→最新の決算分析については、下の記事で解説しています。
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どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
あなたは、プレイドという銘柄はご存知ですか?
プレイドは、Googleとも戦略連携している注目銘柄です。CXプラットフォームである「KARTE」を運営しており、データを活用して企業活動を支援する企業です。
昨年から相場が悪く、株価は下がり続けている中、前回の決算発表で業績予想の下方修正がされ、株価はさらに急落してしまいました。最近は株価400円前後をずっと低迷中です。そんな中、本日8/9の取引時間後に決算発表がありました。
決算内容を見ると、やはり業績予想の下方修正から予測していたように、好決算とは言えませんね。これは決算発表翌日となる明日の株価は下がってしまうことでしょう。さらに株価下がるのは辛いですが、理由を確認しておきましょう。
というわけで今回は、株価が続落するプレイドの決算を分析し、株価が続落する3つの理由を解説していきます。
この記事は、下記のような人におすすめです。
- プレイドについての情報を共有したい
- なぜ、プレイドの株価がさらに下がるのか知りたい
- サラリーマン投資家で時間がないから、要点だけ知りたい
前回の決算については、以前ブログにて紹介しました。こちらの記事を読むと、業績の推移が分かりやすく、今回の記事が理解しやすくなります。
では、早速行ってみましょう!
プレイドの株価の値動き
直近1年間
まずは、最近の株価の値動きを確認しておきましょう。
下のチャートをご覧ください。直近1年間のプレイドの日足チャートです。
チャートを見てわかるように、11月中旬から株価が下がり始め、12月から急落したことが分かります。そして、2月3月ごろに底をつき、その後少し戻したかなと思ったら、5月に急落してしまいました。現在の株価は、昨年の高値から1/8程度の水準になってしまいました。
では、どういった流れでここまで下がったのか説明します。
2021年11月〜2022年3月
11月中旬から3月中旬まで、ほぼノンストップで株価がずっと下がり続けていたことがわかります。これはグロース株の相場悪化したためです。このグロース株相場の悪化の主な理由は下記のとおりです。
<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのインフレ加速、テーパリング早期化
ー 利上げ早期化
ー 米国長期金利上昇
→ 株式のリターンに対して相対的評価低下
・ウクライナの地政学的リスク
ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発
ー ロシアからのエネルギー供給減予測
→ 世界エネルギー価格高騰
→ コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ
上記の理由で、軒並み株安になってしまっています。もちろんグロース株であるプレイドも、もれなく株価は下がってしまったのです。
世界的な株安になり、下げに下げましたが、ようやくさすがに下がりすぎたか、買いが出始め、3月に株価は底打ちしました。
2022年4月〜2022年8月
その後、割安感から買われ株価を少し戻しましたが、決算発表を機に株価が急落しまいました。この理由に関しては、前回の決算分析記事で解説しています。
さらに、相場もまた悪化してしまいました。この理由は、下記の通りです。
<相場悪化の原因>
・インフレ率の上昇
ー インフレを抑えるために米国で大幅利上げ
ー 世界各国でもインフレ抑制のために利上げ
・景気後退懸念も浮上
ー 世界的なエネルギー・食料価格の上昇
→ 一般消費が縮小してきている
そんな状況で、株価は低迷し、昨年の高値から1/8程度の水準になってしまったのです。
そして、本日8/9に決算発表がありました。「少しでも株価底上げになれば・・・」と期待した決算でしたが、上述しましたように、好決算と言えそうにありません。これはまた株価が下がってしまいそうです。
では、今回の決算内容をどんなものだったのか確認しましょう。
プレイドの決算内容
決算のみどころ
当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてもプレイドをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。
- 業績(売上や利益)
- 投資(事業拡大)
- ニュース(事業拡大、新規事業について)
もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では時間がないサラリーマン投資家のために、重視するところを取り上げていきます。
業績推移
今回は、2022年9月期の第3四半期決算が発表されました。
短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。
四半期ごとに、下記の項目を算出しています。
- 売上、営業利益、経常利益、純利益
- 各対前年比(%)
- 各累計計画対比進捗率(%)
上の表をもとに、ポイントを絞って解説します。
進捗率
まず、注目していただきたいのが、進捗率です。
今期は投資フェーズなので、利益関係に関しては無視します。売上高の進捗率は75%と、平年よりは早いペースです。しかし、前回の決算発表で通期予想の下方修正されたものに対しての数字なので、順調とは言いづらいです。
四半期ごとの売上高
つぎに注目したいのは、四半期ごとの売上高です。
プレイドは、95%程度がストック型の収益です。それもあり、四半期ごとに四半期売上高が積み重ねっていくことに期待しています。
