【目標株価】サイバーセキュリティ銘柄の網屋、株価いくらになるのか?

目標株価
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2022.10.02更新

どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

あなたは、網屋という銘柄はご存知ですか?

ITセキュリティサービスを提供している企業です。事業は通信網を守る「ネットワークセキュリティ」と、企業の情報データを守る「データセキュリティ」に分かれています。

最近の社会では、特定の企業や組織を狙ったサイバー攻撃が増えており、先日のロシア侵攻でもサイバー攻撃が行われ、いまサイバーセキュリティ関連の銘柄には注目が集まっています。

その点から、当ブログとして今後伸びる投資テーマとして、サイバーセキュリティ銘柄に注目しています。

そんなサイバーセキュリティ銘柄の一つである網屋ですが、投資するにあたって気になるのは、「これからまだ株価は上がるのか?それとも、いまが適正価格で、もう株価は上がらないのか?」ということです。まだ値上がり余地が大きいなら、今のうちに買っておくのはアリかもしれません。

そこで今回は、いま注目の投資テーマであるサイバーセキュリティ関連銘柄である網屋の目標株価を算出し、買い時か判断するために、これから株価はいくら上がるのか、それとも今の株価は適正なのか、はたまた下がるのか確認していきます。

この記事は下記のような方にオススメです。

  • 網屋の目標株価を知りたい
  • 網屋の株価がこれから上がるのか、下がるのか知りたい
  • 網屋についての情報を得たい

では、早速行ってみましょう!

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網屋の株価の値動き

まず、最近の株価の値動きについて確認しておきましょう。

下の株価チャートをご覧ください。こちらは上場してからの網屋の日足チャートです。

網屋は、昨年末に上場しました。上のチャートを見ての通り、上場後から株価は急落し、その後も株価は低迷しています。IPO直後の株価急落はよくあることですが、株式相場の悪環境もあり、株価が低迷を続いてしまっています。

ただ、2月末から3月頭にかけて株価が急上昇しています。これは、社会的にサイバーセキュリティへの関心が強まったためです。冒頭で説明しましたように、ロシアのウクライナ侵攻がキッカケで、サイバーセキュリティへの関心が高まり、関連銘柄一通りが買われたために、網屋も株価が上がったのです。

上場して間もなかったですが、サイバーセキュリティ銘柄の一つして、網屋は投資家から認識されているのです。今後、サイバーセキュリティ需要が増えれば、網屋の業績も良くなり、株価の上昇が見込めます。

ここで気になるのは、
「ここからまだ株価は上がるのか」
「もうここが適正価格なので、もう上がらないのか」

ですよね。

今後の中長期的にどれくらい株価が上がるかが分かれば、投資判断しやすくなります。そのために、目標株価を算出してみます。

その目標株価に対して、現在の株価が低くければ割安だから買いますし、逆に現在の株価が高いようなら割高だから買いを見送ります。これで、すごい高い目標株価が算出できたら、今は絶好の買い場かもしれません

では、目標株価を算出していきましょう。

目標株価の算出方法

その前に目標株価の算出方法を説明します。下記の通りの手順です。

  1. 将来の利益を算出
  2. 将来のEPSを算出
  3. 将来PER:10倍/15倍/20倍/40倍の目標株価を算出

では、詳しく説明します。

まず、網屋が公表している決算資料から、将来の目標数値を参考に、将来的な利益(ポテンシャル)を割り出します。

当ブログとしては、株価は中長期的にはEPSの影響を大きく受けると感じています。そのため、将来のEPSを計算するために、将来的な利益をここで計算しておきます。

その後、現在の株式数で割り、将来のEPSを算出します。将来的には株式数が変わる可能性もありますが、そればかりは予測できないので、現状の株式数から変更がないことを前提に算出します。

そして、PER:10倍/15倍/20倍/40倍の時のそれぞれの株価を算出します。これは株価を決定づける要因として、成長率も影響すると感じています。EPSが成長していけば、株価も必然と上がっていくものです。

ただ、投資家というものは成長率を見込んで、将来的なEPSを計算します。その期待が株価に反映されているというわけです。だから、「そこまでPER高くなるの、割高すぎないか!?」というほど、PERも割高になるのです。

このPER数値と成長率に関しての基準は下記のような当ブログの体感数値になります。

コロナショック時のような金利低下時は、下記のような体感数値です。

  • 15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
  • 20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
  • 40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値

現在のような金利上昇時は、下記のような体感数値です。

  • 10倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
  • 15倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
  • 20倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値

この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらはグロース株投資のコツとも言えます。グロース株投資をしている方は、ぜひ一度読んで見てください。

