どうもこんにちは、ヒラです。
みなさんは、セラクという銘柄はご存知ですか?
セラクは、IT基盤システムの構築やIoT・AI技術などのIT技術により顧客のDX化を支える企業です。特に最近では、一次産業のDX化サービスにシェア拡大に取り組んでいます。社会のDX化の流れが後押しになり、今後の成長が期待できる銘柄の一つです。
そんなセラクですが、先日の1/13に決算発表があり、その翌日には株価は窓を開けて大きく下がりました。「相場のせいか?」と感じる方もいるかもしれません。確かに現在の株式市場は、グロース株には厳しい相場です。相場のせいであれば、耐えるしかありません。
しかし、決算のせいであれば、ただ耐えているだけではなく、このままホールドするのか、手放すのか決断しなかればなりません。
というわけで今回は、決算発表翌日に株価が下がったセラクの決算分析をし、悪相場が原因なのか、株価が下落した理由を解説していきます。
→最新の決算分析については、下の記事で解説しています。
最新の決算分析を読みたい方は下からどうぞ。
この記事は、
・分析の仕方を知りたい
・セラクについての情報を共有したい
・意見交換したい
・分析についてアドバイスしたい
上記のような方におすすめです!
前回の決算内容については下の記事で分析しました。業績の推移が分かり、今回の記事もより分かりやすくなります。ぜひ、こちらもご確認ください。
では、早速行ってみましょう!
株価チャートを確認
下のチャートをご覧ください。こちらは直近6ヶ月のセラクの株価日足チャートです。
株価は、10月中旬に大きく下がっており、それから株価が下落傾向でした。こちらの株価大幅下落の理由については、前回の決算分析の時に解説しました。気になるかたはお読みください。
そして、11月からはグロース株の相場悪化により、グロース株であるセラクももれなく株価が下がってしまいました。このグロース株相場の悪化の主な理由は下記のとおりです。
<グロース株相場悪化の理由>
・米国でのテーパリング早期化
ー 利上げ早期化
ー 米国長期金利上昇
→ 株式のリターンに対して相対的評価低下
さらに日本では、首相による金融所得課税増税発言や新型コロナ感染拡大により、株式市場全体が盛り下がっています。
先日1/13の取引時間後にセラクは決算発表があり、その翌日には窓を開けて、大きく株価が下がってしまいました。これは相場のせいなのか、それとも決算のせいだったのでしょうか?
では、今回の決算内容を確認しましょう。
決算内容
決算のみどころ
当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてもセラクをみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。
項目としては、
・損益(売上や利益)
・投資(事業拡大)
・ニュース(事業拡大、新規事業について)
について着目していきます。
もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。
業績
直近では、2022年8月期の第1四半期決算が発表されました。
短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。
四半期ごとに
・売上、営業利益、経常利益、純利益
・各対前年比(%)
・各累計計画対比進捗率(%)
を算出しています。
では、注目ポイントを絞って解説していきます。
進捗率
では、まず注目していただきたいのが、進捗率です。
売上/営業利益/経常利益/純利益の順に、成長率が+22/13/17/14%です。利益に関しては、成長投資をしているため一時的に低い値が出てしまうことは仕方ないでしょう。しかし、売上高に関しては、例年よりも少し低い水準です。いつも業績予想ギリギリなので、この例年より少しペースが遅れているのは、業績予想達成に対して心配になります。
四半期ごとの売上
次に注目していただきたいのが、四半期ごとの売上です。下図も併せてご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「四半期連結売上高推移」です。
前年の1Qと比べると+17%と、まずまずの成長率です。四半期売上高で見ると、過去最高額です。
しかし、グラフを見て分かるように、2020年度までは毎四半期増加していた売上高ですが、2021年度から波打つようになってきました。今回は良かったのですが、まだ安心できませんね。
今は、大きな成長投資をしていることで売上高が増加しているだけかもしれません。これが成長投資を削減して、売上高が減るようではいけません。また次回の決算でも要チェックです。
セグメント別でも確認しておきましょう。
セグメント別