しかし、今回の決算を見ると、前四半期売上高:1,856百万円→今四半期売上高:1,802百万円と減少してしまいました。前回の決算発表で下方修正したのはこれが原因ですね。
前年同期比では増加はしているものの、これは好感視できません。むしろ、嫌気を持つことでしょう。ただ、前回の決算発表で、こうなることは予測できていた投資家も一部いますので、株価が下がる要因にはなりえますが、そこまで大きく下がることにはならないはずです。
プレイド自身としては、これは業績予想の下方修正で織り込み済みです。
続いて、成長基盤があるか、KPIについても確認しておきます。
KPI
成長基盤があるか確認するために、KPIについても確認しておきます。
ARRとNRR
ストック型収益モデルで大切な指標、ARRとNRRを確認します。
二つの指標を簡単に説明すると、
・ARR:年間ストック売上=MRR(月次ストック売上)×12ヶ月
ー 年間どれくらいのストック性の売上をたてられるかを測る
・NRR:売上維持率(※プレイドは直近3ヶ月の平均)
ー 前年MRRから、今年度同月MRRがどれくらい増えたかを測る
以上を踏まえまして、下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「ARR成長率とNRR」についての資料です。
見て分かるように、前四半期では+22.6%増加していたARRですが、今四半期では+12.2%と成長率が下がってしまいました。これは前回の決算発表で発表で言っていたように、解約の影響があったために、伸びが悪くなってしまったのです。
前四半期→今四半期の内訳を比較すると、下記の通りです。
- 新規獲得:+15.5%→+12.3%分(増加率低下)
- 既存取引拡大:+7.1%→-0.06%分(マイナスに転換)
どちらの数値も悪化していますが、特に「既存取引拡大」が大きく悪化していることが影響が大きいです。今後、ダウンセルや解約を減らし、ARPUの向上が必要になりそうです。
これに関わっている顧客数も確認しておきましょう。
契約件数と契約単価
プレイドの成長で大切になるのは、顧客社数と顧客単価の増加です。プレイドの売上は約95%がサブスクで成り立っています。そのため、「売上 = 顧客社数 × 顧客単価」でざっくりとした売上は計算できてしまいます。
下図をご覧ください。こちらは今回の決算説明資料から引用しました「グループ全体の顧客社数および顧客単価」です。
見て分かるように、前四半期よりもどちらも減少しています。これが上述したARRにも関わってきたのです。
一応、前四半期と比べてみましょう。
- 2021/4Q:538社×899千円=483,662千円
- 2022/1Q:686社×774千円=530,964千円(前四半期比+9.78%)
- 2022/2Q:699社×791千円=552,909千円(前四半期比+4.13%)
- 2022/3Q:691社×779千円=538,289千円(前四半期比-2.64%)
計算してみて、前四半期から減少していることが分かりました。解約課題に対しては順次対応していくようなので、これ以上減少しないことに期待するしかないですね。
最後に、株価が続落する理由を解説します。
プレイドの株価が続落する3つの理由
株価が続落する理由は、主に下記の3つです。
- 四半期売上高/KPIの低下
- 織込み済みでない投資家たち
- エモーションテックとのシナジー
それぞれについて説明していきます。
四半期売上高/KPI
上述してきましたように、前四半期に対して、今四半期の売上高やARR・顧客社数などのKPIが低下してしまいました。
前回の決算発表で予測はできていたものの、やはりいざ低下・成長鈍化となると印象はよくありません。今四半期だけの低下でおさまればいいのですが、「これが続くのかも」と不安になる人もいるでしょう。
不安になった投資家たちが手放してしまい、株価は下がってしまうでしょう。
投資家たち
これは上記の不安になった投資家たちに加え、これを織り込んでいなかった投資家たちも、手放すことでしょう。
前回の決算発表では、下方修正されたものの、まだ数値としては下がる気配がありませんでした。そのため、今回のような低下を予測できなかった投資家も一部いるはずです。
その投資家たちが、今回の決算を目の当たりにして、手放すことが考えられます。
エモーションテック
連結したエモーションテックとのシナジーがまだ見えてこないことが投資家たちの期待に応えられていません。
今回の決算を見ても、やはりエモーションテックとの連結化してことでプラスになったことが、顧客社数の増加くらいに感じてしまいます。この記事で説明していませんが、今回の決算ではエモーションテックの影響で、一時的な原価増加で売上総利益率の低下・営業赤字幅拡大が生じています。
成長加速を期待していた投資家としては焦ったいことでしょう。他の銘柄に資金を回すために、手放す投資家も出てくるはずです。
以上のことから、株価は下がると考えられます。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<決算内容>
・四半期売上高の減少
・四半期ARRの減少
・顧客社数の減少
<株価が続落する3つの理由>
・四半期売上高/KPIの低下
・織込み済みでない投資家たち
・エモーションテックとのシナジー
ーグロース株投資家の期待に応えられていない
あなたは、どうお考えですか?
さいごに
今回は、株価が続落するプレイドの決算を分析し、株価が続落する3つの理由を解説しました。
これは厳しい決算でしたね。ただ、決算説明資料にありました「ビジネスアップデート」では次回決算には改善しそうな兆しもありました。なので、これからも成長復調することに期待して、監視を続けます。
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