どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
あなたは、グロース株の決算発表を追えていますか?
「チェックしたい決算はいっぱいあるけど、仕事をしていると中々全部追えない」ってことありませんか?当ブログもそう感じています。
そんなとき、「要点だけをまとめた決算分析だと助かる」と思った、当ブログと同じサラリーマン投資家もいるはずです。
というわけで今回は、注目グロース株の2023年11月の決算分析要点まとめを解説していきます。
下記のような人におすすめです!
- あの銘柄の決算分析を知りたい
- どの銘柄に注目しているのか知りたい
- 決算のどんな点に注目しているのか知りたい
では、早速行ってみましょう!
※注目グロース株の最新の決算分析まとめはこちらから
11月の決算発表銘柄の決算期
まず、11月に決算発表する銘柄の決算期を確認しておきます。
銘柄によっては、多少決算発表が遅かったり、早かったりして月を跨ぐこともありますが、下記のような決算期の銘柄が決算発表します。
- 本決算発表:9月決算
- 第1四半期発表:6月決算
- 第2四半期発表:3月決算
- 第3四半期発表:12月決算
では、注目グロース株の決算を確認してみましょう。
注目グロース株のカンタン決算分析
スパイダープラス(4192):第3四半期決算
スパイダープラスは、第3四半期決算発表でした。
要点だけピックアップして決算分析を解説します。
スパイダープラスは、投資フェーズにあるので今期は利益が小さいです。現段階では、特に売上高の伸びに注目します。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「業績進捗」です。
四半期売上高は前年同期比+30%増と、高成長なことが分かります。ただ、今期の売上高予想は前期比+33.2%なので、それと比べると増加率が低いですね。業績予想達成なるか、心配になりますね。
進捗率も確認しておきます。下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「売上高の業績予想進捗」です。
見ての通り、3Q時点で70%と例年より少し進捗が悪いです。2024年に「働き方改革関連法適用開始」で、サービスの需要が増すことが期待されます。
なので、4Qには四半期売上高はさらに増えるでしょうが、30%分も売上高を上げられるか少し心配です。
KPIを確認します。
- ARR
- ID数とARPU
- 解約率
ストック型の収益が一番大切なので、年間ストック型収益のARRがとても重要視されます。さらに、その収益を形成するのが、ID数×ARPUです。そして、そのID数増加のためには解約率が低いことが大切です。
よって上記3つに着目します。
ARRは、売上高の成長率より少し落ちて、前年同期比+27%増加。中期計画では、このARRを指標にしているので、より高い成長率に期待していましたが、少し残念でした。
ID数とARPU、どちらも増加・上昇しており、好感が持てます。2024年問題があるので、もっとID数は大きく増加すると期待していましたが、前四半期よりも増加数は減ってしまいましたね。
解約率は0.7%でキープしています。まだ1%未満と非常に低水準なので、大丈夫でしょう。
個人的には「2024年問題」に対して需要が高まるサービスだと思うので、決算に期待していましたが・・・。ただ、堅調な感じは伝わってきたので、ここから駆け込み需要などで、もっと高成長になることに期待です。
以上のことを踏まえて、今回の決算内容をまとめると
- 売上高進捗率は前年より悪い
- →業績予想達成なるか?
