2022.09.10更新
どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
あなたは、FFRIセキュリティという銘柄はご存知ですか?
日本発のサイバーセキュリティをリードする企業です。ロシアのウクライナ侵攻で顕在化した、戦争手段一つとしてのサイバー攻撃が行われました。今後もこのような手段がとられる可能性は高いことでしょう。このことから、現在サイバーセキュリティ関連銘柄に資金が集まっています。
そのようなことから、FFRIセキュリティも注目され、株価が急上昇しました。
ここで気になるのは、「株価が急上昇したけど、これから中長期的にまだ株価は上がるのか?それとも、株価が上がってしまい適正価格になり、もう株価は上がらないのか?」ということです。まだ値上がり余地が大きいなら、今のうちに買っておくのはアリかもしれません。
そこで今回は、注目が集まり株価急上昇したFFRIセキュリティの目標株価を算出し、買い時か判断するために、これから株価はいくら上がるのか、それとも今の株価は適正なのか、はたまた下がるのか確認していきます。
この記事は、下記のような方にオススメです。
- FFRIセキュリティの目標株価を知りたい
- FFRIセキュリティの株価がこれから上がるのか、下がるのか知りたい
- FFRIセキュリティについての情報を得たい
では、早速行ってみましょう!
FFRIセキュリティの株価の値動き
まず、最近の株価の値動きについて確認しておきましょう。
下の株価チャートをご覧ください。こちらは直近1年間のFFRIセキュリティの日足チャートです。
見ての通り、株価は昨年10月に株価が下がり始めたことが分かります。ほぼノンストップで2月まで下がり、一番低い時の株価は1/2程度にまで下がってしまいました。
これは相場悪化が主な原因で、株価下落は止まりませんでした。その相場悪化の原因は下記の通りです。
<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのテーパリング早期化
ー 利上げ早期化
ー 米国長期金利上昇
→ 株式のリターンに対して相対的評価低下
・ウクライナの地政学的リスク
ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発
ー ロシアからのエネルギー供給減予測
→ 世界エネルギー価格高騰
→ コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ
・世界的なインフレ
ー インフレ抑制のための世界的な利上げ
→ リセッション(景気後退)懸念
上記の理由で、軒並み株安になってしまっています。もちろんグロース株であるFFRIセキュリティも、もれなく株価は下がってしまったというわけです。
しかし、ようやく2月になって株価は底をつき、もみ合いになり、株価も徐々に戻し始めてきました。その最中に、冒頭で説明しましたようなことから、サイバーセキュリティの重要性に注目が集まり、FFRIセキュリティにも資金が集まり、モメンタムで株価が上がりました。
一度株価は落ち着いたものの、政策としても後押しする事業の一つなので、中期的にも需要が増していくことが間違いないので、今後の株価にも期待してしまいます。最近も、ロシアからの日本へサイバー攻撃の疑いがあったことから、再度注目が集まり、株価が急上昇しました。
ここで気になるのは、
「ここからまた株価は戻すのか」
「もうここが適正価格なので、もう上がらないのか」
ですよね。
今後の中長期的にどれくらい株価が上がるかが分かれば、投資判断しやすくなります。そのために、目標株価を算出してみます。
その目標株価に対して、現在の株価が低くければ割安だから買いますし、逆に現在の株価が高いようなら割高だから買いを見送ります。これで、すごい高い目標株価が算出できたら、今は絶好の買い場かもしれません。
では、目標株価を算出していきましょう。
目標株価の算出方法
その前に目標株価の算出方法を説明します。下記の通りの手順です。
- 将来の利益を算出
- 将来のEPSを算出
- 将来PER:10倍/15倍/20倍/40倍の目標株価を算出
では、詳しく説明します。
まず、FFRIセキュリティが公表している決算資料から、将来の目標数値を参考に、将来的な利益(ポテンシャル)を割り出します。
当ブログとしては、株価は中長期的にはEPSの影響を大きく受けると感じています。そのため、将来のEPSを計算するために、将来的な利益をここで計算しておきます。
その後、現在の株式数で割り、将来のEPSを算出します。将来的には株式数が変わる可能性もありますが、そればかりは予測できないので、現状の株式数から変更がないことを前提に算出します。
そして、PER:10倍/15倍/20倍/40倍の時のそれぞれの株価を算出します。これは株価を決定づける要因として、成長率も影響すると感じています。EPSが成長していけば、株価も必然と上がっていくものです。
ただ、投資家というものは成長率を見込んで、将来的なEPSを計算します。その期待が株価に反映されているというわけです。だから、「そこまでPER高くなるの、割高すぎないか!?」というほど、PERも割高になるのです。
このPER数値と成長率に関しての基準は下記のような当ブログの体感数値になります。
コロナショック時のような金利低下時は、下記のような体感数値です。
- 15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
- 20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
- 40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
現在のような金利上昇時は、下記のような体感数値です。
- 10倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
- 15倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
- 20倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらはグロース株投資のコツとも言えます。グロース株投資をしている方は、ぜひ一度読んで見てください。
では、算出していきます。
FFRIセキュリティの目標株価
目標株価算出の基準設定
まずは、目標株価を算出するときの基準とする中期経営計画を確認します。
下図をご覧ください。こちらはFFRIセキュリティが公表した中期経営計画にありました「中期経営計画」です。
上図を見て分かるように、FFRIセキュリティは中期経営計画において、2025年度に向けて下記のことを目指しています。
- 売上高:2,492百万円
- 営業利益:336百万円
- 純利益:238百万円
今回の記事では、この中期経営計画における「2025年度に純利益:238百万円」、こちらを基準として目標株価を算出していきます。
では、この基準となる純利益からEPSを算出します。
将来のEPSを算出
では、将来のEPS(1株あたりの利益)を割り出すために、上述した純利益を発行済み株式数で割ります。下図をご覧ください。こちらは直近の決算短信にありました「発行済株式数」です。
