【目標株価】弁護士ドットコムは中期的に上がるのか?下がるのか?

【目標株価】弁護士ドットコムは中期的に上がるのか?下がるのか?目標株価
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2022.07.23更新

どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

みなさんは、弁護士ドットコムという銘柄はご存知ですか?

人々と専門家をつなぐポータルサイト「弁護士ドットコム」「税理士ドットコム」「ビジネスロイヤーズ」、Web完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」を提供しています。

そんな弁護士ドットコムの株価ですが、先日までは株式相場が悪化で、高値から1/5程度にまで下がってしまいました。しかし最近は、グロース株に優位な相場になってきており、徐々に株価を戻してきています。

ここで気になるのは、「これから中長期的にまだ株価は上がるのか?それとも、株価が戻ってきて適正価格になり、もう株価は上がらないのか?」ということです。まだ値上がり余地が大きいなら、今のうちに買っておくのはアリかもしれません。

そこで今回は、株価が戻し始めた弁護士ドットコムの目標株価を算出し、買い時か判断するために、これから株価はいくら上がるのか、それとも今の株価は適正なのか、はたまた下がるのか確認していきます。

この記事は、
・弁護士ドットコムの目標株価を知りたい
弁護士ドットコムの株価がこれから上がるのか、下がるのか知りたい
弁護士ドットコムについての情報を得たい
上記のような方におすすめです!

では、早速行ってみましょう!

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弁護士ドットコムの株価の値動き

まず、最近の株価の値動きについて確認しておきましょう。

下の株価チャートをご覧ください。こちらは直近1年間の弁護士ドットコムの日足チャートです。

直近1年間の弁護士ドットコムの日足チャート

見ての通り、株価はずっと下がり続けていることがわかります。一番低い時の株価は、上場来高値から1/5程度の水準にまで下がってしまいました。

特に、11月からはもみ合いになることなく、ずっと右肩下がりでした。これは相場悪化が主な原因で、株価下落は止まりませんでした。その相場悪化の原因は下記の通りです。

<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
 ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのテーパリング早期化
 ー 利上げ早期化
 ー 米国長期金利上昇
 → 株式のリターンに対して相対的評価低下
ウクライナの地政学的リスク
 ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発
 ー ロシアからのエネルギー供給減予測
 → 世界エネルギー価格高騰
 → コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ
・世界的なインフレ
 ー インフレ抑制のための世界的な利上げ
 → リセッション(景気後退)懸念

上記の理由で、軒並み株安になってしまっています。もちろんグロース株である弁護士ドットコムも、もれなく株価は下がってしまったというわけです。

しかし、ようやく最近になって株価は底をつき、もみ合いになり、株価も徐々に戻し始めてきました。これは、「景気後退懸念から米国がこれ以上の積極的な利上げをしないのでは」という見込みから、株式市場に資金が戻ってきたのです。

ここで気になるのは、
「ここからまた株価は戻すのか」
「もうここが適正価格なので、もう上がらないのか」

ですよね。

今後の中長期的にどれくらい株価が上がるかが分かれば、投資判断しやすくなります。そのために、目標株価を算出してみます。

その目標株価に対して、現在の株価が低くければ割安だから買いますし、逆に現在の株価が高いようなら割高だから買いを見送ります。これで、すごい高い目標株価が算出できたら、今は絶好の買い場かもしれません

では、目標株価を算出していきましょう。

目標株価の算出方法

その前に目標株価の算出方法を説明します。下記の通りの手順です。

1)将来の利益を算出
2)将来のEPSを算出
3)将来PER:10倍/15倍/20倍/40倍の目標株価を算出

では、詳しく説明します。

まず、弁護士ドットコムが公表している決算資料から、将来の目標数値を参考に、将来的な利益を割り出します。その後、現在の株式数で割り将来のEPSを算出します。そして、PER:10倍/15倍/20倍/40倍の時のそれぞれの株価を算出します。このPER数値の基準は下記のような当ブログの体感数値になります。

<成長率に対してのPER数値の基準:当ブログの体感>
・金利低下時
15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
・金利上昇時
10倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
15倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
20倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値

この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらはグロース株投資のコツとも言えます。グロース株投資をしている方は、ぜひ一度読んで見てください。

では、算出していきます。

弁護士ドットコムの目標株価

目標株価算出の基準設定

まず、中期的といっても、どこを基準とするか決めます。

下図をご覧ください。こちらは弁護士ドットコムが直近の公表された決算説明資料にありました「売上高の推移及び今期計画」です。

弁護士ドットコムの売上高の推移及び今期計画

上図を見て分かるように、弁護士ドットコムは「2025年度にクラウドサイン事業で売上高100億円」を目指していることがわかります。今回の記事では、この2025年度の中期的な目標達成時点での目標株価を調べます。

じゃあ、2025年度に「クラウドサイン事業で売上高100億円」になったら、全体の売上高はいくらになるのでしょうか?