- それでも高い成長率は感じる
- KPIも堅調
- ただ、思ったよりも成長率が加速していない
- →「2024年度:ARR50億円」の中期計画も心配
ヤプリ(4168):第3四半期決算
ヤプリは、第3四半期決算発表でした。
要点だけピックアップして決算分析を解説します。
ヤプリは、投資フェーズにあるので利益が小さい状況が続いています。現段階では、特に売上高の伸びに注目します。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「売上高四半期推移」です。
四半期売上高は、前年同期比+23.2%と増加しています。復調しました。ストック売上高も四半期ごとに増加しているので安心します。
ヤプリもストック型収益が主な収益源なので、ARRをみておきます。下図もご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「ARR四半期」です。
ARRは前年同期比+19.6%増と高成長ではありますが、伸びの鈍化傾向が見てとれます。さらにこのARRの内訳とも言えるKPIを見てみましょう。
それぞれ見てみると、
- 契約アプリ数:前年同期比+9.2%
- 平均月額利用料:前年同期比+10.4%
どちらも増加していますが、やはり鈍化傾向にあります。月額利用料を上昇させるのは難しいですが、それを上昇させているのは好感が持てます。しかし、本来はもっと契約アプリ数を増やしてほしいところです。
そして、業績予想の修正もされました。
- 営業利益:増益
- 純利益:赤字化
コスト管理がうまくいき、営業黒字拡大です。しかし、特損計上で赤字に転じてしまいました。ただ、特損はあくまで一時的なものなので、営業黒字が拡大しているのは好感が持てます。
以上のことを踏まえて、今回の決算内容をまとめると
- 売上高の伸びは復調
- しかし、ARRの伸びは鈍化傾向
- 契約アプリ数の伸びがそこまで良くない
- 月額利用料は上昇傾向でGood
- コスト管理もうまく、営業黒字拡大
- 業績予想の修正で赤字化するが、一時的なものなので許容
HENNGE(4375):本決算
HENNGEは、本決算の決算発表でした。
要点だけピックアップして決算分析を解説します。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「売上高の推移」です。
四半期売上高は、前年同期比+20%と増加しました。右肩上がりに四半期売上高は増加しており、これは好感が持てます。
また、下図もご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「成長戦略の進捗」です。ここでは、KPI注目していきます。
HENNGEの主な収益源はストック型の収益なので、ARRが非常に重要です。
ARRは、前年同期比で見ると+23.7%と高成長です。この高成長の理由は、ARPUの上昇の影響が強いでしょう。一般的にARPUを上昇させるのは難しいのですが、それを実現させたのは好感が持てます。
2024年度の成長率も見たいので、業績予想を確認しておきます。
- 売上高:前期比+22.7%
- 営業利益:前期比+33.5%
- 純利益:前期比+24.4%
と大幅増収増益で好感が持てます。営業利益率も改善されて、さらに、中期計画で重視しているHENNGE One事業も+24.2%増収と、なかなか好調に見えます。ただ、ARR:100億円までには少し成長率が足りないので、そこの施策はどうするのか期待したいです。
以上のことを踏まえて、今回の決算内容をまとめると
- 堅調で好感が持てる決算
- 売上高の伸びもなかなか良い
- ARRの増加率も上昇
- 2024年度予想から営業利益率の改善で大幅増益
- ただ、中期計画2025年度までにARR100億円達成できるか心配
エネチェンジ(4169):第3四半期決算
エネチェンジは、第3四半期決算発表でした。
要点だけピックアップして決算分析を解説します。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「売上高」です。
全体の四半期売上高では前年同期比+174%と大幅増収しています。さらに、過去最高の四半期売上高となりました。
これはEV充電事業の業績本格寄与されたからです。規模感としては四半期売上高で見ると、40%程度占めており、エネチェンジの2本目の柱となりそうですね。
売上高が絶好調なこともあり、通期業績予想も修正されました。
EV充電事業が絶好調なことから、売上高を上方修正。しかし、補助金の遅れからEV充電器の設置・稼働が期ずれするために、経常損失は拡大することになりました。この損失拡大も期ずれのためであり、そこまで心配しなくてもいいと感じています。
4Qの業績や、エネチェンジの今後の成長性を握るのは間違いなくEV充電事業です。なので、KPIを確認しておきましょう。
3Qでは新規受注数が前四半期より減ってしまいました。ただ、翌年度分はまた受注開始しているそうなので、期待しましょう。
EV充電事業は、3つの収益があります。
- ハードウェア売上(フロー型)
- ソフトウェアライセンス料(ストック型)
- 充電収益(ストック)
つまり、充電器が多ければ多くなるほど、売上高が積み上がっていくことになるのです。売上高の内訳は開示されていないので、正しくは分かりませんが、今後さらにEV充電事業の売上高は四半期ごとに増えていくことが予想されます。今後が楽しみですね。
以上のことを踏まえて、今回の決算内容をまとめると
- EV充電事業が業績本格寄与
- 過去最高の四半期売上高
- EV充電事業の今後にも期待
NexTone(7094):第2四半期決算
NexToneは、第2四半期決算発表でした。
要点だけピックアップして決算分析を解説します。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「四半期毎業績推移」です。
四半期売上高・営業利益を見てみると、
- 売上高:前年同期比+3.2%
- 営業利益:前年同期比-0.4%
