
ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発
ー ロシアからのエネルギー供給減予測
→ 世界エネルギー価格高騰
→ コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ
上記の理由で、軒並み株安になってしまっています。もちろんグロース株であるNexToneも、もれなく株価は下がってしまったのです。
世界的な株安になり、下げに下げましたが、ようやくさすがに下がりすぎたか、買いが出始め、3月に株価は底打ちしました。
2022年4月〜2022年8月
その後、割安感から買われ株価を戻しましたが、やはりすんなりと株価は上がっていきません。また相場が悪化してしまったのです。この理由は、下記の通りです。
<相場悪化の原因>
・インフレ率の上昇
ー インフレを抑えるために米国で大幅利上げ
ー 世界各国でもインフレ抑制のために利上げ
・景気後退懸念も浮上
ー 世界的なエネルギー・食料価格の上昇
→ 一般消費が縮小してきている
しかし、それでも少しずつインフレ率や景気後退懸念も緩和されてきて、グロース株に資金が戻り始めてきました。そんな中でのNexToneの決算発表でした。
決算を見ると、前年比で利益が大幅減少しています。「これは株価下落するかも」と期待してしまいますが、落ち着いて決算内容を一通り分析して、株価に与える影響を見てみます。
では、今回の決算内容を確認しましょう。
NexTone(ネクストーン)の決算分析
決算のみどころ
当ブログでは、成長性のある銘柄の一つとしてNexTone(ネクストーン)をみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。
そのため、下記の項目に着目します。
- 業績(売上や利益)
- 投資(事業拡大)
- ニュース(事業拡大、新規事業について)
もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では時間がないサラリーマン投資家のために、重視するところを取り上げていきます。
業績推移
今回は、2023年3月期の第1四半期決算が発表されました。
短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。
四半期ごとに下記の項目を算出しています。
- 売上、営業利益、経常利益、純利益
- 各対前年比(%)
- 各累計計画対比進捗率(%)
上の表をもとに、ポイントを絞って説明します。
進捗率
まず、注目したいのは、進捗率です。
業績予想に対して、売上高/営業利益/経常利益/純利益の順に、21%/11%/11%/12%でした。売上高は平年並みの進捗ですが、利益関係は今期業績予想達成が厳しく見えますね。
これは役員報酬制度見直しによる一時的な人件費増により利益が減少してしまいました。
しかし、厳しいかと感じましたが、意外とNexToneの見通しとおりのようです。下図をご覧ください。こちらは決算説明資料から引用しました「四半期業績1Q実績と見通し」です。
見てのとおり、売上高は想定していた進捗よりも少し悪いですが、利益関係は想定よりも順調なのです。したがって、心配しなくても大丈夫かもしれません。
四半期売上高
つづいて、注目すべきは、四半期売上高です。
表を見てみると、今回1Qの四半期売上高は前年比+18%です。ただ、前期3Qよりも低くなってしまっていますね。四半期売上高は最高額にはなりませんでしたね。
もう少し詳しくみるために、セグメント別について確認しておきましょう。
セグメント
では、セグメント別の四半期ごとの売上・利益も見ていきましょう。
下の表には下記の項目を載せています。
- セグメント別の四半期売上、四半期利益
- 対前年比(%)
- セグメント比率(%)
四半期ベースで見ると、著作権管理事業は+20%の売上成長でした。さらに四半期売上高も着実に増加していますね。このことから、上述しました「前期3Qよりも四半期売上高が低い」というのは、キャステイング事業の売上高のためですね。
キャスティング事業が前期3Qに大きく売上高が発生したために、全体四半期売上高が3Qよりも低かったのです。
メインセグメントである著作権管理事業が堅調に増加しているのは好感が持てるというか、安心しました。
成長基盤であるKPIについても確認しておきましょう。
KPI
ここでは、特に著作権管理楽曲数と取扱原盤数を確認しましょう。下図をご覧ください。こちらは、今回の決算説明資料から抜粋しました「事業規模の推移」です。
著作権管理楽曲数・取扱原盤数も増加傾向であることがわかります。
NexToneの収益は、「楽曲数 × 楽曲当たり徴収額」がとても重要です。管理楽曲数や取扱原盤数が多いほど、収益は大きくなります。
経営上重視している経営指標として、「管理楽曲数:毎期5万曲以上増加」「取扱原盤数:毎期10万原盤以上増加」が挙げられています。今期は1Q時点で、管理楽曲数:+1.9万曲/取扱原盤数:+3.4万曲です。
進捗としては順調です。そのため、今回のKPIは好感が持てます。成長の基盤はあると感じられます。
最後に、大幅減益が株価に与える影響について解説します。
大幅減益が株価に与える影響
大幅減益が株価に与える影響を説明していきます。
決算内容を一通り見てみて、影響は軽微だと感じました。なぜなら、1Qでの大幅利益はNexToneとしては、見通しどおりの数値だったからです。その見通しでは順調だったので心配ないでしょう。
売上高やKPIに関しても、順調だったので株価に与える影響は少ないはずです。むしろサプライズがない決算だったように感じます。
株価に影響があるとするならば、昨夜の米国CPIで、インフレ率の落ち着きから「積極的な利上げはない」という見込みから、米国ではグロース株に資金が入ってきているので、日本国内グロース株にも資金が入ってきそうです。その影響が主になり、今回の決算の影響は薄れそうですね。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<決算内容>
・売上高順調
・利益は前年比で大幅減益
・著作権管理事業は堅調
・KPIの管理曲数/原盤数ともには堅調
<大幅減益が株価に与える影響>
・軽微
ー 大幅減益は一時的なもので、当社の想定内
→ むしろ進捗は順調
あなたは、どうお考えですか?
当ブログでは、以前NexToneの目標株価を算出してみました。こちらの記事で解説しています。どれくらい株価上昇余地があるのか、気になる方は参考にしてみてください。
さいごに
今回は、株価が大幅減益したNextoneの決算発表を分析し、その大幅減益が株価に与える影響について解説しました。
大幅減益を見たときは少し心配になりましたが、安定した業績・KPIで安心しました。ただ、インパクトのある決算ではなかったので、値動きはさほどないでしょう。これからも、引き続き追っていきたい銘柄です。
いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?
今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。
他の銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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