2022.07.10更新
どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
みなさんは、関通という銘柄はご存知ですか?
EC・通販物流サービスを中心とした物流サービス事業、倉庫管理システムを提供しています。また楽天グループと資本業務提携もしています。
そんな関通ですが、株価はずっと下がり続けています。最近になってようやく下げ止まり、底値圏でもみ合っています。
ここで気になるのは、結局「これから中長期的に株価はまた上がるのか?それとも、現在の株価は実は適正価格で株価は上がらないのか?」ということです。まだ値上がり余地が大きいなら、今のうちに買っておくのはアリかもしれません。
そこで今回は、底値圏の株価でもみ合っている関通の目標株価を算出し、買い時か判断するために、これから株価はいくら上がるのか、それとも今の株価は適正なのか、はたまた下がるのか確認していきます。
この記事は、
・関通の目標株価を知りたい
・関通の株価がこれから上がるのか、下がるのか知りたい
・関通についての情報を知りたい
上記のような方におすすめです!
では、早速行ってみましょう!
関通の株価チャート
まず、最近の値動きについて確認しておきましょう。
下の株価チャートをご覧ください。こちらは直近1年間の関通の日足チャートです。
見ての通り、ここ約1年間は株価がずっと下がり続けていることがわかります。現在の株価は、高値から1/2以下にまで下がってしまいました。
特に11月からは相場悪化もあり、株価下落は止まりませんでした。その相場悪化の原因は下記の通りです。
<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのテーパリング早期化
ー 利上げ早期化
ー 米国長期金利上昇
→ 株式のリターンに対して相対的評価低下
・ウクライナの地政学的リスク
ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発
ー ロシアからのエネルギー供給減予測
→ 世界エネルギー価格高騰
→ コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ
・世界的なインフレ
ー インフレ抑制のための世界的な利上げ
→ リセッション(景気後退)懸念
上記の理由で、軒並み株安になってしまっています。もちろんグロース株である関通も、もれなく株価は下がってしまったというわけです。
しかし、ようやく最近になって株価は底をつき、もみ合いになってきました。これは、「景気後退懸念から米国がこれ以上の積極的な利上げをしないのでは」という見込みから、株式市場に資金が戻ってきたのです。
ここで気になるのは、
「ここからまた株価は戻すのか」
「もうここが適正価格なので、もう上がらないのか」
ですよね。
今後の中長期的にどれくらい株価が上がるかが分かれば、投資判断しやすくなります。そのために、目標株価を算出してみます。
その目標株価に対して、現在の株価が低くければ割安だから買いますし、逆に現在の株価が高いようなら割高だから買いを見送ります。これで、すごい高い目標株価が算出できたら、今は絶好の買い場かもしれません。
では、目標株価を算出していきましょう。
目標株価の算出方法
その前に目標株価の算出方法を説明します。下記の通りの手順です。
1)将来の利益を算出
2)将来のEPSを算出
3)将来PER:15倍/20倍/40倍の目標株価を算出
では、詳しく説明します。
まず、関通が公表している決算資料から、将来の目標数値を参考に、将来的な利益を割り出します。その後、現在の株式数で割り将来のEPSを算出します。そして、PER:15倍/20倍/40倍の時のそれぞれの株価を算出します。このPER数値の基準は下記のような当ブログの体感数値になります。
<成長率に対してのPER数値の基準:当ブログの体感>
・金利低下時
15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
・金利上昇時
10倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
15倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
20倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらはグロース株投資のコツとも言えます。グロース株投資をしている方は、ぜひ一度読んで見てください。
では、算出していきます。
関通の目標株価
目標株価算出の基準設定
まず、どこを基準とするか決めます。下図をご覧ください。こちらは関通が事業計画及び成長可能性に関する項目で公表している「中期経営計画」です。
上図を見て分かるように、関通は「2025年度に売上高:179.1億円、営業利益:16.47億円、純利益:10.8億円」と具体的な数値を目標としていることがわかります。今回の記事では、この2025年度の中期経営計画達成時点での目標株価を調べます。
上記のことから、「2025年度に純利益:10.8億円」を基準として目標株価を算出していきます。
では、次に将来のEPSを算出します。
将来のEPSを算出
では、将来のEPS(1株あたりの利益)を割り出すために、上述した純利益を発行済み株式数で割ります。下図をご覧ください。こちらは直近の決算短信にありました「発行済株式数」です。
見ていただいて分かるように、発行済み株式数:10,262,400株です。さらに、下図もご覧ください。こちらは「新株予約権」についての資料です。関通は事業拡大のための資金調達として、新株予約権を使用します。