セグメント別の四半期ごとの売上・利益も見ていきましょう。下の表をご覧ください。
・セグメント別の四半期売上、累計売上、四半期利益、累計利益
・累計対前年比(%)
・セグメント比率(%)
上記のことを載せています。
※今年度から元々DXセグメントに含まれていた「みどりクラウドセグメント」が単独で記載されるようになりました。
メインセグメントであるSI事業は、増収になりました。これは下図にあります「エンジニアの推移」が鍵です。SIエンジニア数と四半期ごとの売上が連動していることが分かります。1Qでは、エンジニア数が過去最高の2,000人を超えて、売上高も3,000百万円を超えました。
しかし、その分採用のために投資したので、利益は前年よりも減少してしまっています。
そして成長を期待されているDX事業ですが、今期からDX事業とみどりクラウド事業に分かれてしまいました。従来のDX事業でセグメント売上高を見てみると、887+86=973百万円です。前年1Qが812百万円だったので、+19.8%の成長です。高い成長にも見えますが、前年度は+30%以上の成長ばかりでしたので、成長鈍化しているように見えます。
せっかくSI事業が成長の兆しがあるのに、成長期待されていたDX事業が成長鈍化。これは投資家からしたら今後が心配になりますね。
他にも決算資料には、中期経営ビジョン・成長シナリオや採用活動状況など、気になる部分はたくさんありましたので、ぜひ決算資料を読んでみてください。
では続いて、株価下落の理由について、解説します。
株価下落の理由
まず、。下図もご覧ください。こちらは今回の決算説明資料にありました「中期経営ビジョン」についての資料です。
この図にある「2025年度に売上高500億円」に対しての成長率に関しては、前回の分析で解説しましたので、そちらをご覧ください。
今回の記事で着目するのは、「安定したニーズが〜と、DXシフトによる高利益率・高成長率を両立する事業展開」という部分です。
ここで感じたのでは、今回の決算をみると、「DX事業の成長鈍化が見えて高成長率ではないのでは、このままでDXシフトできるのか」という懸念です。中期経営計画が少し不安になってしまいました。M&AでDX事業を補っていくかもしれませんが、どんなところとM&Aするかがとても重要になりそうです。
そして、成長投資しているが、進捗率や前年対比から見て、そこまで売上も成長できていないように感じました。「全体的に成長鈍化しているのでは」と感じてしまい、相場が悪いこともあり投資家は株を手放してしまい、株価は下がったと推測します。
まとめ
以下、今回の記事のまとめです。
<決算内容>
・四半期ベースの売上高が過去最高額
・進捗率は例年より低い
・SI事業は過去最高四半期売上高
ー 成長投資のおかげ
・DX事業の成長鈍化
<株価下落の理由>
・グロース株相場悪化もある
・成長鈍化懸念
ー 成長投資しているのに、想定よりも伸びていない売上高
ー 成長期待されているDX事業の前年対比の伸び鈍化
みなさんは、どうお考えですか?
さいごに
今回は、決算発表翌日に株価が下がったセラクの決算分析をし、悪相場が原因なのか、株価が下落した理由を解説しました。
当ブログとしては、少し物足りない決算でした。成長鈍化懸念です。やはりグロース株狙いなので、そこにはデリケートになってしまいます。事業内容も競合が多くなってきたので、そのせいもあるかもしれませんね。成長率が戻ってきたり、M&Aがうまくいきそうだったら、投資したいですがそれまでは様子見です。とりあえず次回の決算の成長率に注目です。
いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?
今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!
株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。
他の銘柄の最新決算分析を読みたい場合は、下の記事でまとめています。
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当ブログでは、注目銘柄の目標株価を算出しています。気になる方は、下の記事をご覧ください。
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「投資に挑戦したい」「サラリーマンでも投資できるかな」「小型株始めたいな」という方の参考になれば幸いです!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします!
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