【株価下落】BASE(ベース)の決算!株価がまだ下がる3つの理由

決算分析
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どうもこんにちは、ヒラです。

みなさんは、BASE(ベース)という銘柄はご存知ですか?

BASE(ベース)は、個人や中小・中堅企業を中心とした顧客に対し、ネットショップ作成支援をしてくれる会社です。こちらの銘柄はコロナショックの安値から、半年でテンバガー以上、20倍の株価を達成した銘柄です。まさにコロナ銘柄として代表的な銘柄の一つと言えます。EC市場が活発になる一因にもなる誰もが簡単にネットショップを作成できるサービスを提供しています。

そんなBASEですが、一年くらい株価がずっと下がりつづけています。株価は高値から1/6以下に。

2/9に決算発表があり、「そろそろ株価が底ついてほしい」と期待していました。しかし、翌日の株価はさらに下落。一体、どんな決算だったのでしょうか?そして、なぜ、まだ下がるのでしょうか?

ということで今回は、株価下落中のBASEの決算を分析し、株価がまだ下がる3つの理由を解説していきます。

最新の決算分析については、下の記事で解説しています。
 最新の決算分析を読みたい方は下からどうぞ。

この記事は、
・分析の仕方を知りたい
BASEについての情報を共有したい
・意見交換したい
・分析についてアドバイスしたい
上記のような方におすすめです!

前回の決算については、以前ブログにて紹介しました。こちらの記事を読むと、業績の推移が分かりやすく、今回の記事が理解しやすくなります。

では、早速行ってみましょう!

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株価チャートを確認

下のチャートをご覧ください。こちらは直近6ヶ月のBASE(ベース)の日足チャートです。

見ての通り、株価は右肩下がりです。上述しましたように、昨年の上場来高値から、株価は1/6以下にまで下がってしまいました。今後また上場来高値を更新するようなことはあるのでしょうか。

チャートをよく見ると、11月下旬からは勢いを増して下がっています。この下落の原因は、株式相場の悪化のためです。立て続けに株式市場には悪い材料が出てきました。主な理由は下記の通りです。

<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
 ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのインフレ加速、テーパリング早期化
 ー 利上げ早期化
 ー 米国長期金利上昇
 → 株式のリターンに対して相対的評価低下
ウクライナの地政学的リスク
 ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発か?
 ー ロシアからのエネルギー供給減予測
 → 世界エネルギー価格高騰
 → コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ

上記のことから、特にグロース株相場が悪化しています。軒並み株安になっており、もちろんグロース株であるBASE(ベース)も、もれなく株価は下がり続けています。

そんな中、2/9の取引時間後に決算発表でした。しかし、翌日の株価は下落。もうすでにこれだけ下がっているのに、さらに株価は下がってしまったのです。一体、どんな決算だったのでしょうか?

では、今回の決算内容を確認しましょう。

決算内容

決算のみどころ

当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてもBASE(ベース)をみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。

項目としては、
・損益(売上や利益)
・投資(事業拡大)
・ニュース(事業拡大、新規事業について)

について着目していきます。

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。

業績

直近では、2021年12月期の通期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。

四半期ごとに
・売上、営業利益、経常利益、純利益
・各対前年比(%)
・各累計計画対比進捗率(%)

を算出しています。

上の表をもとに、ポイントを絞って説明します。

2022年度業績予想

まず注目していただきたいのが、2022年度業績予想です。

上の表では、空欄になっています。BASE(ベース)は、2022年度業績予想を開示見合わせにしました。この理由は、簡単にいうと下記のように示しています。

<開示の見合わせの理由>
・従来料金プランに加えて、新料金プランの提供開始
 ー 中長期的な事業成長と将来利益最大化を図るための投資
・併せて機動的な戦略的投資の実行
・さらに新型コロナ感染拡大の影響が依然不透明
 → 大きな業績変動が見込まれる

上記のことから、非常に業績が心配になりますね。うまくいけばいいですが、うまくいかなった時は利益減少が予想されます。

四半期ベースでの売上高

次に注目していただきたいのが、四半期ベースでの売上高です。

過去最高の四半期売上高です。これは好感が持てますね。ようやく、前年度のコロナ特需時の売上高を超えました。

続いてはセグメント別にも見ておきましょう。

セグメント別

セグメント別の四半期ごとの売上・利益も見ていきましょう。

下の表をご覧ください。
・セグメント別の四半期売上、四半期利益
・対前年比(%)
・セグメント比率(%)

上記のことを載せています。

ここで気になるのは、メインセグメントであるBASE事業の売上です。

全体の四半期売上高では、前年2Qのピークを超えていましたが、BASE事業単体では超えられていません。だんだん、増加はしてきていますが、いまだにコロナ特需時を超えられていないのです。

一方、PAY事業が好調に伸びてきています。過去の推移を見てみると、これまでで最高の売上高です。EC販売者側のネットショップ開設支援だけでなく、EC購入者側に対してのサービスもすることで、EC事業を総合的に成長させていくことが見えます。BASE事業とPAY事業がうまく噛み合って、シナジー効果でどちらも伸びていくことに期待しています。

