【株価大幅上昇】NexTone(ネクストーン)の株価が上がる理由

決算分析
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どうもこんにちは、平凡サラリーマン投資家のヒラです。

みなさんは、NexToneという銘柄はご存知ですか?

楽曲の著作権の管理と利用促進を推進する企業です。当ブログは、「いつかJASRACと並んで、音楽著作権市場の寡占化ができるのでは?」と注目している銘柄です。

そんなNexToneですが、先日に決算発表があり、その翌日に株価は大きく上がりました。パッと見たところ、そんな良い決算にも感じられなかったのに、一体なぜでしょうか?そして、どんな決算だったのでしょうか?

今回は、株価が大きく上がったNextoneの決算発表を分析し、株価が上がる理由について解説していきます。

最新の決算分析については、下の記事で解説しています。
 最新の決算分析を読みたい方は下からどうぞ。

この記事は、
・分析の仕方を知りたい
・NexToneについての情報を共有したい
・意見交換したい
・分析についてアドバイスしたい
上記のような方におすすめです!

前回の決算については、以前ブログにて紹介しました。こちらの記事を読むと、業績の推移が分かりやすく、今回の記事が理解しやすくなります。

では、早速行ってみましょう!

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株価チャートを確認

下の株価チャートをご覧ください。こちらは直近6ヶ月のNexToneの日足チャートです。

見ての通り、7月中旬に高値をつけたあと、株価は下がってしまいました。その後、8月中旬に決算発表があり、さらに株価下げてしまいました。その理由については、2021年度第1四半期決算分析記事で解説しましたので、そちらをご覧ください。

そして、相場悪化の影響からまたさらに下げたものの、一巡して株価はまた上がり始めました。そこに上述しましたように「著作権管理楽曲数の増加」ニュースから株価を押し上げました。

さらに、11月中旬には決算発表翌日に大きく株価が上がりました。しかし、決算をパッと見たところだと、ここまで大きく上がるように感じられませんでした。一体なぜでしょうか?詳しく決算を見ていきましょう。

では、今回の決算内容を確認しましょう。

決算内容

決算のみどころ

当ブログでは、テンバガーになる可能性のある銘柄の一つとしてNexToneをみています。
したがって、一番重要視したいのが「成長性」に関してです。
そのため、下記の項目に着目します。

項目としては、
・損益(売上や利益)
・投資(事業拡大)
・ニュース(事業拡大、新規事業について)

について着目していきます。

もちろん、他のバランスシートやキャッシュ・フローも大切です。
そこにも目を通しますが、この記事では重視するところを取り上げていきます。

業績

直近では、2022年3月期の第2四半期決算が発表されました。

短信では、売上や利益が累計で出されています。当ブログでは、四半期ごとの売上や利益を算出し、前年と比較しています。下の表をご覧ください。

四半期ごとに
・売上、営業利益、経常利益、純利益
・各対前年比(%)
・各累計計画対比進捗率(%)

を算出しています。

進捗率

まず、注目したいのは、進捗率です。下図も併せてご覧ください。

どの項目も、40数%です。例年に比べて、少し低めの水準です。下図を見ると、見通しに対して2Qまでの実績が低いことが分かります。見通しでは、2Qまでの累計で46%程度の予定でしたが、実績値では43%で未達です。

これに関して、心配になる投資家も出てくるかもしれませんが、下半期は配信市場拡大で大きく伸びる見込みのようで、計画に変更はなしとのことです。

対前年比

次に、注目すべきは、対前年比です。

見てみると、今期は前期に対して売上:+30%、利益関係:+60%程度と大きく成長していることが分かります。高成長なため、好感を持つ投資家もいるでしょう。

営業利益率は、前期は2Q時点で8.2%だったことに対して、今期は8.6%と改善されており、好感が持てます。

もう少し詳しくみるために、セグメント別について確認しておきましょう。

セグメント

では、セグメント別の四半期ごとの売上・利益も見ていきましょう。

下の表をご覧ください。
・主な事業内容
・セグメント別の四半期売上、四半期利益
・対前年比(%)
・セグメント比率(%)

上記のことを載せています。

メインセグメントである著作権管理等事業の売上が堅調です。過去足前期比で+30%の高成長です。利益も+44%と大きく成長しています。収益に安定感があって、好感が持てますね。

