どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
あなたは、tripla(トリプラ)という銘柄はご存知ですか?
triplaは、宿泊施設に対して公式サイトにおける予約システムを中心に様々なITサービスを提供します。これから海外渡航者や旅行・外泊が増えることが予想されるので、この事業の需要が増していくと期待されています。
2022年11月に新規上場し、上場してから株価は鰻登りです。上場してから3ヶ月余りで、なんと株価は2倍になったのです。
そんなtriplaですが、3/13に決算発表がありました。翌日に株価はストップ安になってしまいました。それまでは株価は好調だったのに、一気にストップ安になるほどの大幅下落するなんて、どんな決算だったのでしょうか?
ということで今回は、株価がストップ安になるほど大幅下落したtripla(トリプラ)の決算を分析し、株価大幅下落の理由を解説していきます。
この記事は、下記のような人におすすめです。
- tripla(トリプラ)の決算内容を知りたい
- tripla(トリプラ)の株価が大幅下落した理由を知りたい
- サラリーマン投資家で時間がないから、要点だけ知りたい
では、早速行ってみましょう!
tripla(トリプラ)の決算内容
決算のみどころ
当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてtriplaをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。
- 業績(売上や利益)
- 投資(事業拡大)
- ニュース(事業拡大、新規事業について)
もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では時間がないサラリーマン投資家のために、重視するところを取り上げていきます。
業績推移
今回は、2023年10月期の第1四半期決算が発表されました。
下記の項目について分析しましょう。
- 通期業績予想に対しての進捗率
- 四半期営業収益
それぞれについて解説します。
進捗率
まず、注目したいのが、通期業績予想に対しての進捗率です。
通期業予想に対して、1Q時点での収益の進捗率は下記のとおりです。
- 営業収益:22.4%
- 営業利益:21.2%
- 経常利益:20.0%
- 純利益:19.7%
通期に対して1/4が終わって、上記の進捗は遅く感じるかと思います。ですが、triplaはストック型の収益モデルもあることと、宿泊市場の繁忙期である8月に従量収益が増えることから、下期偏重型といえます。
下図も併せて、ご覧ください。こちらは今回の決算説明資料にありました「四半期ごとの営業収益の推移」です。
見てわかるように、営業収益だけ見ると前年同期の四半期は21.2%と、今期より進捗は良くなかったですが、下半期に巻き返しています。
したがって、1Q時点で上述した進捗率でも問題なく感じられます。
四半期ごとの営業収益
つぎに注目したいのは、四半期ごとの営業収益です。
改めて、下図をご覧ください。
前期2Qでは、感染拡大で旅行需要が減退したために、営業収益が減少していましたが、四半期ごとに営業収益が増加傾向にあることがわかります。前期比で+49.4%と大きく増加しており、好感が持てます。
今四半期は前期4Qと同じ営業収益額ですが、上述しましたように、4Qに特に営業収益が増える傾向にある中で、1Qでその前期4Qと額と並ぶのは良い業績と判断できます。
続いて、KPIについても確認しておきます。
KPI
triplaのKPIについても確認しておきます。
その前に、triplaの収益モデルについて解説しておきます。triplaには、「固定収益」と「従量収益」の2種類の収益モデルがあります。下図をご覧ください。こちらは今回の決算説明資料にありました「それぞれの収益構造」についての資料です。
こちらを簡単にまとめると、下記のようなことが言えます。
- 固定収益:クロスセルと導入施設数に反映→安定性あり
- 従量収益:取扱高=宿泊部屋数=宿泊市場の需要に反映→浮き沈みあり
これを踏まえた上で、KPIを確認していきましょう。
固定収益のKPI
まず、下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「固定収益のKPI」についての資料です。
四半期ごとにきれいに右肩上がりに固定収益が増加しています。その裏付けともなる導入施設数も着実に増加しています。特に、tripla Bookは急増中です。
これは宿泊業界でOTAからではなく、公式サイトでの集客を力を入れ始めてきているからです。OTA経由だと、手数料で10%前後取られてしまうので、自社サイトでの予約を増やすことで売上高や利益を最大化できるのです。こういった業界の流れに後押しされています。
従量収益のKPI
まず、下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「従量収益のKPI」についての資料です。
従量収益と、その裏付けとなる取扱高も、繁忙期である前期4Qより、今期1Qの方が上回っていることがわかります。これはシンプルにtriplaサービスを導入している施設が増えたことが要因でしょう。
また、グラフを見ていると、2Q<3Q<4Qと四半期ごとに従量収益も増えていくことに期待できます。
さいごに、株価が大幅下落した理由を解説します。
tripla(トリプラ)の株価が大幅下落した理由
triplaが決算発表翌日に、株価が大幅下落した理由は下記の通りです。
- 進捗率
- 期待はずれ
- 割高感
それぞれについて解説します。
まず、進捗率についてですが、前期の四半期ごとの収益推移が分からないので、「1Q時点のこの進捗率は、少し危ないんじゃないか」と心配に感じた投資家もいるでしょう。(当ブログとしては、今のところ特に心配はしていません。)
次に、投資家からの期待はすごく高まっていました。これは株価から伝わります。宿泊関連銘柄であることから、アフターコロナ銘柄として見られており、新規上場してからずっと株価が上げ続けていました。たぶん「全校旅行支援適用時期もあるし、良い業績が来るぞ」と考えていた投資もいたのでしょう。それが蓋を開けてみたら、「思ったより、これまで通りの成長率だな」という期待はずれだったということです。
そして、これまで株価が上がり続けていただけに、すごい割高になっていました。最高値時点の予想PERは、80倍程度にまで上がっていました。現在の相場は、米国の大手銀行の破綻ニュースもあり、緊迫感が高まっているので、「リスクをできる限り減らしたい」と考える投資家も多いです。なので、割高感からも株を手放す理由となりました。
特に悪い決算ではなかったのですが、以上の理由から株が手放され、株価は大幅下落してしまいました。
まとめ
以下、今回のtriplaの決算分析のまとめです。
- 悪くない進捗率
- 四半期営業収益も大きく増加
- KPIも堅調
- 期待はずれ、割高感、進捗率から株価が大幅下落
あなたは、決算を見てどう感じましたか?
決算発表が本格化してきており、サラリーマン投資家は時間がなく、なかなか全部は見きれません。当ブログも同じサラリーマン投資家なので、そう感じています。そんな時間がないサラリーマン投資家のために、注目銘柄の決算発表をまとめたページを作りました。いろんなサイトへ行かずとも、注目銘柄の決算分析が見れます。特に、当ブログと同じ投資法をしている人なら、「この銘柄、自分も注目してる」と共感できるはずです。
他の銘柄の最新決算分析は、下の記事でまとめています。ぜひ一度ご覧ください。
さいごに
今回は、株価がストップ安になるほど大幅下落したtripla(トリプラ)の決算を分析し、株価大幅下落の理由を解説しました。
株価は大幅下落してしまいましたが、中長期的に見て楽しみな銘柄です。なぜなら、予約サイトというのは、宿泊業界のインフラであるために、不景気でも解約しづらいと考えています。そのため、業績に安定性があるはずです。なので、今後固定収益がどこまで増えていくのかに期待しています。
投資する前に目標株価を算出し、株価上昇余地を確認してから、良きタイミングで投資したいです。
いかがでしたか?参考になりましたか?それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?
今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。
他の銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。
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