2022.06.18更新
どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。
みなさんは、カラダノートという銘柄はご存知ですか?
少子高齢化に伴った社会問題を解消すべくウェルネス・ヘルスケアの領域に対して、事業を展開しています。データベース利活用のマッチング支援をはじめ、家族環境の効率化を支援するアプリや家族生活周辺産業のDX化支援をするサービスを提供しています。
そんなカラダノートですが、現在の政策の一つとして挙げられている「少子化対策」の関連銘柄として注目されています。ただ、それでも現在は相場の影響や先日公表された業績予想の下方修正により、株価は大きく下がってしまっています。
ここで気になるのは、短期的には下がるでしょうが、これから中長期的に株価はまた上がるのでしょうか?それとも、現在の株価は実は適正価格で株価は上がらないのでしょうか?まだ値上がり余地が大きいなら、今のうちに買っておくのはアリかもしれません。
「政策に売りなし」とも聞きますから、今後の株価が上昇することに期待してしまいます。
そこで今回は、少子化対策関連銘柄であるカラダノートの目標株価を算出し、買い時か判断するために、今の株価は適正なのか、それともまだ株価は上がるのか、はたまた下がるのか確認していきます。
この記事は、
・カラダノートの目標株価を知りたい
・カラダノートについての情報を共有したい
・意見交換したい
上記のような方におすすめです!
では、早速行ってみましょう!
カラダノートの株価チャート
まず、最近の値動きについて確認しておきましょう。
下の株価チャートをご覧ください。こちらは直近1年間のカラダノートの日足チャートです。
株価は9月に高値をつけた後、ずっと下がり続け、一度は急上昇したりしたことはあったものの、現在の株価は1/2以下にまで落ち込んでしまいました。これは主に相場悪化によるものです。その相場悪化の原因は下記の通りです。
<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのテーパリング早期化
ー 利上げ早期化
ー 米国長期金利上昇
→ 株式のリターンに対して相対的評価低下
・ウクライナの地政学的リスク
ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発
ー ロシアからのエネルギー供給減予測
→ 世界エネルギー価格高騰
→ コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ
・世界的なインフレ
ー インフレ抑制のための世界的な利上げ
→ リセッション(景気後退)懸念
上記の理由で、軒並み株安になってしまっています。もちろんグロース株であるカラダノートも、もれなく株価は下がってしまったというわけです。
ようやく株価も下がりきったのか、底が見えてきたように感じます。
ここで気になるのは、
「ここからまた株価は戻すのか」
「もうここが適正価格なので、もう上がらないのか」
ですよね。
今後の中長期的にどれくらい株価が上がるかが分かれば、投資判断しやすくなります。そのために、目標株価を算出してみます。
その目標株価に対して、現在の株価が低くければ割安だから買いますし、逆に現在の株価が高いようなら割高だから買いを見送ります。これで、すごい高い目標株価が算出できたら、今は絶好の買い場かもしれません。
では、目標株価を算出していきましょう。
目標株価の算出方法
その前に目標株価の算出方法を説明します。下記の通りの手順です。
1)将来の利益を算出
2)将来のEPSを算出
3)将来PER:15倍/20倍/40倍の目標株価を算出
では、詳しく説明します。
まず、カラダノートが公表している決算資料から、将来の目標数値を参考に、将来的な利益を割り出します。その後、現在の株式数で割り将来のEPSを算出します。そして、PER:15倍/20倍/40倍の時のそれぞれの株価を算出します。このPER数値の基準は下記のような当ブログの体感数値になります。
<PER数値の基準:当ブログの体感>
15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらはグロース株投資のコツとも言えます。グロース株投資をしている方は、ぜひ一度読んで見てください。
では、算出していきます。
カラダノートの目標株価
目標株価算出の基準設定
まず、どこを基準とするか決めます。下図をご覧ください。こちらはカラダノートの直近の決算説明資料にありました「経営目標・経営指標」です。
上図から、カラダノートは年平均+30%以上の売上成長を持続し、「2027年度にプライム市場へ変更」を目指していることがわかります。このとき、「売上高:5,200百万円、営業利益:1,560百万円」が想定されています。この時点での目標株価を調べます。
上記のことから、「2027年度に営業利益:1,560百万円」を基準として目標株価を算出していきます。
将来の利益を算出
将来の利益を出していきます。
純利益ですが、当ブログの経験として、営業利益に対して60〜70%の企業が多いです。参考として、マクアケは65%、ライトアップも65%、ラクスは66%、プロジェクトカンパニーは70%、NTTデータ・イントラマートは65%でした。このことから、65%という数値は妥当だと感じています。
では、基準となる営業利益:1,560百万円に65%を掛けて、純利益を出します。
<2027年度>
売上高:5,200百万円、営業利益:1,560百万円
→純利益:1,014百万円(営業利益率に対して純利益が65%と想定)
では、次に将来のEPSを算出します。
将来のEPSを算出
では、将来のEPS(1株あたりの利益)を割り出すために、上述した純利益を発行済み株式数で割ります。下図をご覧ください。こちらは直近の決算短信にありました「発行済株式数」です。
見ていただいて分かるように、発行済み株式数:6,299,600株です。これで先ほど算出した純利益を割ります。そうすると、1,014百万円÷6,299,600株=EPS:160.96円になります。