では、算出していきます。

網屋の目標株価

目標株価算出の基準設定

まずは、目標株価を算出するときの基準とする中長期成長イメージを確認します。

下図をご覧ください。こちらは網屋の「事業計画及び成長可能性に関する事項」にありました「Into the 2030」です。

上図を見て分かるように、網屋は2025年度以降から新規事業の展開と併せて、2030年度まで「売上高年間成長率+20%」を目標に掲げています。

今回の記事では、この2030年度のとき、つまり「2025年度以降、売上高年間成長率:+20%」のとき、こちらを基準として目標株価を算出していきます。

将来の利益を算出

将来的にどれくらい利益を創出できるポテンシャルがあるのか測ります。手順としては、下記の手順で算出します。

  1. 2030年度の売上高を想定
  2. 売上高に営業利益率10%を掛けて、営業利益を算出
  3. 「営業利益に対しての純利益の割合」を割り出す
  4. 基準となる営業利益に(3)を掛けて、将来の純利益を算出

では、実際に計算していきましょう。

2030年度の売上高

2030年度の売上高を想定します。

上述しましたように、2025年度〜2030年度までの間は売上高成長率:+20%とします。では、2025年度までの売上高成長率ですが、過去の実績を考慮し、+10%成長を採用します。

そうすると、2030年度の売上高は下記のようになります。

<2030年度>
・2022年度売上高予想:30億円
 →2025年度売上高:39.93億円(売上高年間成長率:+10%として)
 →2030年度売上高:99.36億円(売上高年間成長率:+20%として)

2030年度の営業利益

つぎに、上記で算出した売上高に営業利益率:10%を掛けて、2030年度の営業利益を算出します。

なぜ、営業利益率:10%なのかというと、網屋はKPIとして「営業利益率:10%以上」を掲げています。これから新規事業を展開するにあたって、どれくらいの営業利益率になるかは予測できないので、現在の目標水準である最低の10%を採用することにしました。

そうすると、2030年度の営業利益は下記のようになります。

<2030年度>
・2022年度売上高予想:30億円
 →2025年度売上高:39.93億円(売上高年間成長率:+10%として)
 →2030年度売上高:99.36億円(売上高年間成長率:+20%として)
 →2030年度営業利益:9.93億円(営業利益率:10%として)

2030年度の純利益

つづいて、過去の実績から営業利益に対しての純利益の割合を確認します。

  • 2021年度:営業利益260百万円、純利益183百万円(70.4%)
  • 2020年度:営業利益186百万円、純利益125百万円(67.2%)
  • 2019年度:営業利益128百万円、純利益76百万円(59.4%)

成長過程であるためバラツキがありますが、60〜70%程度ということが分かります。

当ブログの経験としても、純利益は営業利益に対して60〜70%の企業が多いです。参考として、マクアケは65%、ライトアップも65%、ラクスは66%、プロジェクトカンパニーは70%でした。

このことから、間をとって、65%を採用します。

そうすると、2030年度の純利益は、下記のようになります。

<2030年度>
・2022年度売上高予想:30億円
 →2025年度売上高:39.93億円(売上高年間成長率:+10%として)
 →2030年度売上高:99.36億円(売上高年間成長率:+20%として)
 →営業利益:9.93億円(営業利益率:10%として)
 →純利益:6.45億円(営業利益に対しての純利益の割合:65%として)

では、つづいて将来のEPSを算出します。

将来のEPSを算出

では、将来のEPS(1株あたりの利益)を割り出すために、上述した純利益を発行済み株式数で割ります。下図をご覧ください。こちらは直近の決算短信にありました「発行済株式数」です。

図をみると、発行済み株式数は4,131,200株であることが分かります。

これで先ほど算出した純利益を割ります。そうすると、6.45億円÷4,131,200株=EPS:156.24円になります。

では、この算出しました将来EPSから目標株価を算出します。

PER・成長率ごとの目標株価を算出

ここで、算出する基準となるPERを上述しましたが、おさらいしておきます。

コロナショック時のような金利低下時は、下記のような体感数値です。

  • 15倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
  • 20倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
  • 40倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値

現在のような金利上昇時は、下記のような体感数値です。

  • 10倍:毎年安定した利益を生み出す成長率±0%の時に妥当な値
  • 15倍:成長率+10%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値
  • 20倍:成長率+20%の時に割安な(=「ここまでは株価上がるだろう」という)値

この値に対して、「なぜ割安と言えるのか?」ということについては、以前「成長率に対してのPERの目安」の記事で解説しました。こちらにはこれからする計算式についても触れてますので、ぜひご一読ください。