図をみると、発行済み株式数は8,190,000株であることが分かります。
これで先ほど算出した純利益を割ります。そうすると、238百万円÷8,190,000株=EPS:29.06円になります。
では、この算出しました将来EPSから目標株価を算出します。
PER・成長率ごとの目標株価を算出
ここで、算出する基準となるPERを上述しましたが、おさらいしておきます。
コロナショック時のような金利低下時は、下記のような体感数値です。
- 15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
- 20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
- 40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
現在のような金利上昇時は、下記のような体感数値です。
- 10倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
- 15倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
- 20倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらにはこれからする計算式についても触れてますので、ぜひご一読ください。
では、目標株価を算出していきます。PERの計算式は「PER=株価÷EPS」ですよね。ということは目標株価を算出するためには「目標株価=EPS×PER」をすればいいわけです。このPERの部分に、今回は10倍/15倍/20倍/40倍を当てはめて、目標株価を算出します。算出して結果が下記の通りです。
<PER・成長率ごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
=金利低下時=
・PER15倍=成長率±0%:29.06円×15倍=435円
・PER20倍=成長率+10%:29.06円×20倍=581円
・PER40倍=成長率+20%:29.06円×40倍=1,162円
=金利上昇時=
・PER10倍=成長率±0%:29.06円×10倍=290円
・PER15倍=成長率+10%:29.06円×15倍=435円
・PER20倍=成長率+20%:29.06円×20倍=581円
現在のFFRIセキュリティの株価:1,219円です。上記のことから、中期経営計画にある「2025年度に純利益:238百万円」ときに成長率±0%以上を維持できる力があるなら、
- 金利低下時:435-1219=-784円程度の株価下落余地
- 金利上昇時:290-1219=-929円程度の株価下落余地
上記のことが見込めます。
上記のことから、株価は割高に見えますね。
ただ、市場は中期経営計画の2025年度より先の未来を見込んでおり、その将来の利益を見て買われている可能性もあります。もちろん、サイバーセキュリティが注目されているので、モメンタムによりトレード対象となり株価が上がっているだけの可能性も大いにありますが。
下の留意事項もお読みください。
留意事項
ただ、ここで留意していただきたいのは、以前の「成長率に対してのPERの目安」の記事でも説明しましたが、これはあくまで長期に渡り、成長率が維持される想定でのPER基準です。そして、このPERはあくまで当ブログの体感です。
さらに、上述しましたように、今後FFRIセキュリティの株式数が変わったりすれば、この計算も変わります。今後、株式数の推移には注目しておきましょう。
今回の算出しました目標株価は、あくまで皆さんの今後の投資計画の参考程度としていただいた方が良いです。今後、この目標株価算出に関わる数値が変わることがあれば、都度更新していきます。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<中期経営計画:2025年度>
・売上高:2,492百万円
・営業利益:336百万円
・純利益:238百万円
→EPS:29.06円
<PER・成長率ごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
=金利低下時=
・PER15倍=成長率±0%:29.06円×15倍=435円
・PER20倍=成長率+10%:29.06円×20倍=581円
・PER40倍=成長率+20%:29.06円×40倍=1,162円
=金利上昇時=
・PER10倍=成長率±0%:29.06円×10倍=290円
・PER15倍=成長率+10%:29.06円×15倍=435円
・PER20倍=成長率+20%:29.06円×20倍=581円
あなたは、どうお考えですか?
当ブログでは、FFRIセキュリティだけでなく、そのほかの注目銘柄の目標銘柄も算出しています。他の銘柄の目標株価を読みたい場合は、下の記事でまとめています。少しでも、投資の参考になれば嬉しいです。
さいごに
今回は、注目が集まり株価急上昇したFFRIセキュリティの目標株価を算出し、買い時か判断するために、これから株価はいくら上がるのか、それとも今の株価は適正なのか、はたまた下がるのか確認しました。
目標株価を算出してみて、「これは割高だな」と感じました。市場はもっと先を見据えて買っているのかもしれませんが、当ブログではそこまで見極められませんでした。再現性のある投資・負けない投資のためには、しっかりと自信のある銘柄だけを選んで投資したいので、FFRIセキュリティについては投資を見送ろうと感じています。
いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?
今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。
他の銘柄の目標株価を読みたい場合は、下の記事でまとめています。
現在、ブログを更新中です!
このブログでは、平凡サラリーマンである僕が、投資と生きていくために得た知識や技術、経験、変化をアップしていきます。
主に、投資手法・銘柄分析・おすすめ本の紹介などをアップしていきます。
ときどき、サラリーマンの方向けにタメになるような情報もアップできれば、と考えています。
ぜひ、他の記事もご覧ください!
当ブログでは、注目銘柄の決算分析をしています。気になる方は、下の記事をご覧ください。
また、当ブログでは「小型成長株投資」をメインにしています。サラリーマンの方にオススメできる小型成長株投資法の解説については、下の記事からどうぞ。
さらに、こちらのTwitterアカウント「ヒラ / PLAIN MR. 投資ブログ」をフォローすると、ブログ更新状況や注目銘柄のその日の値動きの理由が分かります。ぜひ、こちらもチェックしてください。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
「投資にチャレンジしたい」「サラリーマンでも投資できるかな」「小型株始めたいな」という方の参考になれば幸いです!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします!
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