それを計算するために、下図をご覧ください。こちらは直近家さん説明資料にありました「サービス別の四半期売上高推移」です。

弁護士ドットコムのサービス別の四半期売上高推移

こちらを見ると、クラウドサイン事業のすごい増加率を感じるはずです。逆に、それ以外の事業はさほど増加しておらず、ほぼ横ばいなことも分かります。

そこで、今回の計算では、2022年度の通期の「クラウドサイン事業以外の売上高」に、弁護士ドットコムが目指している「クラウドサイン事業売上高100億円」を足すことで、2025年度の全体の売上高を想定することにします。

それは計算すると、下記のようになります。

<2025年度の売上高>
2022年度全体売上高(実績):6,875百万円
→うちクラウドサイン以外の売上高:3,995百万円
→2025年度(想定):13,995百万円

2025年度の全体売上高は、およそ140億円になることが想定されます。こちらを基準として目標株価を算出していきます。

では、次に将来の利益を算出します。

将来の利益を算出

将来的にどれくらい利益を創出できるポテンシャルがあるのか測ります。

ただ、弁護士ドットコムはまだ成長投資フェーズで、成熟しきっていません。売上高に対して、将来的にどれくらい利益を生み出せるかはまだ数字には表れてません。なので、目標株価算出のために、こちらである程度想定をしながらの計算が必要になります。

計算の手順としては、「1)売上総利益率から営業利益率のポテンシャルを算出→2)営業利益から想定される純利益」という流れで算出します。

売上総利益率→営業利益率

売上総利益率を確認します。直近2年間の売上総利益率を見てみましょう。

<直近の売上総利益率>
・2022年度:売上高 6,877百万円、売上総利益 5,787百万円
 →売上総利益率:84.2%
・2021年度:売上高 5,318百万円、売上総利益 4,508百万円
 →売上総利益率:84.8%

上記から、2年連続で売上総利益率84%と高い水準なことが分かります。これは当ブログの体感としては営業利益率30%程度のポテンシャルはあると感じています。なぜなら、下記のような比較をしたことがあるからです。

参考として前年度実績で、
・チェンジ:売上総利益率75%→営業利益率38.7%
・ライトアップ:売上総利益率79.5%→営業利益率28.2%
・カナミック:売上総利益率86%→営業利益率40.5%

詳しくは、下の記事で注目銘柄たちの比較をしています。そのなかの比較表をご確認ください。

したがって、将来的な営業利益率のポテンシャルは30%とします。(※これは2025年度に営業利益率30%になるということではありません!あくまで、目標株価算出のための利益算出のために使います。)

営業利益→純利益

つぎに、営業利益を計算します。

先ほど計算とした売上高:13,995百万円に、先ほどの営業利益率30%を掛けて、営業利益を算出します。

<2025年度の営業利益ポテンシャル>
・売上高:13,995百万円
(売上総利益率:84%から営業利益率:30%のポテンシャルがあると想定)
 →営業利益:4,199百万円

これをもとに純利益を計算するのですが、ここでも当ブログの体感を使います。

純利益ですが、当ブログの経験として、営業利益に対して60〜70%の企業が多いです。参考として、マクアケは65%、ライトアップも65%、ラクスは66%、プロジェクトカンパニーは70%でした。このことから、間をとって65%を採用します。

そうすると、純利益は

<2025年度の純利益ポテンシャル>
・売上高:13,995百万円
 →営業利益:4,199百万円(営業利益率:30%と想定)
 →純利益:2,729百万円(営業利益率に対して純利益が65%と想定)

では、つづいて将来のEPSを算出します。

将来のEPSを算出

では、将来のEPS(1株あたりの利益)を割り出すために、上述した純利益を発行済み株式数で割ります。下図をご覧ください。こちらは直近の決算短信にありました「発行済株式数」です。

