どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
みなさんは、NexToneという銘柄はご存知ですか?
楽曲の著作権の管理と利用促進を推進する企業です。当ブログは、「いつかJASRACと並んで、音楽著作権市場の寡占化ができるのでは?」と注目している銘柄です。
そんなNexToneですが、2/9に決算発表があり、その翌日である今日は株価が大きく下がってしまいました。これまで決算発表はそこまで崩れることがなかったのに、一体どうしたのでしょうか?
今回は、株価が大きく下がってしまったNextoneの決算発表を分析し、株価が下がった理由について解説していきます。
→最新の決算分析については、下の記事で解説しています。
最新の決算分析を読みたい方は下からどうぞ。
この記事は、
・分析の仕方を知りたい
・NexToneについての情報を共有したい
・意見交換したい
・分析についてアドバイスしたい
上記のような方におすすめです!
前回の決算については、以前ブログにて紹介しました。こちらの記事を読むと、業績の推移が分かりやすく、今回の記事が理解しやすくなります。
では、早速行ってみましょう!
株価チャートを確認
下の株価チャートをご覧ください。こちらは直近6ヶ月のNexToneの日足チャートです。
見ての通り、11月中旬に大きく株価は上がりました。こちらは決算発表が要因でした。その理由については、2022年度第2四半期決算分析記事で解説しましたので、そちらをご覧ください。
その後、また11月下旬から株価が下がり始めました。これは、株式市場、特にグロース株相場が悪化しているためです。この相場悪化の理由は下記の通りです。
<相場悪化の原因>
・米国でのテーパリング早期化
ー 利上げ早期化
ー 米国長期金利上昇
→ 株式のリターンに対して相対的評価低下
・ウクライナの地政学的リスク
ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発か?
ー ロシアからのエネルギー供給減予測
→ 世界エネルギー価格高騰
→ コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ
上記の理由で、軒並み株安になってしまっています。もちろんグロース株であるNexTone(ネクストーン)も、もれなく株価は下がり続けています。
そんな中での決算発表でした。「株価下落が止まる要因になれば」と思ったのですが、結果は大幅下落。一体、どんな決算だったのでしょうか?
では、今回の決算内容を確認しましょう。
決算内容
決算のみどころ
当ブログでは、成長性のある銘柄の一つとしてNexToneをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。
そのため、下記の項目に着目します。
項目としては、
・損益(売上や利益)
・投資(事業拡大)
・ニュース(事業拡大、新規事業について)
について着目していきます。
もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。
業績
直近では、2022年3月期の第3四半期決算が発表されました。
短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。
四半期ごとに
・売上、営業利益、経常利益、純利益
・各対前年比(%)
・各累計計画対比進捗率(%)
を算出しています。
上の表をもとに、ポイントを絞って説明します。
進捗率
まず、注目したいのは、進捗率です。下図も併せてご覧ください。
売上高/営業利益/経常利益/純利益の順に、70%/62%/63%/69%です。例年に比べて、低めの水準です。下図を見ると、見通しに対して3Qまでの累積実績が低いことが分かります。見通しでは、3Qまでの累計売上高は71.8%程度の予定でしたが、実績値では70%で未達です。
これに関して、心配になる投資家もいるはずです。ただ、NexTone(ネクストーン)としては、予想は据え置きのようですが。
対前年比
次に、注目すべきは、対前年比です。
見てみると、今回の3Qは前期に対して売上:+13%、利益関係:-13%程度と伸び率が悪いです。利益関係なんて、マイナス成長です。これは成長鈍化懸念として見られてしまいますよね。
もう少し詳しくみるために、セグメント別について確認しておきましょう。
セグメント
では、セグメント別の四半期ごとの売上・利益も見ていきましょう。
下の表をご覧ください。
・主な事業内容
・セグメント別の四半期売上、四半期利益
・対前年比(%)
・セグメント比率(%)
上記のことを載せています。
下図も併せてご覧ください。
四半期ベースで見ると、著作権管理事業は+26%の売上成長でしたが、利益率は悪くなっていることが分かります。これはDD業務の割合が大きくなってきたからのようです。
キャスティング事業は、前期よりも低くなってしまっています。メインセグメントではないものの、これはまた成長鈍化懸念を抱いてしまいますね。
成長基盤であるKPIについても確認しておきましょう。
KPI
ここでは、特に著作権管理楽曲数と取扱原盤数を確認しましょう。下図をご覧ください。こちらは、今回の決算説明資料から抜粋しました「事業規模の推移」です。
著作権管理楽曲数・取扱原盤数も増加傾向であることがわかります。
NexToneの収益は、「楽曲数 × 楽曲当たり徴収額」がとても重要です。
管理楽曲数や取扱原盤数が多いほど、収益は大きくなります。
経営上重視している経営指標として、「管理楽曲数:毎期5万曲以上増加」「取扱原盤数:毎期10万原盤以上増加」が挙げられています。今期は3Q時点で、新譜管理楽曲数:4.3万曲/取扱原盤数:+8.47万曲です。3Q時点のペースは順調に見えますね。
そのため、今回のKPIは好感が持てます。成長の基盤はあると感じられます。
今回の決算説明資料には、他にもJASRACとの比較、特徴と強みなどの注目するところが沢山ありましたので、ぜひ一度読んでみてください。
しかし、KPI自体は良さそうに感じますが、株価が下落したのは事実です。最後に、上述しましたことを踏まえながら、株価下落の理由について解説します。
株価が下がった理由
株価が下がった理由を説明していきます。
<株価下落の理由>
・進捗率の悪い
・前年比で、収益の伸びが悪い
・利益率も悪化
上述してきましたように、当社としては業績予想の変更はないですが、進捗率が平年より悪いです。そして収益の伸びが悪くなっています。これには成長鈍化懸念を抱く投資家もいます。
ただ、KPI(管理楽曲数・取扱原盤数)は堅調に推移しているので、そこは救いです。NexTone(ネクストーン)の著作権管理事業は、利用時期から売上計上までにタイムラグがあるので、当社はそれを見込んで業績予想を変えないのかもしれませんね。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<決算内容>
・進捗率は例年より低い
ー 計画に変更なし
・売上/利益ともに成長は低い
ー 利益関係は前年同期比でマイナス
・KPIの管理曲数/原盤数ともには堅調
<株価下落の理由>
・進捗率の悪い
・前年比で、収益の伸びが悪い
・利益率も悪化
ー 成長鈍化懸念
みなさんは、どうお考えですか?
さいごに
今回は、株価が大きく下がってしまったNextoneの決算発表を分析し、株価が下がった理由について解説しました。
ちょっと今回の決算にはがっかりしましたね。これまで高い成長率をキープしてきたので、「今回も」と期待していました。特に相場が悪い中だったので、少しでも底上げになって欲しかったのですが、ダメでしたね。むしろ底を掘ってしまいましたね。
中長期的には期待しているので、次の決算は注目です。次の決算でも厳しいようだったら、今回以上の下げもあり得るでしょう。
いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?
今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。
他の銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
「投資を始めたい」「サラリーマンでも投資できるかな」「小型株始めたいな」という方の参考になれば幸いです!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします!
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