成長基盤であるKPIについても確認しておきましょう。

KPI

ここでは、特に著作権管理楽曲数と取扱原盤数を確認しましょう。下図をご覧ください。こちらは、今回の決算説明資料から抜粋しました「事業規模の推移」です。

著作権管理楽曲数・取扱原盤数も増加傾向であることがわかります。

NexToneの収益は、単純にいうと「楽曲数 × 楽曲当たり徴収額」です。
管理楽曲数や取扱原盤数が多いほど、収益は大きくなります。

経営上重視している経営指標として、「管理楽曲数:毎期5万曲以上増加」「取扱原盤数:毎期10万原盤以上増加」が挙げられています。今期は2Q時点で、新譜管理楽曲数:2.9万曲/取扱原盤数:+5.79万曲です。2Q時点のペースは順調に見えますね。

そのため、今回のKPIは好感が持てます。成長の基盤を感じられます。

今回の決算説明資料には、他にもJASRACとの比較、特徴と強みなどの注目するところが沢山ありましたので、ぜひ一度読んでみてください。

しかし、ここまで見ても確かに決算自体は良さそうに感じますが、株価が大幅上昇するほどには感じませんね。最後に、ではどうして株価上がったのか、理由について解説します。

株価上昇の理由

株価が上昇した理由は、下図のためでしょう。こちらは決算説明資料にありました「事業内容」についての資料です。

「いまさら事業内容についての資料なんて」と思うかもしれませんが、ここでポイントなのが、現時点でのNexToneの徴収額がどれくらいの売上高なのかということです。

NexToneは長期目標として「徴収額シェア:50%」を掲げています。ちなみに、今の徴収額は「NexTone全体の取扱高×58.7%(著作権管理業務)=77.37億円」です。これはNexToneの決算資料ではよく見る数値ですね。ではこの著作権管理業務が、NexTone全体の売上高に占める割合はというと、11.6%です。

つまり、NexToneは長期目標として、一番大事そうに見えた「徴収額シェア:50%」の影響は、売上高でみると11.6%分しか影響しないのです。売上を一番多く占めているのは、同じ著作権等管理事業のDD業務で76.2%です。

仮に、この比率のまま「徴収額シェア:50%」を達成したとします。その時の著作権管理業務の売上高を計算してみると55.3億円です。しかし、その時のDD業務の売上高は363.4億円です。全体の売上高は476.9億円になります。なので、「徴収額シェア:50%」のインパクトはそこまで大きくないということです。

インパクトはそこまで大きくないですが、それ自体よりも別に大きな売上高が生まれている可能性が高いということです。「シェア50%で頭打ちか」と考えていましたが、そんなことはないようです。超長期的にも成長期待ができる銘柄というわけです。

以上を踏まえて、以前算出しましたNexToneの目標株価を、算出し直しました。そうすると、まだ株価上昇の余地ありと見えました。だから、多くの投資家が買いに入ったということです。下の記事で、目標株価については解説してます。ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

以下、今回の記事のまとめです。

<決算内容>
進捗率は例年より低い
 ー 計画に変更なし、下半期巻き返し見込み
・売上/利益ともに成長は高い
・管理曲数/原盤数ともには堅調
→大幅に株価が上がるように見えない

<株価上昇の理由>
・長期目標「徴収額シェア:50%」の売上に対する占める割合
 ー DD業務の方が売上比率高い
 → 長期目標を達成した時、それ以外の事業でより大きな収益をあげている可能性あり
 → 当ブログ算出の目標株価からも株価上昇の余地あり

みなさんは、どうお考えですか?

さいごに

今回は、株価が大きく上がったNextoneの決算発表を分析し、株価が上がる理由について解説しました。

当ブログとしては、期待の持てる決算でした。長期目標のインパクトが全体の売上高からすると、そんなに大きくないことに気付けたの面白かったですね。

つまり、NexToneとしては、シェア50%になっても、他の事業が成長すれば、企業として成長していくということです。当ブログは「シェア50%で頭打ちか」と考えていましたが、そんなことはないようです。超長期的にも期待ができる銘柄となりました。

いかがでしたか?参考になりましたか?
それとも、「ここはどうかな」と違う意見ですか?

今回の当ブログの考えと違う方がいらっしゃったり、参考になった方がいらっしゃれば、ご意見・コメントいただけると嬉しいです!

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