成長基盤はどうなっているのか、KPIについても確認しておきましょう。

KPI

下図をご覧ください。こちらは今回の決算説明資料にありました「GMV」についての資料です。メインセグメントであるBASE事業の売上構成は下記の通りです。

<BASE事業の売上構成>
GMV(流通総額)に手数料率を乗じて算出される決済・サービス手数料
・特定の決済方法の決済毎に定額で受け取る購入者手数料

つまり、GMVが多ければ、売上高も高くなるのです。したがって、ここではGMVに着目することにします。

とうとう、コロナ特需のあった2020年度2Qが一番GMVを超えましたね。そして、過去最高のGMVになりました。

ようやく、投資フェーズであることの、効果が見えてきました。安心しましたね、投資は無駄ではなかったようです。

成長戦略も見ておきます。

成長戦略

BASE事業

成長戦略によると、今後、BASE事業で大きな変動がありそうです。下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「BASEの有料プラン導入」「ターゲット領域の拡大」「手数料比較」についての資料です。

上述しましたように、新料金プランを導入します。店舗は、月額料金を払うことで、従来料金より安い決済手数料になります。これで、750円以上の売上高のとき他社よりも安い手数料になります。

この料金プランで、従来のターゲット(=個人またはスモールショップ)だけでなく、新たなターゲット(=中・大規模ショップ)を獲得を図っているようです。

大規模ショップが獲得できれば、一気にGMVも膨れ上がることでしょう。ただ、これによりテイクレートも急に低くなる可能性があるので、次回の分析からは気をつけないといけませんね。

PNBL参入

BASE(ベース)は、BNPLに参入するようです。BNPLとは、「Buy Now,Pay Later」。簡単にいうと、後払いのことです。

下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「BNPLへの参入」についての資料です。

いま、フィンテック業界では流行りの事業です。市場規模も年々拡大しています。PAY事業とのシナジーがさらに強まることが予測できますね。

他にも今期の方針やPNBLの詳しい説明など、気になる部分はありましたので、ぜひ決算資料を読んでみてください。

では、以上のことを踏まえて、株価が上がらない理由を解説します。

株価がまだ下がる3つの理由

株価が下がる理由は、主に下記の3つです。

<株価下落の3つの理由>
・業績予想の非開示
・相場の悪化が継続
・新料金プランの見通し

では、それぞれについて説明していきます。

業績予想の非開示

上述しましたように、2022年度は業績予想は非開示になっています。

このことにより、不安になる投資家も多いでしょう。不安とまでは行かなくても、他の銘柄に乗り換える投資家は出てきます。なので、株価は下がってしまいました。

相場悪化の継続

次に、相場悪化の継続です。

昨夜、米国CPI(消費者物価指数)が公表されました。CPIとは、衣料や食料品など約200項目の品目の価格の変化を調査して指数化したもので、アメリカの国民の生活水準を示す指標のひとつであり、インフレ率を測るための最重要指標とされています。

そのCPIが、前年比+7.5%と予想を上回る結果だったことから、「さらなる利上げが行われるかも」と積極的な利上げ懸念が出ています。そのため、昨夜の米国株市場は大きく下げてしまいました。

さらに先日、ロシアがウクライナへの侵攻を始める報道があり、ウクライナでの地政学的リスクが高まっています。このことで、先週末の米国株は大きく下がっています。

このことから、日本でもつられて株安になることでしょう。相場が悪くても、良い決算なら上がりはするでしょうが、回の決算にはそんなインパクト・サプライズはありませんでした。

新料金プランの見通し

最後に、新料金プランの見通しが立たないことです。

正直、新料金プラン導入が良い方向になるかどうかは、まだ分かりません。実際に提供開始されて、中・大規模ショップが定着してくれるか、今後に注目です。

「中・大規模ショップがBASEを使うメリットがあるのか?」「そもそも、もうすでに自社サイトがあるようなショップがあるのでは?」と少し感じてしまいます。つまり、うまくいくかどうか懸念があります。

以上のことより、結果が見えてこないと投資しづらいでしょう。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<決算内容>
・過去最高の四半期売上高
・GMVも過去最高額
・PAY事業が堅調に伸びてきている

<株価が下がる3つの理由>
・業績予想の非開示
 ー 心配になる投資家
・相場の悪化が継続
 ー 相場を上回るほどの良い決算ではない
・新料金プランの見通し
 ー うまくいくどうか、まだ見てこない

みなさんは、どうお考えですか?

さいごに

今回は、株価下落中のBASEの決算を分析し、株価がまだ下がる3つの理由を解説しました。

コロナ禍で注目されていた銘柄ですが、今となってはその影もありませんね。コロナ禍で伸びて、コロナ禍で業績の見通しが立たなくなりました。ただ、新しい試みの新料金プランやBNPLは楽しみですね。次回決算では、そこに注目です。

いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。

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