弁護士ドットコムの発行済み株式数

図をみると、発行済み株式数は22,264,500株であることが分かります。

ただ、弁護士ドットコムでは最近2種類のストックオプションを発行することが公表されました。その数が最大16,100株+6,900株+40,400株+17,400株=80,800株です。これも先ほどの発行済み株式数に足します。

そうすると、最大で発行済株式数は22,345,300株になります。

これで先ほど算出した純利益を割ります。そうすると、2,729百万円÷22,345,300株=EPS:122.13円になります。

では、この算出しました将来EPSから目標株価を算出します。

PER・成長率ごとの目標株価を算出

ここで、算出する基準となるPERを上述しましたが、おさらいしておきます。

<成長率に対してのPER数値の基準:当ブログの体感>
・金利低下時
15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
・金利上昇時
10倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
15倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
20倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値

この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらにはこれからする計算式についても触れてますので、ぜひご一読ください。

では、目標株価を算出していきます。PERの計算式は「PER=株価÷EPS」ですよね。ということは目標株価を算出するためには「目標株価=EPS×PER」をすればいいわけです。このPERの部分に、今回は10倍/15倍/20倍/40倍を当てはめて、目標株価を算出します。算出して結果が下記の通りです。

<PER・成長率ごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
=金利低下時=
・PER15倍=成長率±0%:122.13円×15倍=1,831円
・PER20倍=成長率+10%:122.13円×20倍=2,442円
・PER40倍=成長率+20%:122.13円×40倍=4,885円
=金利上昇時=
・PER10倍=成長率±0%:122.13円×10倍=1,221円
・PER15倍=成長率+10%:122.13円×15倍=1,831円
・PER20倍=成長率+20%:122.13円×20倍=2,442円

現在の弁護士ドットコムの株価:4,420円です。上記のことから、2025年度にクラウドサイン事業の売上高:100億円のときに成長率+20%以上を維持できる力があるなら、

・金利低下時:4885-4420=465円程度の株価上昇余地
・金利上昇時:2442-4420=-1978円程度の株価下落余地

上記のことが見込めます。

現在は金利上昇時なので、現在株価は割高に見えます。しかし、市場としては今後もさらに高い成長率を維持できる、もしくは、もっと長い利益創出を見込めることから、買われてこの株価に落ち着いているのでしょう。

では、下の留意事項もお読みください。

留意事項

ただ、ここで留意していただきたいのは、以前の「成長率に対してのPERの目安」の記事でも説明しましたが、これはあくまで長期に渡り、成長率が維持される想定でのPER基準です。そして、このPERはあくまで当ブログの体感です。

さらに、今後さらなる資金調達などの理由により、弁護士ドットコムの株式数が変わったりすれば、この計算も変わります。今後、株式数の推移には注目しておきましょう。

今回の算出しました目標株価は、あくまで皆さんの今後の投資計画の参考程度としていただいた方が良いです。今後、この目標株価算出に関わる数値が変わることがあれば、都度更新していきます。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<2025年度のポテンシャル>
・売上高:13,995百万円
 →営業利益:4,199百万円(営業利益率:30%と想定)
 →純利益:2,729百万円(営業利益率に対して純利益が65%と想定)
 →EPS:122.13円

<PER・成長率ごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
=金利低下時=
・PER15倍=成長率±0%:122.13円×15倍=1,831円
・PER20倍=成長率+10%:122.13円×20倍=2,442円
・PER40倍=成長率+20%:122.13円×40倍=4,885円
=金利上昇時=
・PER10倍=成長率±0%:122.13円×10倍=1,221円
・PER15倍=成長率+10%:122.13円×15倍=1,831円
・PER20倍=成長率+20%:122.13円×20倍=2,442円

みなさんは、どうお考えですか?

さいごに

今回は、株価が戻し始めた弁護士ドットコムの目標株価を算出し、買い時か判断するために、これから株価はいくら上がるのか、それとも今の株価は適正なのか、はたまた下がるのか確認しました。

目標株価を算出してみて、「これは割安感ないな」と感じました。ただ、クラウドサイン事業の成長率は魅力的です。これから大きく株価が下がる場面があれば、投資したいです。

いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。

他の銘柄の目標株価を読みたい場合は、下の記事でまとめています。

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