【株価下落】WACUL(ワカル)の決算分析!大幅下落の3つの理由

決算分析
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どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

みなさんは、WACUL(ワカル)という銘柄はご存知ですか?

独自に収集した35,000超のサイトのデータと10,000超の「成功事例・失敗事例」データにより、成功確率の高い施策のみを抽出、提供するマーケティングDXを実現する企業です。

そんなWACULですが、7/12の取引時間後に決算発表がありました。そしてその翌日に株価は大きく下落してしまいました。これは決算内容が原因でしょう。一体、どういう決算だったのでしょうか?

ということで今回は、決算発表翌日に株価が大幅下落したWACUL(ワカル)の決算内容の分析し、株価大幅下落の3つの理由を解説していきます。

この記事は、
・WACULの株価が下がる理由を知りたい
・WACULについての情報を得たい
・サラリーマン投資家で時間がないから、要点だけ知りたい

上記のような方におすすめです!

当ブログが注目している理由や前回の決算分析については、下の記事で解説しています。こちらを読むと、業績推移などがわかり、より今回の記事がわかりやすくなります。一度読んでみてください。

では、早速行ってみましょう!

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WACUL(ワカル)の株価の値動き

では、まず最近の株価の動きを確認しておきましょう。

下の株価チャートをご覧ください。こちらはWACUL(ワカル)の直近1年間の日足チャートです。

見ての通り、7月中旬からずっと株価下落が続いています。昨年2021年7月には高値で、株価3,000円以上をつけていたこともありましたが、現在は底値圏の株価600円強程度です。高値から1/5程度にまで下がってしまいました

では、どういった流れでここまで下がったのか説明します。

2021年7月〜2021年11月

7月までは、株価が好調に右肩上がりでしたが、流石に割高感から売られ始めました。

さらにコロナ感染再拡大から相場も悪化したことも併せて、株価が下がり始めました。

2021年11月〜2022年3月

11月中旬から3月中旬まで、ほぼノンストップで株価がずっと下がり続けていたことがわかります。これはグロース株の相場悪化したためです。このグロース株相場の悪化の主な理由は下記のとおりです。

<相場悪化の原因>
・日本での金融所得課税増税が話題に
 ー 株式投資離れ、今のうちに手仕舞いする投資家の増加
・米国でのインフレ加速、テーパリング早期化
 ー 利上げ早期化
 ー 米国長期金利上昇
 → 株式のリターンに対して相対的評価低下
ウクライナの地政学的リスク
 ー ロシアからヨーロッパへの原油・天然ガスの経由地であるウクライナで、戦争勃発
 ー ロシアからのエネルギー供給減予測
 → 世界エネルギー価格高騰
 → コロナ感染拡大と併せて、世界経済にダブルパンチ

上記のことから、特にグロース株相場が悪化しています。軒並み株安になっており、もちろんグロース株であるWACULも、もれなく株価は下がってしまったというわけです。

世界的な株安になり、下げに下げましたが、ようやくさすがに下がりすぎたか、買いが出始め、3月に株価は底打ちしました。

2022年4月〜2022年7月

その後、割安感から買われ株価を少し戻しましたが、決算発表を機にまた株価が下がってしまいました。この理由に関しては、前回の決算分析記事で解説しています。

さらに、相場もまた悪化してしまいました。この理由は、下記の通りです。

<相場悪化の原因>
・インフレ率の上昇
 ー インフレを抑えるために米国で大幅利上げ
 ー 世界各国でもインフレ抑制のために利上げ

このインフレも、元は上述しましたエネルギー価格の上昇が原因だとされています。

そんな状況で、株価は低迷していました。そして、7/12に「少しでも株価の下支えになれば」と期待された決算でしたが、また株価は大きく下がってしまいました。どんな決算内容だったのでしょうか?

では、それを紐解くために、今回の決算内容を確認しましょう。

WACUL(ワカル)の決算内容

決算のみどころ

当ブログでは、今後成長が期待できる銘柄の一つとしてもWACUL(ワカル)をみています。したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。そのため、下記の項目に着目します。

項目としては、
・損益(売上や利益)
・投資(事業拡大)
・ニュース(事業拡大、新規事業について)

について着目していきます。

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。

業績推移

2023年2月期の第1四半期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。
当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。
下の表をご覧ください。
四半期ごとに
・売上、営業利益、経常利益、純利益
・各対前年比(%)
・各累計計画対比進捗率(%)

を算出しています。

上の表をもとに、ポイントを絞って解説します。

進捗率

まず、注目していただきたいのが進捗率です。

売上高/営業利益/経常利益/純利益の順に、20%/15%/14%/12%です。2021年度には1Q時点で、21%/3%/4%/3%という数字から業績予想を達成しました。なので、そこまで心配しなくてもいいでしょう。

特に、まだ投資フェーズなので、利益の進捗率はあまり重視せず、その分売上高は重視したいです。

四半期ごとの売上高

次に見ていただきたいのが、四半期ごとの売上高です。

前四半期よりも増加しましたが、前年度比べても-3%と減少していることがわかります。これは心配になります。この理由を知るために、下図をご覧ください。こちらは決算説明資料にありました「四半期ごとの売上の詳細」です。

図をみると、今期1Qが減少したのではなく、前期1Qが大型案件(プロジェクト売上)があったことで、大きく例年より増加していました。そのため、売上高全体で見ると前期1Qの方が多いですが、売上内訳をみるとリカーリング売上高は今期1Qの方が多くなっています