では、目標株価を算出していきます。PERの計算式は「PER=株価÷EPS」ですよね。ということは目標株価を算出するためには「目標株価=EPS×PER」をすればいいわけです。このPERの部分に、今回は10倍/15倍/20倍/40倍を当てはめて、目標株価を算出します。算出して結果が下記の通りです。

<PER・成長率ごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
=金利低下時=
・PER15倍=成長率±0%:156.24円×15倍=2,343円
・PER20倍=成長率+10%:156.24円×20倍=3,124円
・PER40倍=成長率+20%:156.24円×40倍=6,249円
=金利上昇時=
・PER10倍=成長率±0%:156.24円×10倍=1,562円
・PER15倍=成長率+10%:156.24円×15倍=2,343円
・PER20倍=成長率+20%:156.24円×20倍=3,124円

現在の網屋の株価:1,225円です。上記のことから、「2025〜2030年度まで売上高年間成長率:+20%のときに、それ以降も成長率±0%以上を維持できる力があるなら、

  • 金利低下時:2343-1225=1118円程度の株価上昇余地
  • 金利上昇時:1562-1225=337円程度の株価上昇余地

上記のことが見込めます。よって、今は金利上昇時ですが、それでも株価は割安に見えますね。

ただ、今回基準としたのは2030年度時点です。期間としては約8年間程度あります。このとき、投資資金と投資期間に対して、得られる利益は果たして効率が良いのかどうかは、一度検討すべきでしょう。他の銘柄に投資した方が、もっと投資効率が良くなる可能性はあります。

あなたが「できる限り短期間で資産を倍増したい」と考えるなら、投資資金・投資期間・投資リターンから、特に投資効率の良いものを選んでいくべきです。

下の留意事項もお読みください。

留意事項

ただ、ここで留意していただきたいのは、以前の「成長率に対してのPERの目安」の記事でも説明しましたが、これはあくまで長期に渡り、成長率が維持される想定でのPER基準です。そして、このPERはあくまで当ブログの体感です。

さらに、今後網屋の株式数が変わったりすれば、この計算も変わります。新規事業展開のために、資金調達をしなければいけなくなり、その手段として新株発行ということもあり得ます。なので、今後、株式数の推移には注目しておきましょう。

今回の算出しました目標株価は、あくまで皆さんの今後の投資計画の参考程度としていただいた方が良いです。今後、この目標株価算出に関わる数値が変わることがあれば、都度更新していきます。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<2030年度>
・2022年度売上高予想:30億円
 →2025年度売上高:39.93億円(売上高年間成長率:+10%として)
 →2030年度売上高:99.36億円(売上高年間成長率:+20%として)
 →営業利益:9.93億円(営業利益率:10%として)
 →純利益:6.45億円(営業利益に対しての純利益の割合:65%として)

<PER・成長率ごとの目標株価>※小数点以下切り捨て
=金利低下時=
・PER15倍=成長率±0%:156.24円×15倍=2,343円
・PER20倍=成長率+10%:156.24円×20倍=3,124円
・PER40倍=成長率+20%:156.24円×40倍=6,249円
=金利上昇時=
・PER10倍=成長率±0%:156.24円×10倍=1,562円
・PER15倍=成長率+10%:156.24円×15倍=2,343円
・PER20倍=成長率+20%:156.24円×20倍=3,124円

今回の目標株価について、どう感じましたか?あなたの投資の参考になれば嬉しいです。

当ブログでは、網屋だけでなく、そのほかの注目銘柄の目標銘柄も算出しています。他の銘柄の目標株価を読みたい場合は、下の記事でまとめています。少しでも、投資の参考になれば嬉しいです。

さいごに

今回は、いま注目の投資テーマであるサイバーセキュリティ関連銘柄である網屋の目標株価を算出し、買い時か判断するために、これから株価はいくら上がるのか、それとも今の株価は適正なのか、はたまた下がるのか確認しました。

目標株価を算出してみて、「これは適正株価かな」と感じました。今回は2030年度を基準としましたが、市場はもっと短期間を基準としている可能性があります。そうしたときに、今の株価が適正なのかもしれません。

また、当ブログとしては、上述しましたような「もっと投資効率の良い銘柄を探して投資したい」派です。なので、この銘柄も事業内容から将来性がありそうですが、より投資効率の良い銘柄を探して、そちらに投資したいです。

いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
投資はあくまでも自己責任に基づき、自身でご判断願います。

他の銘柄の目標株価を読みたい場合は、下の記事でまとめています。

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