では、この算出しました将来EPSから目標株価を算出します。
PERごとの目標株価を算出
ここで、算出する基準となるPERを上述しましたが、おさらいしておきます。
<PER数値の基準:当ブログの体感>
15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらにはこれからする計算式についても触れてますので、ぜひご一読ください。
では、目標株価を算出していきます。PERの計算式は「PER=株価÷EPS」ですよね。ということは目標株価を算出するためには「目標株価=EPS×PER」をすればいいわけです。このPERの部分に、今回は15倍/20倍/40倍を当てはめて、目標株価を算出します。算出して結果が下記の通りです。
<PERごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
・PER15倍=成長率±0%:160.96円×15倍=2,414円
・PER20倍=成長率+10%:160.96円×20倍=3,219円
・PER40倍=成長率+20%:160.96円×40倍=6,438円
現在のカラダノートの株価:823円です。上記のことから、「2027年度営業利益:1,560百万円のとき」に成長率±0%以上を維持できる力があるなら、2414-823=1,591円程度の株価上昇余地はありそうです。つまり、2倍株以上になる可能性もありそうです。
ただ、今回の中期経営計画よりも先のことを見据え、事業展開・拡大のためにM&A戦略を考えています。そのための資金調達として、新株発行する可能性も考えられます。そうなると、株式数が増え、EPSが下がることも推測できます。さらに、直近の決算発表では、業績予想の下方修正がされ、計画進捗の遅れを感じてしまいました。その懸念もあり、今は目標株価に対して低めの株価になっていると見えます。
ただ、これが巻き返せるようであれば、大きな株価上昇のチャンスかもしれません。中期的に計画どおりに巻き返せると感じたら、投資すべきでしょう。
では、下の留意事項もお読みください。
留意事項
ただ、ここで留意していただきたいのは、以前の「成長率に対してのPERの目安」の記事でも説明しましたが、これはあくまで長期に渡り、成長率が維持される想定でのPER基準です。そして、このPERはあくまで当ブログの体感です。
さらに、上述もしましたように、今後カラダノートの株式数が変わったりすれば、この計算も変わります。今後、株式数の推移には注目しておきましょう。
そして、現在相場は悪化していますし、米国では利上げペースが早まりました。そのため、グロース株に対しての期待リターンも高まっています。そのため、今回算出のために用いたPERは適正でなくなってきているかもしれません。
今後の株式市場の値動きなどを観察して、値動き・相場が落ち着いてきたときに、また改めて妥当・割安なPERを見定めて、目標株価を算出し直そうと考えています。
今回の算出しました目標株価は、あくまで皆さんの今後の投資計画の参考程度としていただいた方が良いです。今後、この目標株価算出に関わる数値が変わることがあれば、都度更新していきます。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<2027年度>
売上高:5,200百万円、営業利益:1,560百万円
→純利益:1,014百万円(営業利益率に対して純利益が65%と想定)
→EPS:160.96円
<PERごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
・PER15倍=成長率±0%:160.96円×15倍=2,414円
・PER20倍=成長率+10%:160.96円×20倍=3,219円
・PER40倍=成長率+20%:160.96円×40倍=6,438円
みなさんは、どうお考えですか?
さいごに
今回は、少子化対策関連銘柄であるカラダノートの目標株価を算出し、買い時か判断するために、今の株価は適正なのか、それともまだ株価は上がるのか、はたまた下がるのか確認しました。
目標株価を算出してみて、「上昇余地はありそう」と感じました。ただ、投資するために、もっと深掘りし、この銘柄に独自性・優位性があるかどうか見極めてから投資したいです。
いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?
今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。
他の銘柄の目標株価を読みたい場合は、下の記事でまとめています。
現在、ブログを更新中です!
このブログでは、平凡サラリーマンである僕が、投資と生きていくために得た知識や技術、経験、変化をアップしていきます。
主に、投資手法・銘柄分析・おすすめ本の紹介などをアップしていきます。
ときどき、サラリーマンの方向けにタメになるような情報もアップできれば、と考えています。
ぜひ、他の記事もご覧ください!
当ブログでは、注目銘柄の決算分析をしています。気になる方は、下の記事をご覧ください。
また、当ブログでは「小型成長株投資」をメインにしています。サラリーマンの方にオススメできる小型成長株投資法の解説については、下の記事からどうぞ。
さらに、こちらのTwitterアカウント「ヒラ / PLAIN MR. 投資ブログ」をフォローすると、ブログ更新状況や注目銘柄のその日の値動きの理由が分かります。ぜひ、こちらもチェックしてください。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
「投資にチャレンジしたい」「サラリーマンでも投資できるかな」「小型株始めたいな」という方の参考になれば幸いです!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします!
コメント