投資家としては、リカーリング売上高の伸びに注目しているので、この数字が伸びていることは好感が持てます。

ただ、このリカーリング売上高も前四半期から減少してしまっているのは少し心配になってしまいますね。リカーリング型なら、四半期ごとに増加して欲しいものです。

今後のために成長基盤があるか、KPIも確認しておきましょう。

KPI

リカーリング売上高

KPIについて確認していきましょう。

改めて、リカーリング売上高について見ていきます。下図は直近決算資料から抜粋した「四半期売上高とリカーリング売上高比率の推移」のグラフです。

上図を見ると、リカーリング比率(ストック売上比率)が60%前後で波打っているように見えます。実際、四半期ごとにどれくらいのリカーリング売上高があるか見ておきましょう。下記は、四半期売上高にリカーリング売上高比率をかけたものです。

<四半期リカーリング売上高>
・2021年度3Q:142.3百万円
・2021年度4Q:148.7百万円
・2022年度1Q:153.2百万円
・2022年度2Q:158.3百万円
・2022年度3Q:156.2百万円(前年度比+9.8%)
・2022年度4Q:178.5百万円(前年度比+20%)
・2021年度1Q:174.4百万円(前年度比+13.8%

期待通り、リカーリング売上高が前年度比で増加しています。これは好感が持てます。

しかし、上述しましたように、前四半期より減少しているのは心配になりますが、これも前四半期4Qに年末需要があったために、そう見えるようです。

クロスセル率

他のKPIも確認します。下図は直近決算資料から抜粋した「クロスセル率」のグラフです。

上図を見てみると、3Qで少し低下しているものの、過去最高のクロスセル率です。これにより、顧客単価が上昇していることが推測できますね。また、クロスセルがうまくいくことで、契約継続率も高まるはずなので、今後もこの数値は要チェックです。

これには好感が持てます。

1社あたりの理論LTVと契約獲得広告宣伝費

他のKPIも確認します。下図は直近決算資料から抜粋した「1社あたりの理論LTVと契約獲得広告宣伝費」のグラフです。

上図を見ると、1社あたりの契約獲得広告宣伝費が横ばいに対し、理論LTV(顧客生涯価値)は増加傾向にあることが分かります。ただ、今四半期は理論LTVが低下してしまいました。

これは図の右下にあるように、解約率が悪化していることが要因の一つと考えられます。解約率はサービスの信頼性・需要の高さの表れだと言えます。これが悪化しているとなると、サービスの質が心配になってしまいます。

理論LTV / 契約獲得広告宣伝費=12.95倍と非常に高い水準です。どういうことかというと、広告費に対して、約13倍以上の売上高があるということです。一般的に、SaaS企業にはLTV/CAC(契約獲得コスト)は3以上が理想とされています。それを大きく超えているので、好感が持てます。

では、なぜ株価が下落したのか理由を解説していきます。

株価大幅下落の3つの理由

では、ここから上述してきたことも踏まえて、株価が大幅下落した理由を解説していきます。主に、下記のような理由です。

<株価大幅下落の3つの理由>
・四半期売上高
・四半期リカーリング売上高
・1社あたりの理論LTV

それぞれについて、説明します。

四半期売上高

上述しましたように、今四半期の売上高が前年比で減少してしまいました。これは前年が大型案件があったからとしても、グロース株投資家としては、嫌気することになったのです。

やはり、「グロース株として投資するなら、毎年売上高が伸びて欲しい」という気持ちがあります。それが実現できていないのは、株を手放す理由としては十分あります。

四半期リカーリング売上高

こちらも上述しましたように、今四半期の売上高が前四半期比で減少してしまいました。これは前四半期で年末需要があったのようですが、グロース株投資家としては、嫌気することになったのです。

WACULに投資するなら、リカーリング売上高に期待します。そして、「リカーリング売上高は毎四半期増加してほしい」という気持ちがあります。その数字が前四半期より減少しているのは今後の成長性に対して心配になってしまいます。

その心配から、株が手放されてしまいました。

1社あたりの理論LTV

上述しましたように、今四半期の1社あたりの理論LTVが前四半期で大きく減少してしまいました。これは前四半期で年末需要があったのようですが、グロース株投資家としては、嫌気することになったのです。

また、LTVに関連して、解約率の悪化も気になります。どの程度の悪化かは分かりませんが、解約率が悪化するということはサービスの信頼性・需要が低下しているとも見えます。

以上、上記のことから成長鈍化懸念を持たれたために、株が手放され、株価が大きく下がってしまったのです。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<決算内容>
・進捗率は2021年度程度
・四半期売上高は前年比マイナス
・リカーリング売上高は前四半期比マイナス
・理論LTVは前四半期比マイナス
・クロスセル率は好調

<株価大幅下落の3つの理由>
・四半期売上高
 ー 前年比でマイナス
・四半期リカーリング売上高
 ー 前四半期比でマイナス
・1社あたりの理論LTV
 ー 前四半期比でマイナス、解約率の悪化

みなさんは、どうお考えですか?

さいごに

今回は、決算発表翌日に株価が大幅下落したWACUL(ワカル)の決算内容の分析し、株価大幅下落の3つの理由を解説しました。

当ブログとしては期待していましたが、リカーリング売上高の伸びが悪くて残念でした。もっとリカーリング売上高比率も高くなって欲しいです。そのほうが業績に安定感が増すはずなので。リカーリング売上がもう少し業績インパクト出てきてから投資を検討しようと考えています。

いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

株式投資に絶対はありません。ぜひ皆さん、ご自身でも一度調べてみてください!
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