と増収減益でした。明らかに、売上高の伸びは鈍化しています。
特に、メインサービスである「著作権等管理事業」のDD業務が、前四半期より減少していることが気になります。成長性が心配になります。
2Q時点での進捗も見ておきましょう。
見てみると、
- 売上高:計画比-7.0%
- 営業利益:計画比-2.4%
売上高・営業利益ともに計画を下回っていることが分かります。売上高は通期に対して進捗率43.9%と、これは通期業績予想達成が厳しく感じますね。
さらに、レコチョクとの資本業務提携により、中期業績計画に修正が入りました。
当初の計画から、大幅増収になっているものの、2024年度・2025年度が減益になってしまいました。そして、2026年度もそこまで増益になっていませんね。
となると、2024年度や2025年度に向けて、中期的なスパンで投資しようと考えている人には、マイナスな印象でしょう。
当ブログとしては、株価はEPSに大きく影響されると考えています。そのため、2024年度や2025年度は減益になってしまったために、株価もそれに合わせてこの期間は低迷することでしょう。
ただ、2026年度あたりを目処にしていた投資家には、ほぼ変わらない印象は変わらない。むしろ、下がったところで買い増しする投資家もいるかもしれませんね。
それでも、今回の決算でメインのDD業務が軟調だったのは気になるところです。
以上のことを踏まえて、今回の決算内容をまとめると
- 2Qは伸び悩み
- メインのDD業務が前四半期より減収→成長性に懸念
- レコチョクとの資本業務提携により中期業績計画に修正
- 大幅増収になるも、ここ数年は減益→株価は上がりづらそう
unerry(5034):第1四半期決算
unerryは、第1四半期の決算発表でした。
要点だけピックアップして決算分析を解説します。
unerryは、投資フェーズにあるので利益が小さ状況が続いています。現段階では、特に売上高の伸びに注目します。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「サービス別売上高」です。
四半期売上高は前年同期比+9%、ハイグロースとして期待しているのですが、明らかに物足りなく感じてしまいます。
しかし、unerryとしては、計画通りのようです。それは、過去のグラフでも分かるように3Q偏重だからです。
成長基盤があるのか、KPIを見てみます。
リカーリング顧客数は1Qで+11社増え、売上高比率も増加傾向にあります。成長基盤が安定していると感じられます。
しかし、結局は3Q次第で今期の業績が良いか悪いか決まってしまいそうですね。今回の決算だけでは、安定していると感じるだけで、好調かどうかは判断しづらいです。
以上のことを踏まえて、今回の決算内容をまとめると
- 1Q四半期売上高の伸びはイマイチ
- →3Q偏重なので、今回だけで成長鈍化とは言い難い
- KPIは堅調
プレイド(4165):本決算
プレイドは、本決算発表でした。
要点だけピックアップして決算分析を解説します。
プレイドは、投資フェーズにあるので赤字が続いています。現段階では、特に売上高の伸びに注目します。
下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「連結売上高/ARRの推移」です。
着実に売上高とARRが増加していることが分かります。売上高に関しては、+23.8%と高成長です。ARRは、前年3Qに一度鈍化しましたが、また成長してきているように見えます。
プレイド単体のARRの伸びを確認しておきましょう。下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「ARR成長率の要因分析」です。
NRR(=継続顧客の月次ストック売上高÷前年の月次ストック高)がとうとう100%を上回ってきました。前年3Qに大きな解約があって成長性を失われていましたが、なんとか戻ってきたように感じます。
そして、肝心の今期の通期業績予想も確認しましょう。
- 売上高は前年比+23.5%
- 調整後営業利益は黒字化
売上高成長が20%台に戻りそうです。また、調整後営業利益ではありますが、黒字化になる見込みです。これはまたグロース株として期待されるのではないでしょうか。
以上のことを踏まえて、今回の決算内容をまとめると
- 四半期売上高の成長率が戻ってきた
- 今期は売上高:高成長、調整後営業利益:黒字化見込み
- またグロース株として復権なるか
さいごに
今回は、注目グロース株の2023年11月の決算分析の要点まとめを解説しました。
他の注目グロース株が新しく決算発表を出せば、また決算分析します。その度に追加・更新していきますので、またチェックしてください。少しでも皆さんの投資の参考になれば嬉しいです。
また、本格的な注目銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。こちらは厳選した銘柄でより詳しく分析しています。気になる方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。
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当ブログがメインにしている、資産倍増を狙う投資法「小型成長株投資」については、下の記事で解説しています。サラリーマンの方にはオススメできる投資法です。
また、目標株価についてまとめた記事も作成しました。こちらの記事が、皆さんの投資判断の参考になれば嬉しいです。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
「投資を始めたい」「サラリーマンでも投資したい」「小型株始めたいな」という方の参考になれば幸いです!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします!
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