図から、さらに最大2,000,000株の新株が発行される可能性があることが分かります。
そうすると、最大で合計発行済み株式数は10,262,400+2,000,000=12,262,400株になります。これで先ほど算出した純利益を割ります。そうすると、10.8億円÷12,262,400株=EPS:88.07円になります。
では、この算出しました将来EPSから目標株価を算出します。
PER・成長率ごとの目標株価を算出
ここで、算出する基準となるPERを上述しましたが、おさらいしておきます。
<成長率に対してのPER数値の基準:当ブログの体感>
・金利低下時
15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
・金利上昇時
10倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
15倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
20倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらにはこれからする計算式についても触れてますので、ぜひご一読ください。
では、目標株価を算出していきます。PERの計算式は「PER=株価÷EPS」ですよね。ということは目標株価を算出するためには「目標株価=EPS×PER」をすればいいわけです。このPERの部分に、今回は10倍/15倍/20倍/40倍を当てはめて、目標株価を算出します。算出して結果が下記の通りです。
<PER・成長率ごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
=金利低下時=
・PER15倍=成長率±0%:88.07円×15倍=1,321円
・PER20倍=成長率+10%:88.07円×20倍=1,761円
・PER40倍=成長率+20%:88.07円×40倍=3,522円
=金利上昇時=
・PER10倍=成長率±0%:88.07円×10倍=880円
・PER15倍=成長率+10%:88.07円×15倍=1,321円
・PER20倍=成長率+20%:88.07円×20倍=1,761円
現在の関通の株価:633円です。上記のことから、「2025年度純利益:10.8億円のとき」に成長率±0%以上を維持できる力があるなら、
・金利低下時:1321-633=688円程度の株価上昇余地
・金利上昇時:880-633=247円程度の株価上昇余地
上記のことが見込めます。
ただ、似たような物流サービスに関連する事業をする企業があるので、その中から関通の事業に優位性や継続性があるのかを見出さないといけません。そして、期待通り2025年度まで成長できるのかを吟味するべきでしょう。
では、下の留意事項もお読みください。
留意事項
ただ、ここで留意していただきたいのは、以前の「成長率に対してのPERの目安」の記事でも説明しましたが、これはあくまで長期に渡り、成長率が維持される想定でのPER基準です。そして、このPERはあくまで当ブログの体感です。
さらに、今後さらなる資金調達などの理由により、関通の株式数が変わったりすれば、この計算も変わります。今後、株式数の推移には注目しておきましょう。
今回の算出しました目標株価は、あくまで皆さんの今後の投資計画の参考程度としていただいた方が良いです。今後、この目標株価算出に関わる数値が変わることがあれば、都度更新していきます。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<2025年度>
売上高:179.1億円、営業利益:16.47億円、純利益:10.8億円
→EPS:88.07円
<PER・成長率ごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
=金利低下時=
・PER15倍=成長率±0%:88.07円×15倍=1,321円
・PER20倍=成長率+10%:88.07円×20倍=1,761円
・PER40倍=成長率+20%:88.07円×40倍=3,522円
=金利上昇時=
・PER10倍=成長率±0%:88.07円×10倍=880円
・PER15倍=成長率+10%:88.07円×15倍=1,321円
・PER20倍=成長率+20%:88.07円×20倍=1,761円
みなさんは、どうお考えですか?
さいごに
今回は、底値圏の株価でもみ合っている関通の目標株価を算出し、買い時か判断するために、これから株価はいくら上がるのか、それとも今の株価は適正なのか、はたまた下がるのか確認しました。
目標株価を算出してみて、「上昇余地はありそう」と感じました。ただ、投資するためには、もっと深掘りし、この銘柄に独自性・優位性があるかどうか見極めてから投資したいです。
いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?
今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。
他の銘柄の目標株価を読みたい場合は、下の記事でまとめています。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
「投資にチャレンジしたい」「サラリーマンでも投資できるかな」「小型株始めたいな」という方の参考になれば幸いです!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします!
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