【株価大幅下落】QDレーザの決算!なぜまだ下がるのか理由を解説

決算分析
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どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

みなさんは、QDレーザという銘柄はご存知ですか?

世界で唯一量産化に成功した量子ドットや、超高歪量子井戸などの独自技術を持っている企業です。最近注目されているテーマである半導体銘柄であり、投資家からの注目を集めています。

そんなQDレーザですが、最近は株価下落が続いています。そんな中で、5/12の取引時間後に決算発表がありました。「株価底上げになるか」と期待したが、翌日に株価はまた大きく下がってしまいました。なぜ、まだ下がるのか。どんな決算内容だったのでしょうか?

ということで今回は、株価がさらに大幅下落したQDレーザの決算を分析し、さらに株価が下がった理由を解説していきます。

この記事は、
・分析の仕方を知りたい
QDレーザについての情報を共有したい
QDレーザの今後について知りたい
・意見交換したい
上記のような方におすすめです!

前回の決算については、以前記事で解説しています。下の記事を読むと、業績の推移が分かり、今回の記事が分かりやすくなります。

では、早速行ってみましょう!

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QDレーザの株価チャート

まず、最近の株価の値動きを確認しておきましょう。

下のチャートをご覧ください。こちらはQDレーザの直近6ヶ月の日足チャートです。

株価は見ての通り、11月下旬からはずっと株価下落が続いています。これは、新株発行と株式相場の悪化が原因です。新株発行だけならまだ良かったのですが、相場悪化も重なってしまい、ダブルパンチでした。

相場悪化の主な理由は、下記の通りです。

<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
 ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのテーパリング早期化
 ー 利上げ早期化
 ー 米国長期金利上昇
 → 株式のリターンに対して相対的評価低下
ウクライナの地政学的リスク
 ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発
 ー ロシアからのエネルギー供給減予測
 → 世界エネルギー価格高騰
 → コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ

上記のことから、特にグロース株相場が悪化しています。軒並み株安になっており、もちろんグロース株であるQDレーザも、もれなく株価は下がり続けています。株価は11月の高値から半値以下に。

2月に相場が落ち着いてきたのか、株価は底をつき、ようやく上がり始めてきたところでの今回の決算発表でした。少しでも株価底上げになることを期待していましたが、決算発表翌日には株価大幅下落。まだ下がるとは、どんな決算内容だったのでしょうか?

では、今回の決算内容を確認しましょう。

決算内容

決算のみどころ

当ブログでは、成長株としてQDレーザをみていきます。

したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。

項目としては、
・損益(売上や利益)
・投資(事業拡大)
・ニュース(事業拡大、新規事業について)

について着目していきます。

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。

損益

直近では、2022年3月期の通期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。

四半期ごとに
・売上、営業利益、経常利益、純利益
・各対前年比(%)
・各累計計画対比進捗率(%)

を算出しています。

上の表をもとに、ポイントを絞って説明します。

実績値

まず、注目していただきたいのが、実績(進捗率)です。上の表と併せて、下図もご覧ください。こちらは決算資料にありました「業績は良いライト」です。

みてわかるように、売上高は業績予想通りの水準になりましたが、利益に関しては赤字が大きく膨らんでいます。これは、レーザアイウェア事業で在庫評価損を計上したためです。

理由としては、新型コロナウイルス影響での海外展開の停滞商品戦略の見直しのためです。具体的には下記の通りです。

<在庫評価損の計上の理由>
・当初予定していた中国・韓国等での海外販売展開が現時点で不透明であること
・新たに投⼊する製品の方が市場ニーズに手応えを感じ始めたこと
・小型軽量化・操作性向上・低価格化へ向けて、普及機の開発が進展していること
・一部製品は、医学界・医療業界での認知と信頼性を得られた一方、価格や性能の面で今後の市場への浸透が不透明であることから、商品戦略の見直しを含めて、将来販売予測を一旦保守的に見込んだため

簡単にいうと、「新型コロナ感染拡大で海外展開できなかった」「他製品の方がウケが良さそう」「一部製品は見直し」といったところでしょう。

これは、外部環境のせいもあるでしょうが、残念です。

業績予想

次に注目していただきたいのが、2023年度業績予想です。

売上高を見てみると、2022年度と比べて、+16%と例年より控えめな数値です。これもレーザアイウェア事業において中国での販売活動の遅延によるためです。ただ、そんな中でもレーザデバイス事業の安定した販売拡大とレーザアイウェア事業の日米市場への新製品投⼊を進め、増収と損失改善を図る見込みです。

まだコロナ感染拡大が収束するまでは、厳しい状況が続きそうです。

セグメント別についても確認しておきましょう。

セグメント

では、セグメント別の四半期ごとの売上・利益も見ていきましょう。

下の表をご覧ください。
・セグメント別の四半期売上、四半期利益
・対前年比(%)
・セグメント比率(%)

上記のことを載せています。

メインセグメントはレーザデバイス事業です。売上高は、前年比で見るとマイナスになってしまいました。

詳細を見ると、バイオ検査装置用小型可視レーザの受注が大幅増加、精密加工用DFBレーザ、センサ用高出力レーザの受注も増加しました。しかし、通信用量子ドットレーザでは一部顧客の計画が来期に延伸し受注が減少しました。開発受託では基礎技術開発が終了となったプロジェクトが来期以降はレーザアイウェアに移管されます。

アイウェア事業の方は、金融機関店舗向け販売やアクセサリカメラの販売開始などにより民生用網膜走査型レーザアイウェアの受注が増加したことで、前年比で売上高は増加しました。しかし、上述しましたように、在庫評価損を計上しています。このため、大きな損失を出しています。

受注進捗状況

現時点で今期売上が立てられているのか、受注状況についても確認しておきます。下図をご覧ください。こちらは、決算説明資料にありました「受注進捗状況」です。

現時点で2023年度の18.6%分の売上高は確保できている受注状況ですね。これは順調といっていいかどうかは判断しかねます。

ただ、前年より受注残高が良いのは、成長している証拠でもあるので好感が持てますね。

では、最後になぜまだ株価が下がるのか理由について解説します。

なぜ、まだ株価が下がるのか理由

なぜまだ株価が下がるのか理由を説明します。

下図をご覧ください。こちらは今回の決算説明資料にありました「成長ポテンシャル」についての資料です。

下図もご覧ください。こちらは前四半期の決算説明資料にありました「成長ポテンシャル」についての資料です。

「一緒じゃないか」と感じるかもしれませんが、実は少し違います。よく見てみると、「新製品低コスト量産開始」の箇所が違います。前四半期のものは「22年度後半以降」となっていたものが、今回は「23-24年度」に変更になっています。

図にあるように、短中期的にはレーザアイウェア事業が成長ドライバーとなり、QDレーザを引っ張っていくことになりそうです。ただ、このアイウェア商品が今コロナ禍で思うようにマーケティングできないのが現状です。そして、計画も遅れが出ているということがです。

以上のことより、QDレーザの成長に支障が出てきているのが事実です。

ただ、事業内容や技術力としては将来性があると感じています。QDレーザは日本国内だけでなく、海外との共同開発や海外からの受注があります。それはつまり、世界的に技術力が評価されているということと言えます。当ブログとしては、「そういうグローバルに存在感のある企業は今後伸びてくるだろう」と考えています。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<決算内容>
・赤字拡大
 ー 在庫評価損の計上
・業績予想での売上成長率の低さ
 ー コロナ禍で思うように海外展開できていない
・受注状況は、堅調

<なぜ、まだ株価が下がるのか理由>
・レーザアイウェア事業に計画の遅れ
 ー 短中期的に成長ドライバーの遅れは、全体の成長の遅れとなる

みなさんは、どうお考えですか?

さいごに

今回は、株価がさらに大幅下落したQDレーザの決算を分析し、さらに株価が下がった理由を解説しました。

当ブログとしては、注目している銘柄の一つです。ただ、コロナ禍で思うように営業活動ができていない感じですね。やはり製造業には、新型コロナ感染拡大は影響が大きいです。事業内容や技術力的には将来性はあると感じているのですが、成長にはまだ結びついていません。長い目で見るしかなさそうですね。

いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。

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